虫草日誌 2003 年(9)


「花粉の飛ぶ日」パネルにテンペラ、油彩 199x年 334x212mm

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(左)オイラセクチキムシタケ、(右)ヌメリタンポタケ

11月12日(水)

ひさしぶりにK寺裏の山林へ。紅葉のシーズンは境内を抜けられないので、遠回りになる。オイラセクチキムシタケ?が例年のように出始めていた。何本かはすでに子嚢果ができはじめている。十数体を確認。イトヒキミジンアリタケもかなり見かけたが、去年たくさん出ていた場所ではあまり見かけない。やはり周期があるのだろうか?まさか出ていないだろうと思ったヌメリタンポタケが顔をだしていた。この種は春たくさん出るのだが、今の季節にはもちろん初めてだ。



クモ生不明種

11月7日(金)

K川へ。S岳に向かう川筋を調べる。微細なギベルラの仲間はたくさん見つかるが特に目新しいものはない。クモ生虫草も大きなものはめっきり少なくなってしまった。少し変わったクモ虫草を見つけた。短い柄のような突起が数本出ていて、その先に微細なツブが見える。ツキダシハスノミクモタケクモノエツキツブタケにしては子嚢果が小さすぎるし、コゴメクモタケにしては柄があるのが気になる。その他には今年4体目のシャクトリムシハリセンボンを見つけたが、採らなかった。やや古くなってはいたが干涸びてはいない。一部結実していた。


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10月31日(金)

一年振りに皮工芸作家のK氏と虫草探しに行く。電車で奈良まで行き、K氏と落ち合って近くの原生林を調べる。ハナサナギタケツブノセミタケなどは見つかったが、季節が遅過ぎるのか目新しいものはない。次に川筋を調べたが、不完全型のクモ虫草ぐらいであまり収穫はなかった。
午後からは車で遠出した。丹後でイタドリの根元の喰い入ったボクトウガの幼虫に寄生する虫草を見たので同じような場所を探してみることにし、車を走らせながらイタドリを見つけては調べてみた。なかなか型のいいイタドリの群生が見つかり、丹後と同じように根元に虫カビに冒されたカメムシがたくさんついていたが、やはり季節が遅過ぎるのか虫草は見つからなかった。来シーズンに期待



シュイロクチキタンポタケ

10月29日(水)

K川へ。本流第二堤防の上で流れ込んでいる細流を遡る。例によってアオキの葉裏を調べるが、さすがにこの季節では新しいものは見つからない。さらに遡ってシュイロクチキタンポタケがあった倒木群を見に行く。やや萎びた感じのもの2体と新しいもの2体が見つかった。前回調べた後に出て来たと思われる。



ツキダシハスノミクモタケ(左)重複寄生されたハナサナギタケ(右)

10月17日(金)

グループ展のための制作でしばらく出られなかったが、久しぶりにK川へ。最初にハダニ生の虫草を見つけた川筋を調べる。ハガクレシロツブタケハダニ生トルビエラはたくさんみつかったものの、特に目新しいものはない。クモ生種もツキダシハスノミクモタケが数体、小型のトルビエラ、あとはギベルラがたくさん・・ その他黒っぽい毛のようなものが生えた変なハナサナギタケが見つかった。ヒルステラか何かに重複寄生されたものだろうか?

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