1.麻酔のチューブで長時間声帯を圧迫したために起きた声帯の腫張。 2.同じ原因で起きた声帯に付いている軟骨の脱臼。 3.長時間の圧迫による声帯を動かす神経の麻痺。 4.首や胸の手術の場合は、その手術で神経が損傷を受けたかもしれません。 |
いずれの場合にも、術後間もなくならステロイドを投与して様子をみます。
原因が3ー4の神経麻痺の場合には、麻痺が治ることは稀で、しばらく経過を見た上で、麻痺した声帯を真ん中に移動する手術をして、声が出る様にします。
(一色の甲状軟骨形成術1型、場合により披裂軟骨内転術をあわせ行います。)
学童期のかすれ声は殆どが学童嗄声といって、声帯に小さな結節ができたせいです。
原因は大声でどなるからで、暫く大声を出さないでいれば自然に消滅することが多いので、普通、手術はしません。
声がよく出る為には、声帯が柔らかく、粘膜が湿ってぬるぬるしている、等の条件が必要です。 声を出す時、過度の緊張は禁物です。 まず緊張をとって声を出す練習(発声訓練)が必要で、のど(喉頭)を意識するより、口や舌の体操をするつもりで、はっきり発音すると喉頭は自然に緊張がとれてきます。 例えばアエイウエオアオ、カケキクケコカコ、等をはっきり発音します。
冬は暖房で空気が乾燥しやすいので、寝る時暖房するなら加湿器も付けた方が良いでしょう。 水分を十分取り、吸入で喉を加湿するのも良いでしょう。
風呂に入りながらで発声練習するのも良いと思います。リラックスし、湿度もよく、共鳴しやすく、好条件が揃っています。
たばこは喉によくありません。 酷い時には、ぶよぶよの声帯(ポリープ様声帯)になってしまいます。
女性で声が低すぎるのは、<生まれつき>又は<ホルモンの影響>或いは<蛋白同化ホルモンを飲んでから>等、原因は色々です。 治療法は主として手術で声帯を緊張させる手術(輪状甲状軟骨接近術)ケナコルトの声帯注射などが有効です。