虫草日誌 2003 年(6)


「花粉の飛ぶ日」パネルにテンペラ、油彩 199x年 334x212mm

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(左)マイヅルウスキクモタケ(右)クモ生不明種

7月24日(木)

K川へ。あまり奥まで行かず、入口付近のクモ生種をしらべる。まず去年マイヅルウスキクモタケがあった付近を調べると、今年も2体出ていた。次に合流点の下辺りを調べるとシャクトリムシハリセンボンが見つかった。今年一番の大型だが採らずに残す。合流点付近はクモ生虫草がたくさん出ていたところだが、草が刈り取られていて、ほとんど無くなっていた。少し変わった形のものを一体採取。トルビエラクモタケだと思うが分生子柄が出ている。さらに上流に進んで小型のクモ生虫草を一体採取。6月30日に見つけたものと同じ種類と思われるがこちらのほうが成熟していて、どうやらコゴメクモタケのようだ。この種は晩秋にアシダカグモから出たものを見慣れていたので、全く別種かと思っていた。あとは寄主不明の未熟なものを一体採取。



セミタケ

7月17日(木)

展覧会のため来阪している画家仲間のT氏が前日我がアトリエに宿泊。朝の散歩がてらK寺へ。虫草ではなく食べられるキノコを狙ったのだが、数日晴天が続いたのであまり出ていない。山門近くを調べているとセミタケが見つかった。今年はじめて(ここでは数年ぶり)のセミタケだがすでに胞子を放出し始めている。採集は控えて撮影だけにする。結局イグチ類、チチタケ、カレエダタケ等を採り、さらに竹林に寄ってキヌガサタケ、マントカラカサタケを採って帰って料理した。



不明種

7月14日(月)

K川へ。再度シュイロクチキタンポタケを見に行った。前回出ていた不明種のうち、子嚢果ができていた一体を持ち帰ることにする。寄主はやはりコメツキムシではなくゴミムシダマシの仲間のようだ。近くの倒木群をさらに詳しく調べると、三本の倒木から計7体のシュイロクチキタンポタケがみつかった。前に見つけていたものと合わせて10体になる。不明種もあちこちで見つかった。



コメツキムシタケ

7月11日(金)

K寺へ。コメツキムシタケを見に行った。子嚢果は大分大きくなっている。コガネムシハナヤスリタケは掘り採られていた。多分知っている人だろう。コメツキムシタケのほうは幸い気づかれなかったようだ。少し未熟だが持ち帰る。



シュイロクチキタンポタケ

7月7日(月)

K川へ。冬にシュイロクチキタンポタケを見つけた倒木群を調べた。昨年12月30日に不完全世代の虫草を見つけた倒木には新しく白い穂が5、6本発生していた。うち一本に黄色っぽい子嚢果が出来かけていた。もう少し様子を見てみることにする。シュイロクチキタンポタケは未熟なものが3本出ていた。前に見つけた場所では出なくなって久しいので、新しい発生場所が見つかったのはうれしい。

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