虫草日誌 2003 年(8)


「花粉の飛ぶ日」パネルにテンペラ、油彩 199x年 334x212mm

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ボクトウガオオハリタケ(左)ウスキサナギタケ?(右)
ウスキタンポセミタケ(下)

9月21日(日)

この日は『丹後自然に楽しむ会』と合同でマイクロバスで出かける。目的はやはりイタドリの根元のボクトウガの虫草。昨日とは別の場所。かなり山道を歩く。
前日に経験しているので、今度はきれいに掘りだせた。ボクトウガオオハリタケ3体。他にクモから出たコナサナギタケを採った。帰る直前にバスを停めていた道路脇のイタドリを調べて大型の虫草を見つけた。ミドリトサカタケかと思ったが、あとでよく見てみるとサナギから出ているようでどうやらウスキサナギタケのようだ。
帰りはやはりO先生の車だったが、途中で別のウスキタンポセミタケの坪に立ち寄った。ここでコガネムシから出たウスキタンポセミタケをみつけた。他にウスキタンポセミタケ3体。セミノハリセンボンなど。



オサムシタケ(左)ウスキタンポセミタケ(右)

9月19日(金)・20日(土)

19日、冬虫夏草菌研究会の合宿で丹後宮津へ。O先生の車に便乗させてもらって夕方宮津着。橋立近くのホテル。台風の影響で小雨。夜は宴会。
20日は朝から虫草探し。ホテルから徒歩15分ぐらいの杉林に行く。ここでのターゲットはウスキタンポセミタケ。段丘状になった杉の林床に出るのだが、初めての場所で勝手がわからず、どこから探したらいいのかわからない。土手のようになった場所でオサムシタケを見つけた。成虫から出ているが、東京のアオオサムシとは違う小型の種類だ。その後やっと目的のウスキタンポセミタケを見つけ、無事掘り出すことができた。地中部が細根状になっており、切れやすいので苦労した。
午後からは車で遠出した。目的はイタドリの根元の喰い入ったボクトウガの幼虫に寄生する虫草。何種類かあるらしい。雨はやや強くなっている。自分背丈より高いブッシュを掻き分けての虫草探しは経験したことのないものだった。結局ボクトウガオオハリタケ2体を見つけたが、古くなっていたのと掘り採りに慣れないのとでバラバラになってしまった。他にウスキサナギタケ。
夜は地元の『丹後自然に楽しむ会』と合同で宴会とスライド上映。NETで知り合ったN内さんが来ておられてびっくり。K西さんともいろいろ話ができて得る所の多い夜だった。




不明種1(左)不明種2(右)不明種3(下)

9月12日(金)

K川へ。本流第二堤防の上で流れ込んでいる細流をしらべた。例によってアオキの葉裏を調べるとゴミのようなものが・・ ルーペで見ると何と1.5mmぐらいのCordyceps属の虫草だ。今まで見たCordyceps属の中では最小である。葉裏についた鱗翅類の繭から出ている。さらに遡ってもっとないかと調べてみると、さらにニ体の小型虫草が見つかった。一体は1mmほどのハダニ生と思われるもの。もう一体は寄主不明。両方ともトルビエラ属のようだ。



卵生不明種(左)不明種(右)

9月3日(水)

K川へ。Y谷に向かう川筋を調べる。川の中を通ってアオキやツバキの葉裏を調べる。前回見つけた昆虫の卵生の不明種を探したが、同じような卵塊は見つかるものの虫草はついていない。そのうち白いイザリア状の虫草が出ている卵塊が見つかった。例の虫草の分生子世代のものだろうか?他にクモ生、数種とアブラムシ?から出たトルビエラ属の虫草が見つかった。



ハダニベニイロツブタケ(左)卵生不明種(右)

8月26日(火)

しばらく仕事が忙しくて出られなかったが、一区切りついたので久しぶりにK川へ。最初にハダニ生の虫草を見つけた川筋を調べる。少し調べただけで同じようなものがたくさん見つかった。さらに調べると子嚢果が紅色のものが見つかった。おそらくハダニベニイロツブタケだろう。続けてアオキの葉裏を調べると、びっしりと付いた昆虫の卵塊の上に菌糸のようなものが見えたのでルーペで見ると、つぶのようなものが見える。どうやらトルビエラ属の虫草のようだ。その他クモ生のものがいくつか見つかった。

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