工程7 モールドの彫り直し パーティングライン消しや、合わせ目を消す段階で消えてしまったモールドは塗装で表現できる物も有りますが、出来れば彫り直してやりましょう。 モールドには大きく分けて、凹モールドと凸モールドの二つが有ります。 凹モールド ガレージキットの場合、殆どの場合が、線を引くだけで簡単に掘れる凹モールドです。修復も簡単です。やり方は幾つか有りますが、ケガキ針の様に先の尖った物で引くのが、最もポピュラーな方法ですが、パテ盛りした部分は、ボロボロと線の周りが欠けて綺麗な線が引けない場合があり、コノ場合は、デザインナイフを利用するのですが、逆にいえば、別にケガキ針でなくてもデザインナイフが有れば事足りると言う事になります。勿論個人個人の使いやすさもあるので、ケガキ針を否定する訳では有りません。 手順としては、軽くアタリ線を引き、そのアタリ線に沿ってナイフの刃を寝かせる角度を変えながら何度もなぞるか、目立ヤスリや、半丸のヤスリ、エッチングソーでなぞるかになります。 私はアタリ線から、フリーハンドでやる事が多いのですが、それだと失敗する可能性もあるので、モールドを掘る部分に沿ってマスキングテープを二枚重ねした物を貼り、それをゲージにして線を引くと上手く行くと思います。まあり強い力を掛けると、脱線しやすいので、軽く何度もなぞるのがコツです。軽くなぞってやれば、仮に上手く線が引けて居なくても、ヤスリ掛けだけで消せる場合が殆どですが、深く引いてしまった場合、パテで埋める必要があるので、余計に手間がかかってしまいます。 アタリ線が綺麗に引けたら、後はそれに沿って、ナイフでなぞるか、ヤスリでなぞるか、エッチングソーでなぞるかの違いだけなので、各自好きな物でやって下さい。 ちなみに、均一な太さの線を引けるのはエッチングソー ですが、厚みに選択肢が少なく、引ける線が細過ぎる場合が多いですし、フィギュアに厳密に均一の太さのモールドは必ずしも必要無いと思いますので、目立ヤスリや半丸のヤスリで様子を見ながら少しづつなぞるのがお勧めです 凸モールド このモールドの場合は余り無いのですが、ほんのタマに有ります。 モールドの両側に凹モールドを引き、引いたモールドに沿って金属ヤスリなどで浮き彫りにして行く事で大抵の場合事足りるのですが、気泡で大きく欠損していたり、形状が変るの避けたい場合、モールドを掘る前に凸モールドとなる部分にバテを盛るのが良いでしょう。 ライン状にバテを盛るには、数枚重ねてモールドと大体同じ高さにしたマスキングテープをモールドに沿ってモールドの両側に貼り、そこにポリパテを擦り込み、半硬化の状態で一番上のマスキングテープを一枚剥がし、硬化後にヤスリがけして馴染ませ、マスキングテープを剥がした後も、必要に応じてヤスリがけしてやりましょう。 |