虫草日誌 2004年(7)


「薮の中」パネルにテンペラ、油彩 2003年 334x212mm

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(左)アブラムシ生不明種(右)朽木生不明種

12月30日(木)

虫草納めにK川へ。久しぶりにクモ谷に入る。台風のせいでだいぶ荒れた感じがする。クモ生のものはほとんどなく、ハガクレシロツブタケカイガラムシのトルビエラなど、いつものメンバーだけだ。
カイガラムシのトルビエラが付いたアオキの葉裏を調べるとアブラムシ?から出ているものが二体見つかった。カイガラムシのものと同じ形で、おそらく同じ種類の寄主違い寄生だろう。
その後本流に戻り、シュイロクチキタンポタケの坪を見に行く。この季節でも5、6体は残っている。ここでは他に朽木生の不明種が出るが、それも同じく5、6体見つかった。ただし、結実しているものは一つもなかった。



(左)オイラセクチキムシタケ(右)ヌメリタンポタケ

12月23日(木)

K寺へ。ここもかなり長いこと行っていない。奥の山林でまずオイラセクチキムシタケを調べる。結実しているものが二体みつかった。しかしその後10体ぐらい見たが、いずれも結実していなかった。
さらにヌメリタンポタケを調べに行く。落葉をかき分けると、いつものように少しだけ顔を出したのが見つかった。



シュイロクチキタンポタケ

12月22日(水)

個展のためになかなか虫草探しに行けなかったが、久しぶりにK川に出かけた。S岳に向かうコースを採り、松の倒木群を調べた。未熟なアリタケがみつかったが他にはめぼしいものがなく場所を変えようとした時、苔むした倒木上に茶色っぽいごつごつしたタンポ状のものが見えた。
ルーペで見るとシュイロクチキタンポタケだった。この種はかなり離れた川筋のもう一つの倒木群に安定坪があるが、ここでは初めてだ。新しい坪を発見したことになる。
狩猟のグループが入っていたので、収穫は少なかったが早い目に引き上げた。



セミ成虫生不明種

12月16日(木)

12月4日に東京の広尾山荘さん(中島さん)からセミ成虫生不明虫草が送られてきた。個展初日で手がはなせなかったので、冷蔵庫に入れっぱなしにしておいたが、15日に洗浄して16日に撮影した。
かなりしっかりした棍棒状のストローマが出ているが、セミノハリセンボンと思われる不完全菌に覆われている。セミノハリセンボンの完全世代といえばコニシセミタケだが、これがそうかどうかはわからない。

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