日本刺繍 森繍

伝統工芸刺繍作家
日本工芸会正会員 森康次 公式ホームページ

糸収納

糸収納について

絵の具では簡単に思いどうりの色を出せます。
このような状況は私には魅力的です。
残念ながら私どもの仕事では
前もって糸を染めておかなくてはなりません。
色数が思いのほか沢山入ります。
染めた糸は収納しなくてはなりません。

箱の中にまとめて入れておくと
糸と糸が擦れて毛玉になり使い物になりません。
また、配色の時あんがい糸が痛むのです。

一綛の重さ12~13g、長さ450~500m。
京都の糸屋さんでは、この単位での販売です。

わずか数mしか使わない糸でも
この単位で染めておかなくてはなりません。
私はこの一綛が全部巻けるような特製の管を
塩化ビニールで作っています。

糸の維持管理は特別な注意が必要です。

絹糸
綛糸(かせいと)
市販されている白糸を染めたものです。
約12g~13g / 450m~500m
糸箪笥
糸箪笥
一番上の紙箱:色別の綛糸
その下:金糸・駒糸・小物
その下2段:色別の刺繍糸
糸箪笥の引出し
糸箪笥の引出し
一つの引き出しに40色
1棹10引き出しで、400色
ここに6棹、他に1棹、計7棹
計算では2800色の色が収納できます。
引出しの中身
引出しの中身
巻いた糸が引き出しの底にすれないようになっています。この状態では綺麗なのですが、擦れると直ぐに毛玉が出来、汚なくなります。ですからこのような管とその特製の管に合わせた設計になっています。
糸トレイ
糸トレイ
手元においておく為のトレイです。
教室用色糸
教室用色糸
教室用色糸は、紙管1本の単位で皆さんに使ってもらっています。紙管(10cm)1本には約130m、2.8gの糸が巻いてあります。広告の切れ端、布、何でもかまいません。色見本をつけて申し込んでください。(\500)
※刺繍糸の説明用に作ったもので、購入セットではありません。
教室用色糸
教室用色糸
両端にある糸を巻いていない部分を受ける枕木がありますので、糸が直接底にあたりません。
電動の糸巻き機
電動の糸巻き機
管には一綛全部を巻き取ります。モーターとカウンターが付いた電動の糸巻き機です。
手動の糸巻き機
手動の糸巻き機
糸巻き機につけてあるのは「木枠」です綛から一旦この木枠に手動で巻き取りその後、電動で塩化ビニールの管に巻き取ります。
手動の糸巻き機
手動の糸巻き機
糸の巻き取りは手動ですることもあります。
後光(ごこう)
後光(ごこう)
「後光」といいます。なんともありがたい名称です。このように綛糸をかけ、木枠に巻いたり、管に巻いたりします。
綛上げ機(かせあげき)
綛上げ機(かせあげき)
染め直しをする場合、一度巻いた管からこのように綛の状態に戻します。綛糸を小分けにする時にも使います。あまり使いませんが、いざという時には、重宝します。