ガレージキットフィギュアの作り方
HOW TO BUILD GARAGE KIT FIGURE



 工程8 塗装前の準備

 各パーツの整形が終ったら塗装をきれいにする為に表面処理をします。
 320番や400番の荒い紙やすりで研いた後には研いた傷痕が残っていて、その状態で塗装するとかなり悲しい事になります。なので、紙やすりの番手を600番、800番と言う具合にあげて研き跡を消して行きます。この際、塗装の食い付きをよくする為に全面研いて行きましょう。特にマスキングするラインは塗膜が剥がれ易い部分ですので、マスキングする面やモールドの溝は良く研きましょう。
 下地塗装をどれだけ厚く塗るかにもよるのですが、3Mの空研ぎ用の紙やすりやら600番程度、3Mの水研ぎ用なら800番くらいまで研けば下地塗装により研磨跡が埋まります。

 全面を研き終わったら、次にシンナーで表面の離型剤を完全に落してやるのですが、その前に塗装時にパーツを支持する為の真鍮線をこの時点で打っておきます。
 仮組みの段階で補強線用に開けた穴に長めの真鍮線を刺しても全く問題有りませんし、補強線の位置ではバランスが取れない場合は接着面などの目立たない所にピンバイスで穴を開けて刺してやります。長さや太さは適当で良いとおもいます。重量の掛かる物は2本以上打っておくと、塗装時に回転してしまう事が防げるのでお奨めです。
 叉乾燥させる間保持させておくのに油粘土を用意するのも忘れずに。油粘土の他にも色々考えられますが、とりあえずこれさえ有れば余程大きな物で無い限りは困りません。それ以外に必要な道具は

 ポリ製の歯ブラシ
 蓋の出来る出来るだけ大き目の缶
 ラッカー薄め液
 ティッシュペーパー

くらいでしょうか。まあ道具を見たら大体解ると思いますが、缶にラッカー薄め液を移しておいたものを用意しておき、そこにパーツを漬けて、歯ブラシで磨き、シンナーをティッシュで拭き取るだけです。
 ここで注意しないといけないのは、

 使う歯ブラシは必ずポリの物を使う。
 普通のプラスチック製の歯ブラシではシンナーで溶け出すので、ポリ製の歯ブラシを使うのが絶対です。
 ビトウィーンの山切りカットはCM通り細かい隙間まで磨けるのでオススメです。

 マスキングするモールドは集中的に磨く
 紙やすりで研いていても、念には念を入れて歯ブラシを良く当てて磨いておくのが良いでしょう

 シンナーに漬け置きしない事。
 ラッカー薄め液の場合は表面がシンナーでぬらす程度で離型剤が十分解けるので、一分も漬ければ十分過ぎるくらいです。シンナーに漬けたらすぐにシンナーの中でも良いですし、歯ブラシにシンナーをつけながらでも良いので磨いてやりましょう。
 個体差が有るのですが、キャストするウレタンがかくはん不足だったり、離型剤が染み込んでいたりしている場合、一時間単位とかで長時間つけるとパーツの表面がが溶け出し、パーツがフニャフニャに柔らかくなる場合があります。その場合は慌てず騒がず、変形している場合は形を元に戻してから、時間を置いてシンナー分を揮発させてやれば、強度は回復します。表面が解けている場合は表面にペーパーをかけて整えてやり、モールドが甘くなっている場合は掘り直してやれば問題有りません。キャストパーツ中の揮発成分が飛んでいるので、切削性が良くなっています。

 近所に人があまりいない事を確認しよう。
 これは塗装にも言える事なのですが、シンナーを使い始めると馴れてくる(麻痺とも言う)ので、本人はあまり気にならなくなるのですが、かなり近所迷惑なので、気をつけましょう。

と言った事くらいでしょうか。
 歯ブラシで磨いて、ティッシュペーパーで表面を拭き取ったら、30分くらい置いて表面のシンナーを完全に揮発させましょう。シンナーが表面に残っている状態でプライマーを吹いて、クリアーを吹いたり、サーフェーサーを吹いたりすると塗膜の内側で揮発したシンナー分が塗膜に気泡を作ってしまいます。

 シンナーが乾燥すればいよいよ塗装です。

1:購入  2:バリ取り  3:パーティングライン処理  4:気泡埋め

5:仮組  6:合わせ目消し  7:モールドの彫り直し  8:塗装前の下準備

9:下地塗装と下塗り  10:彩色  11:接着

工具  電動工具レビュー  各パテの使用感とか

 エッチングパーツの自作

Project Nimbus

模型材料、工具もあみあみ