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スリランカ国旗 スリランカの歴史− 2007年2月〜10月(独立後13)− スリランカ国旗

独立前(483BC-1948.2)独立後1(1948.2-82.12)独立後2(1983.1-87.7)独立後3(1987.7-90.3)独立後4(1990.3-94.7)独立後5(1994.7-97.12)独立後6(1998.1-99.12)

独立後7(1999.12-2000.10)独立後8(2000.10-01.11)独立後9(2001.12-04.3)独立後10(2004.4-05.11)独立後11(2005.11-06.7)独立後12(2006.7-07.2)独立後14(2007.11-)





− 時 代 区 分 −

2007年2月2007年4月2007年7月2007年10月


 西 暦  出 来 事 
東部州地域制圧後(2007年2月〜10月)
スリランカ政府軍は、2007年2月に、東部州をタミル・イーラム解放のトラ (LTTE) からほぼ奪還することに成功した。 それ以降の両者の戦闘は、北部州における散発的な地上戦と、海路を通じた兵器の密輸をめぐる海上戦とを中心とするものになっていき、徐々に膠着の度合いを増していく。 ラジャパクサ大統領率いるスリランカ政府は、LTTEを軍事的に打ち負かすことによって内戦を終結させる方針に徐々に転じていくが、そのようなラジャパクサ大統領の強硬な姿勢に対してLTTEはどのように対応していくのか。 2007年は、その様子見の時期となる。
2007年2月
2007. 2. 1 「確実な勝利作戦 (Operation Niyathai Jaya [Definite Victory]) により、特殊部隊 (special task force) 兵士が東部州 (Eastern Province) アンパラ (Ampara) 県のカンギカダイチ・アル・ジャングル (the Kangikadaichi Aru jungle ) にあるタミル・イーラム解放のトラ (Liberation Tigers of Tamil Eelam, LTTE) のジーワナンダ (Jeewananda) 基地を制圧

スリランカ政府軍が、LTTE兵士をワカライ (Vakarai) 市から撤退させた後に、東部地域におけるスリランカ政府軍の地位を確保。 スリランカ政府軍は、難民を帰還させるために地雷の除去作業に従事。 ワカライ (Vakarai)、パラッチェナイ (Palachchenai)、カディラウェリ (Kadiraveli)、ウェルガル (Verugal) で、4000もの地雷を除去

東部州は、LTTE兵士が逃げ込んだトピガラ・ジャングル (Toppigala jungle) などのごくごく狭隘な地域を除いて、スリランカ政府軍の支配下に事実上、陥落

北部州 (Northern Province) のキリノッチ (Kilinochchi) で、在スリランカ・ノルウェイ大使のブラッツカー (Hans Brattskar) が、LTTEの政治局長であるタミルシェルバム (S. P. Thamilchelvan) と、和平交渉の再開の方法について会談
2007. 2. 5 東部州バッティカロア (Batticaloa) 県のカルタワライ (Kaluthavalai) で、タミル・イーラム解放のトラの兵士とカルーナ大佐 (通称はColonel Karuna) (本名は、ムラリタラン [Vinayagamoorthy Muralitharan]) グループの兵士が衝突。 民間人2人が死亡、 同1人が負傷
2007. 2. 7 東部州 (Eastern Province) バッティカロア (Batticaloa) 県のサンディウェリ・プライル・コウィル (Sandiveli Pullair Kovil) にあるヒンドゥー寺院の司教長が、タミル・イーラム解放のトラ (Liberation Tigers of Tamil Eelam, LTTE) 兵士によって射殺される
2007. 2. 9 ラジャパクサ (Mahinda Rajapakse) 大統領が、サマラウェーラ (Mangala Samaraweera) 外相とスーリヤラッチ (Sripathi Sooriyarachchi) を大臣職から更迭
2007. 2.12 東部州 (Eastern Province) トリンコマリー (Trincomalee) のポドゥワカットゥ (Poduwakkattu) 南方海上で、スリランカ政府海軍が、海軍パトロール部隊に対するタミル・イーラム解放のトラ (Liberation Tigers of Tamil Eelam, LTTE) の攻撃を撃退。 LTTE兵士8人以上が死亡

ラジャパクサ大統領が、BBCのインタビューに答えて、「スリランカ政府がLTTEと停戦協定 (peace pact) を結んだことは間違いであった」と発言
停戦協定にもとづきLTTE支配地域を定めてしまったことが、人々の自由や自由な政治活動の保障されない区域を設定することになってしまったから、というのがその理由
2007. 2.13 インド沿岸警備隊 (Indian Coast Guard) が、7sの火薬を詰めた自爆用ジャケットを運んでいたタミル・イーラム解放のトラの船を拿捕。 5人を逮捕
2007. 2.21 東部州 (Eastern Province) バッティカロア (Batticaloa) 県のオッタマワディ (Ottamavadi) の路肩で、タミル・イーラム解放のトラ (Liberation Tigers of Tamil Eelam, LTTE) による、警察車両を狙った地雷攻撃。 民間人2人、警察官1人が死亡。 民間人10人と警察官4人とスリランカ政府軍兵士2人を含む16人が負傷
2007. 2.23 停戦監視団 (Sri Lanka Monitoring Mission, SLMM) が、 「スリランカでは、過去3年間の死者が130人であったのに対し、過去15ヶ月間でおよそ4000人の人々が死亡している」と発表
2007. 2.25 「治安部隊 (security force) が、東部州 (Eastern Province) のトリンコマリー (Trincomalee) 県北方のペラル・ ジャングル(Peraru jungle) にあるタミル・イーラム解放のトラ (Liberation Tigers of Tamil Eelam, LTTE) の4つの主要な基地を制圧。 LTTE兵士はジャングルに逃亡」との報道
2007. 2.27 東部州のプルモッダイ (Pulmoddai) 北方の海域で、スリランカ政府海軍が、タミル・イーラム解放のトラ (LTTE) の船艇2隻を撃沈。 LTTE兵士16人が死亡、スリランカ政府海軍兵士2人が負傷

東部州のバッティカロア (Batticaloa) で、LTTEが、災害管理大臣 (Disaster Management Minister) のサマラシンハ (Mahinda Samarasinghe) と外交官を乗せたヘリコプターに砲撃。 イタリア大使ミリアーニ (Pio Miriani) とアメリカ大使ブレイク (Robert Blake) が負傷
2007. 2.28 スリランカ南方沖海上で、スリランカ政府海軍が正体不明の武器密輸船を爆破。 乗員12名が死亡
2007. 3. 7 スリランカのヒューマン・ライツ・コミッション (Human Rights Commission) が、「2007年1月・2月の間に、100件近い誘拐事件と失踪事件が発生し、その大半がコロンボ (Colombo)、東部州 (Eastern Province) のバッティカロア (Batticaloa)、北部州 (Northern Province) のジャフナ (Jaffna) においてのもの」と発表。 2006年の事件の通報数は1000件以上

スリランカ国会が、非常事態令 (Emergency Regulations) の1ヶ月の延長を決定
2007. 3. 8 東部州バッティカロア県のトピガラ (Thoppigala) 地域で、治安部隊 (security force) とタミル・イーラム解放のトラ (Liberation Tigers of Tamil Eelam, LTTE) が衝突。 LTTE兵士10人が死亡、17人が負傷

ユニセフ (UNICEF) が、「北部州と東部州で、2007年1月だけで6241件の子どもの誘拐が発生した」と発表。 さらに、そのうちの6006人を兵士にリクルートしたとしてタミル・イーラム解放のトラ (LTTE) を、また、そのうちの235件に関与しているとしてカルーナ大佐 (通称はColonel Karuna) (本名は、ムラリタラン [Vinayagamoorthy Muralitharan]) グループを批判。 「1710人の子どもがLTTEによって、169人の子どもがカルーナ大佐グループによって兵士にされている」と発表
2007. 3. 9 東部州 (Eastern Province) のアンパラ (Ampara) 県にあるタミル・イーラム解放のトラ (LTTE) の基地を、スリランカ政府軍が制圧。 LTTE兵士20人が死亡。 政府軍兵士3人が死亡、12人が負傷

北中部州 (North Central Province) のアヌラーダプラ (Anuradhapura) 県で、LTTE兵士の襲撃により、政府軍将校2人、政府軍兵士2人、ウィルパットゥ国立公園 (Wilpattu National Park) 監視員1人が死亡

治安部隊が、東部州のトリンコマリー (Trincomalee)県北方のペラル・ジャングル(Peraru jungle) にあるLTTEの4つの主要な基地に対する制圧作戦を終了。 サマラシンハ准将 (Brigadier Samarasinghe) が、「トリンコマリー北方にはLTTEの基地はない。 この地域はLTTEの脅威から解放された」と発言
2007. 3.10 ラジャパクサ (Mahinda Rajapakse) 大統領が、「与党のスリランカ自由党 (Sri Lanka Freedom Party, SLFP) による民族紛争を解決するための提案が、3月14日までに全政党会議 (All Party Representative Committee) に提出される」と確約
2007. 3.11 東部州 (Eastern Province) のバッティカロア (Batticaloa) 県で、スリランカ政府軍とタミル・イーラム解放のトラ (Liberation Tigers of Tamil Eelam, LTTE) が衝突。 LTTE兵士20人が死亡、多数が負傷

カルーナ大佐 (通称はColonel Karuna) (本名は、ムラリタラン [Vinayagamoorthy Muralitharan]) が、「カルーナ大佐グループは、東部州における行政に関与している」と発言

赤十字国際委員会 (ICRC) が、「過去3日間で、東部のLTTE支配地域から4万人近い民間人が逃れた」と発表
2007. 3.13 ラジャパクサ (Mahinda Rajapakse) 大統領が、「スリランカ政府が軍事的な攻勢に打って出ざるを得なくなったのは、あらゆる政治的な提案をタミル・イーラム解放のトラが拒否したからである」と発言し、民族紛争の政治的解決にスリランカ政府がコミットし続けていることを主張
2007. 3.16 スリランカ政府が、「タミル・イーラム解放のトラ (Liberation Tigers of Tamil Eelam, LTTE) の資金確保を援助しているLTTEの海外グループに対する取り締まりをさらに厳しくすること」をアメリカ政府に要請
2007. 3.17 タミル・イーラム解放のトラ (LTTE) が、「LTTEとラジャパクサ (Mahinda Rajapakse) 大統領の間に秘密の取引がある」との主張を強く否定
このような主張をしているのは、2月9日にラジャパクサ大統領によって大臣職から更迭された、サマラウェーラ (Mangala Samaraweera) とスーリヤラッチ (Sripathi Sooriyarachchi) の2人
2007. 3.18 東部州 (Eastern Province) アンパラ (Ampara) 県のアルガム (Arugam) 湾沖で、スリランカ政府海軍が、兵器を輸送しているタミル・イーラム解放のトラ (Liberation Tigers of Tamil Eelam, LTTE) の船艇を撃沈
2007. 3.21 東部州のバッティカロア (Batticaloa) 県で、スリランカ政府軍とタミル・イーラム解放のトラ (LTTE) による激しい戦闘。 LTTE兵士30人以上が死亡、治安部隊 (security force) 兵士4人が死亡。 LTTE兵士は、その後も、クンムルマライ (Kumburumalai)、シッタンディ (Siththandi)、ブラック・ブリッジ (Black Bridge)、マウェディウェンブ (Mavedivembu)、チェンカラディ (Chenkaladi) にある政府軍キャンプに対する砲撃を継続し、LTTE兵士300人による侵入を試みた模様
2007. 3.22 北部州 (Northern Province) のワウニヤ (Vavuniya) 県オマンタイ (Omanthai)、ジャフナ (Jaffna) 県ナガルコウィル (Nagarkovil) におけるタミル・イーラム解放のトラ (Liberation Tigers of Tamil Eelam, LTTE) と治安部隊による数度の戦闘により、LTTE兵士13人が死亡
2007. 3.23 北部州のマンナル (Mannar) 県とワウニヤ県との境界付近で、タミル・イーラム解放のトラ (LTTE) と治安部隊 (security forces) が衝突。 LTTE兵士20人が死亡、政府軍兵士9人が死亡
以後、それまで北部州東部地域と東部州 (Eastern Province) に集中していた戦域が、北部州西部地域に拡大
2007. 3.25 東部州バッティカロア (Batticaloa) 市のエルウィル (Eruvil) にある自宅で、傑出したソーシャル・ワーカーであり、人民連合 (People Alliance) のオーガナイザーでもあったスバラトナム (Kandapudi Subharathnam) が、タミル・イーラム解放のトラ (Liberation Tigers of Tamil Eelam, LTTE) のピストル・ギャングと思われる者によって射殺される
2007. 3.26 西部州 (Western Province) のカトゥナーヤカ (Katunayake) スリランカ政府空軍基地に対して、タミル・イーラム解放のトラ (LTTE) が、初めてとなる空襲を実施。 空軍兵士3人が死亡、17人が負傷
使用された軽飛行機は、チェコ製のプロペラ訓練機2機
隣接するバンダーラナーヤカ国際空港 (Bandaranaike International Airport) が一時的に閉鎖され、いくつかの商用機はインドに着陸先を変更

スリランカ政府が、LTTEを世界初の空軍力を有するテロリスト集団に指定し、「その脅威はスリランカだけでなく近隣全域におよぶ」と指摘
2007. 3.27 東部州 (Eastern Province) バッティカロア (Batticaloa) 県にあるスリランカ政府軍のチェンカラディ (Chenkalady) 基地に対して、タミル・イーラム解放のトラ (Liberation Tigers of Tamil Eelam, LTTE) が自爆攻撃。 イーラム人民民主党 (Eelam People's Democratic Party, EPDP) のメンバー3人と、12歳の少年1人、治安部隊 (security force) 兵士2人が死亡。 民間人5人、政府軍兵士2人、警察官2人が負傷

ボゴラガマ (Rohitha Bogolagama) 外相が、「スリランカ政府は、いつでもLTTEとの和平交渉を開く用意がある」と発言

ウィクラマナーヤカ (Rathnasiri Wickramanayaka) 首相が、「スリランカ政府には、和平交渉による問題の解決をLTTEに求めることについての合意はなされていない。 スリランカ政府による勝利こそが、求められるものである」と発言
2007. 3.28 スリランカ政府が、東部州トリンコマリー (Trincomalee) 県のサンプール (Sampur) の一部を高度警戒地域 (High Security Zone) に指定すると宣言。 サンプールは、2006年9月にタミル・イーラム解放のトラから奪還された

アムネスティ・インターナショナル (Amnesty International) が、「2006年にスリランカ政府とタミル・イーラム解放のトラ (LTTE) の対立が激化して以来、約3000人の民間人が死亡した」と発表。 さらに、「2006年4月以降、21万5000人以上が国内避難民になった」と発表
2007. 3.30 タミル・イーラム解放のトラ (Liberation Tigers of Tamil Eelam, LTTE) の政治局長であるタミルシェルバム (S. P. Thamilchelvan) が、「スリランカ政府空軍基地に対するLTTEの空襲は、スリランカ政府に対する、『タミル・ホームランドへの継続的な空爆を止めよ』という明確なメッセージである」と発言
2007. 4. 1
東部州 (Eastern Province) バッティカロア (Batticaloa) 県のエラフール (Eravur) 地域で、タミル・イーラム解放のトラ (LTTE) の銃撃により、シンハラ人の援助作業員 (aid worker) 6人が死亡、2人が負傷

パリで、LTTE兵士と思われる者17人が、テロリストに対する資金調達の疑いで拘留される

LTTEが、Sunday Times 紙に対して、「スリランカ政府が2002年の停戦協定にもとづく和平交渉を拒否するのであれば、内戦を終結させるための和平交渉を再開させるチャンスは全くない」と発言
2007. 4. 2 東部州のバッティカロア県で、スリランカ政府軍とタミル・イーラム解放のトラ (Liberation Tigers of Tamil Eelam, LTTE) による戦闘。 LTTE兵士23人が死亡

東部州アンパラ (Ampara) 県北西部のコンドゥワトゥアワナ (Konduwatuawana) で、バドゥッラ (Badulla) 県に向かう民間バスの内部でLTTEが爆弾を爆発させる。 民間人15人 (うち3人は子ども)、政府軍兵士1人が死亡。 25人が負傷

ボゴラガーマ (Rohitha Bogollagama) 外相が、「スリランカ政府は、膠着した和平交渉における重要なアクター (stakeholder) としてLTTEを迎え入れるつもりである。 南アジア地域協力連合 (South Asian Association for Regional Cooperation, SAARC) 加盟国と国際社会に対して、LTTEへの資金流入を規制することによってLTTEを交渉の場に着かせるよう圧力をかけることを強く求める」と発言
2007. 4. 3 スリランカ政府軍が、東部州 (Eastern Province) バッティカロア (Batticaloa) 県のコカディチョライ (Kokadicholai) 北西部地域を制圧

スリランカ政府報道官のランブクウェッラ (Keheliya Rambukwella) が、「パリでタミル・イーラム解放のトラ (LTTE) のメンバー6人が逮捕されたことは(4月1日)、EUが、LTTEに課した非合法化措置を行動に移したことを如実に示す出来事であった」と発言
2007. 4. 4 スリランカ政府空軍のジェット機が、 北部州 (Northern Province) 東岸のムライティブ (Mullaitivu) 県プドゥクディリップ (Pudukudyirippu) にあるタミル・イーラム解放のトラ (Liberation Tigers of Tamil Eelam, LTTE) のシー・タイガー司令部を攻撃し、完全に破壊

カルーナ大佐 (通称はColonel Karuna) (本名は、ムラリタラン [Vinayagamoorthy Muralitharan]) が、「LTTEは、和平交渉を、再軍備および戦争に戻るための準備を隠すために利用していた。 LTTEのリーダーであるプラバーカラン (Velupillai Prabhakaran) は、和平交渉のプロセスに対して、これまで真面目であったことは全くない。 プラバーカランが我々に言っていたことは、『和平交渉を何とかして5年引き延ばせ。 その間に私が兵器を購入し、次のステージの戦闘に対する準備が整うだろう』というものだった」と発言
2007. 4. 5 コロンボ (Colombo) にある Centre for Policy Alternatives が実施した最新の世論調査によると、シンハラ人コミュニティにおいて、民族紛争の軍事的な解決に対する支持が極めて大きくなっているとのこと。 前回調査 (2006年11月) 以降に急増した模様

スリランカ国会が、非常事態令 (Emergency Regulations) の1ヶ月延長を決定
2007. 4. 7 北部州 (Northern Province) 西岸部のマンナル (Mannar) 県ペリヤマナヤンクラム (Periyamanayankulam) 地域で、タミル・イーラム解放のトラ (Liberation Tigers of Tamil Eelam, LTTE) が、マンナル市からワウニヤ (Vavuniya) へ向かう通勤バスに対する地雷攻撃。 乗客50人中5人が死亡、28人が重傷 (3人が後日死亡)
2007. 4.10 北部州のワウニヤ県で、タミル・イーラム解放のトラ (LTTE) がスリランカ政府軍兵士に対して砲撃。 政府軍兵士7人が死亡、4人が負傷。 政府軍の反撃により、LTTE兵士20人が死亡
2007. 4.11 スリランカ政府軍が、1994年以来タミル・イーラム解放のトラ (Liberation Tigers of Tamil Eelam, LTTE) の支配下にあったA−5道路の、東部州 (Eastern Province) 部分であるバドゥッラ (Badulla)-マハ・オヤ (Maha Oya)−チェンカラディ (Chenkaladdy) 間41qを完全に制圧
2007. 4.12 国防大臣 (Defence Secretary) のゴタバヤ・ラジャパクサ (Gotabhaya Rajapakse) が、「スリランカの停戦協定にはまるで意味がなく、国際社会を満足させるために残されているだけに過ぎない」と発言。  さらに、「政府軍は、東部州でタミル・イーラム解放のトラ (LTTE) から得た勝利を足場として、北部州 (Northern Province) のLTTE支配地に向かって進軍しなければならない」とも

スリランカ政府空軍が、北部州東岸のムライティブ (Mullaitivu) 県ワッタパライ (Vattappalai) 村にあるLTTEの訓練基地を攻撃。 LTTE兵士70人が死傷
2007. 4.19 タミル・イーラム解放のトラ (Liberation Tigers of Tamil Eelam, LTTE) が、「スリランカ政府軍が北部LTTE支配地域の奪還を試みた場合、総力を持ってそれに対処する」という警告を発したとの報道

スリランカ政府が、「国防大臣のゴタバヤ・ラジャパクサが Daily Mirror 紙の編集長を脅迫した」とするメディア報道を、強く否定

Tamileela Makkal Viduthalai Puligal (TMVP) のリーダーであるカルーナ大佐 (通称はColonel Karuna) (本名は、ムラリタラン [Vinayagamoorthy Muralitharan]) が、新聞の編集者に対する活動を全て否定
2007. 4.20 タミル・イーラム解放のトラが、「スリランカ政府が軍事的な解決を求め続ける限り、交渉による解決のチャンスはない」と発言
2007. 4.22 タミル・イーラム解放のトラ (Liberation Tigers of Tamil Eelam, LTTE) をスリランカ・タミル人の代表と認めない3つの政党 (タミル統一解放戦線 [Tamil United Liberatin Front, TULF]、タミル・イーラム人民解放機構 [People's Liberation Organization of Tamil Eelam, PLOTE]、イーラム人民革命解放戦線 [Eelam People's Revolutionary Liberation Front, EPRLF])が、民族問題に関する政治的解決策を共同で提案。 「解決策は、インド型の分権にもとづいたものであるべきだ」と主張
2007. 4.23 北部州 (Northern Province) のワウニヤ (Vavuniya) 県にある、ワウニヤと北部州西岸のマンナル (Mannar) を結ぶ道路で、コロンボ (Colombo) 行きの旅客バスで爆弾が爆発。 民間人3人が死亡、35人が負傷。 タミル・イーラム解放のトラの犯行
2007. 4.25 北部州西岸のマンナル近郊で、スリランカ政府軍とタミル・イーラム解放のトラ (Liberation Tigers of Tamil Eelam, LTTE) が5時間にわたる戦闘。 LTTE兵士21人が死亡、26人が負傷

北部州のワウニヤ県で、スリランカ政府軍が、LTTEの砲撃に反撃。 LTTE兵士15人が死亡、数名が負傷。 政府軍兵士2人が死亡、負傷者数は不明
2007. 4.29 タミル・イーラム解放のトラ (LTTE) 空軍の飛行機が、コロンボ (Colombo) 市内外の石油と天然ガスの貯蔵施設に対する爆撃を実施

ジャフナ (Jaffna) 県で、Udayan 新聞に勤務していたジャーナリストのラジワルマン (Selvarajah Rajivarman) が、正体不明の者によって射殺される
2007. 5. 1 北部州 (Northern Province) のマンナル (Mannar) 県で、 政府軍支配地域をパトロール中のスリランカ政府軍兵士が、タミル・イーラム解放のトラ (Liberation Tigers of Tamil Eelam, LTTE) 兵士と遭遇し、交戦。 LTTE 兵士10人が死亡

ラジャパクサ (Mahinda Rajapakse) 大統領率いるスリランカ自由党 (Sri Lanka Freedom Party, SLFP) が、民族問題に対する解決案を提出。 その骨子は、@大統領制 (executive presidency) を廃止して、首相が率いる内閣システムを導入すること、A権限委譲 (devolution of powers) の単位として県 (district) を用いること、B二院制を導入すること
2007. 5. 2 シルバ (Nimal Siripala de Silva) 大臣が、「与党のスリランカ自由党が全政党会議 (All Party Representative Committee) に提出した提案は、民族問題を解決するための政府の最終案ではない」と発言

カルーナ大佐 (通称はColonel Karuna) (本名は、ムラリタラン [Vinayagamoorthy Muralitharan]) 率いる Tamileela Makkal Viduthalai Puligal (TMVP) が、「権限委譲に関する提案を全政党会議に提出する」と発表。 東部州 (Eastern Province) に州評議会 (Provincial Council) を設立すること、国内避難民の再定住を図ること、東部州住民が北部州との再合併を望んでいるのかどうかを決定すること、がその骨子
2007. 5. 3 スリランカの民間航空局が、タミル・イーラム解放のトラ (Liberation Tigers of Tamil Eelam, LTTE) による空襲を考慮して、「バンダーラナーヤカ国際空港 (Bandaranaike International Airport) における夜間の離発着を5月9日から中止する」と発表
2007. 5. 4 北部州 (Northern Province) 東岸のムライティブ (Mullaittivu) 沖で、スリランカ政府海軍と タミル・イーラム解放のトラ (LTTE) のシー・タイガーの戦闘。 LTTE兵士12人が死亡、15人が負傷。 政府海軍兵士2人が負傷

LTTE兵士が、北中部州 (North Central Province) ポロンナルワ (Polonnaruwa) 県のニダンワラ (Nidhanwala) 地域にあるシンハラ人農村に侵入し、作業中の農民に対して無差別に発砲。 シンハラ人農民4人が死亡、2人が負傷
2007. 5. 5 ボゴラガーマ (Rohitha Bogollagama) 外相が、「東部州 (Eastern Province) は、タミル・イーラム解放のトラ (Liberation Tigers of Tamil Eelam, LTTE) の影響から完全に解放された。 今や誰でも、恐れることなく東部州のトリンコマリー (Trincomalee) 県、アンパラ (Ampara) 県、バッティカロア (Batticaloa) 県に旅行に行くことができるようになった」と発言
2007. 5. 6 カルーナ大佐 (通称はColonel Karuna) (本名は、ムラリタラン [Vinayagamoorthy Muralitharan]) グループが、資金配分と指揮命令系統をめぐる不和により、カルーナ大佐とその副官であるピライヤン (Pillaiyan) の2派に分裂したとの報道。 ピライヤンは、150人の支持者を連れて東部州のバッティカロアからトリンコマリーへ逃れた
2007. 5. 7 スリランカ政府が、「タミル・イーラム解放のトラ (Liberation Tigers of Tamil Eelam, LTTE) の空軍は、インドの原発への脅威となっている」と発言
2007. 5.11 スリランカ政府軍諜報機関によると、「北中部州 (North Central Province) のアヌラーダプラ (Anuradhapura) 県のウィルパットゥ国立公園 (Wilpattu National Park) 内に、タミル・イーラム解放のトラ (LTTE) の軽飛行機が離発着できる秘密の場所がある」との情報
2007. 5.13 東部州 (Eastern Province) のトリンコマリー (Trincomalee) 県モラウェーワ (Morawewa) 地域のマハディウルウェワ (Mahadivulwewa) のパッバタラマヤ (Pabbatharamaya) 寺院の司教長であるテーラ (Ven.Nandarathana Thera) が、 タミル・イーラム解放のトラ (Liberation Tigers of Tamil Eelam, LTTE) の狙撃手3人によって射殺される。 テーラは、傑出したソーシャル・ワーカーであったとされる
2007. 5.14 カルーナ大佐 (通称はColonel Karuna) (本名は、ムラリタラン [Vinayagamoorthy Muralitharan]) 率いる Tamileela Makkal Viduthalai Puligal (TMVP) が、「分裂の危機を克服した」と発表

与党のスリランカ自由党 (Sri Lanka Freedom Party, SLFP) の中央委員会が、民族対立を解決するための提案を、若干の修正を施した後に満場一致で採択
仏教の地位については「『適切な地位 (apt status) 』が『卓越した地位 (prominent status)』」に、国家の名称については「 『Union of States』が『Sri Lanka Democratic Socialist Republic』」に修正された模様
全政党会議 (All Party Representative Committee) に提出される予定
2007. 5.16 北部州 (Northern Province) 西岸のマンナル (Mannara) 県マドゥ (Madhu) 地域東方で、スリランカ政府軍とタミル・イーラム解放のトラ (Liberation Tigers of Tamil Eelam, LTTE) の戦闘。 LTTE兵士20人が死亡、多数が負傷
2007. 5.20 スリランカ政府軍が、「北部地域 (マンナル県とワウニヤ [Vavuniya] 県) における過去4ヶ月間のタミル・イーラム解放のトラ (LTTE) に対する軍事作戦により、600人近くの兵士が死亡した」と発表。 うちわけは、LTTE兵士541人、スリランカ政府軍兵士44人
2007. 5.24 ジャフナ (Jaffna) 県にあるスリランカ政府海軍のデルフト島 (Delft Island) 基地で、スリランカ政府海軍がタミル・イーラム解放のトラ (Liberation Tigers of Tamil Eelam, LTTE) のシー・タイガーによる攻撃を撃退。 シー・タイガー兵士18人が死亡、政府海軍兵士4人が死亡

コロンボ (Colombo) で、LTTEの自爆テロ実行犯と思われる者が、スリランカ政府軍兵士を乗せたバスに対して爆発物を満載したオートバイで突入し、自爆。 政府軍兵士2人が死亡、5人が負傷
2007. 5.25 北部州 (Northern Province) のワウニヤ (Vavuniya) 県における散発的な戦闘により、治安部隊 (security forces) がタミル・イーラム解放のトラ (LTTE) の兵士12人を殺害

コロンボ (Colombo) 県のラトマラナ (Rathmalana) 地域のベレッカデ (Belekkade)・ジャンクションで、 LTTEが特殊部隊 (special task force) の自動車を狙った地雷攻撃。 民間人7人が死亡し、特殊部隊員6人、民間人36人が負傷

スリランカ政府陸軍司令官のフォンセカ (Lt. Gen. Sarath Fonseka)が、「スリランカ政府軍の計画は、民族紛争の政治的な最終的解決策を見出すための和平交渉の道を開くために、LTTEを東部州から完全に掃討し、北部州において弱体化させることである」と発言
2007. 5.31 北部州のワウニヤ (Vavuniya) 県で、治安部隊が、タミル・イーラム解放のトラ (Liberation Tigers of Tamil Eelam, LTTE) が政府軍支配地域に侵入しようとしているのを撃退。 LTTE兵士多数が死亡、 治安部隊兵士5人が死亡

ラジャパクサ (Mahinda Rajapakse) 大統領が、「LTTEの軍事力を弱体化させることが必要であることを強調しつつも、政治的な解決こそが私の唯一の目的である」と発言
2007. 6. 1 ラジャパクサ大統領が、タミル・イーラム解放のトラ (LTTE) に対して和平交渉の再開を呼びかける。 大統領報道官のリヤナゲ (Chandrapala Liyanage) によれば、「ラジャパクサ大統領は、LTTEが同意するのであれば2006年10月の時点から再開したい」との意向
2007. 6. 2 北部州 (Northern Province) のワウニヤ (Vavuniya) 県オマンタイ (Omanthai) の前方防衛ライン (Forward Defence Line, FDL) で、スリランカ政府軍とタミル・イーラム解放のトラ (Liberation Tigers of Tamil Eelam, LTTE) の激しい戦闘。 LTTE兵士52人と政府軍兵士30人が死亡。 政府軍兵士多数のとLTTE兵士多数が負傷
2007. 6. 5 カルーナ大佐 (通称はColonel Karuna) (本名は、ムラリタラン [Vinayagamoorthy Muralitharan]) 率いる Tamileela Makkal Viduthalai Puligal (TMVP) の東部州 (Eastern Province) アンパラ (Ampara) 県における政治局リーダーのバラティ (Iniya Bharathi) が、「将来TMVPは、東部州の人々の不満に関心を向けさせるべく、国会における代表者を擁立するために選挙戦に打って出る」と表明
2007. 6. 7 スリランカ警察が、タミル・イーラム解放のトラ (Liberation Tigers of Tamil Eelam, LTTE) 容疑者に対する取り締まりの一環として、コロンボ (Colombo) からのタミル人の追放を開始
国防相のゴタバヤ・ラジャパクサ (Gotabaya Rajapakse) は、追放措置を承認し、「LTTEが、首都コロンボ (Colombo) に対する爆弾テロ計画を立てるためにロッジを使えないようにするためのもの」と発言
7台のバスに乗せられた376人が、北部州 (Northern Province) のジャフナ (Jaffna) とワウニヤ (Vavuniya)、東部州のトリンコマリー (Trincomalee) とバッティカロア (Batticaloa) に追放される模様
2007. 6. 8 スリランカ最高裁の裁判官3名が、スリランカ警察に対して、「コロンボ (Colombo)のロッジに住んでいる北部州 (Northern Province) と東部州 (Eastern Province) 出身のタミル人に対する追放 (evacuation) 措置を禁止する命令」を公布
2007. 6.8−9 スリランカ政府軍が、東部州のバッティカロア (Batticaloa) 県にあるタミル・イーラム解放のトラ (Liberation Tigers of Tamil Eelam, LTTE) の軍事キャンプ4カ所を制圧。 2日間の戦闘により、 LTTE兵士30人と政府軍兵士1人が死亡
2007. 6. 9 北中部州 (North Central Province) のポロンナルワ (Pollonnaruwa) 県のマナンピティヤ (Manampitiya) 地域で、警察が172人を逮捕。 そのほとんどがタミル人で、東部州 (Eastern Province) のバッティカロア県とワラッチェナイ (Valachchenai) 地域からの人々
2007. 6.12 国防相のゴタバヤ・ラジャパクサ (Gotabaya Rajapakse) が、スリランカにある国連機関がスリランカ政府に対して人権侵害を停止するよう求めたのに応じて、「タミル・イーラム解放のトラ (Liberation Tigers of Tamil Eelam, LTTE) が、国連機関を誤った方向に導いている」と発言
2007. 6.13 スリランカの院内政府幹事 (Chief Government Whip) であるフェルナンドプッレ (Jeyaraj Fernandopulle) が、記者会見で、「タミル人をコロンボ (Colombo) のロッジから立ち退かせたことについて遺憾の意を表明する必要はない。 賛否両論があるのであり、100%間違った行為でもないのだから治安部隊 (security force) が責められるべきでもない」と発言
2007. 6.17 東部州 (Eastern Province) バッティカロア (Batticaloa) 県のトピガラ・ジャングル (Thoppigala jungle)に閉じこめられたタミル・イーラム解放のトラ (Liberation Tigers of Tamil Eelam, LTTE) の兵士数百人が、治安部隊によるベイルート基地 (Beirut base) に対する猛攻撃のなか、北部州 (Northern Province) のワンニ (Vanni) 方面に逃走を開始。 LTTE兵士270人近くが死亡、100人近くが投降
2007. 6.18 タミル・イーラム解放のトラ (LTTE) が、「2007年末までに全ての子ども兵士を解放すること」を誓約
しかしLTTEは、1998年にも同様の誓約を行ったものの、解放された人数よりも新たにリクルートされた人数の方が多いとして国連機関に批判されていた
2007. 6.19 ジャフナ (Jaffna) 県のウェッティライケルニ (Vettilaikerni) 沖で、スリランカ政府海軍とタミル・イーラム解放のトラ (Liberation Tigers of Tamil Eelam, LTTE) のシー・タイガーの戦闘。 LTTEの船艇5隻が大破、LTTE兵士40人が死亡

東部州 (Eastern Province) バッティカロア (Batticaloa) 県のトピガラ (Thoppigala) で、スリランカ政府軍とLTTEの戦闘。 LTTE兵士30人が死亡、治安部隊 (security forces) 兵士5人が負傷

LTTE寄りのウェブ・サイトである「タミルネット (TamilNet)」が、スリランカ国内で数日間アクセス不能になったとの報道。 タミルネットは、「スリランカ政府が、プロバイダーに対してアクセスをブロックするように依頼した」と発表
2007. 6.21 スリランカ政府が、「タミル・イーラム解放のトラ寄りのウェブ・サイト『タミル・ネット (TamilNet)』に対するアクセス妨害」への関与を強く否定
しかし、スリランカ国内でインターネット・サーヴィスを提供している Dialog Telekom は、スリランカ政府の命令により当該サイトへのアクセスをブロックした」と発言
2007. 6.23 北部州 (Northern Province) のワウニヤ (Vavuniya) 県ムルンタンクラム (Murunthankulam) 地域で、スリランカ政府軍とタミル・イーラム解放のトラ (Liberation Tigers of Tamil Eelam, LTTE) の戦闘。 LTTE兵士13人が死亡
2007. 6.26 ジャフナ (Jaffna) 県で、治安部隊 (security forces) が、前方防衛ライン (Forward Defence Line, FDL) に侵入しようとしているタミル・イーラム解放のトラ (LTTE) を撃退。 LTTE兵士12人が死亡もしくは負傷
2007. 6.28 東部州 (Eastern Province) バッティカロア (Batticaloa) 県のトピガラ (Thoppigala) 地域で、スリランカ政府軍が、タミル・イーラム解放のトラ (Liberation Tigers of Tamil Eelam, LTTE) 兵士11人を殺害
2007. 7. 1
ノルウェイ政府が、「膠着した和平交渉を再開する援助をして欲しい」とのスリランカ政府の要請を受諾
ノルウェイ政府のスリランカ特使であるハンセン=バウアー (Jon Hanssen-Bauer) は、「スリランカ政府が我々を必要としているのであれば、いつでも仲介を再開する用意は整っている」と発言
2007. 7. 2 スリランカ政府が、「タミル・イーラム解放のトラ (Liberation Tigers of Tamil Eelam, LTTE) が無条件の和平交渉の再開に同意しさえすれば、スリランカ政府はいつでも交渉を再開する用意がある」と表明
2007. 7. 3 北部州 (Northern Province) のワンニ (Vanni) 地域オマンタイ (Omanthai) 西方で、スリランカ政府軍とタミル・イーラム解放のトラ (LTTE) が衝突。 LTTE 兵士12人が死亡
2007. 7. 4 スリランカ政府報道官であるランブクウェッラ (Keheliya Rambukwella) が、「スリランカ政府がタミル・イーラム解放のトラ (Liberation Tigers of Tamil Eelam, LTTE) との和平交渉を再開するための新たな取り組みを開始した」とするメディアの報道について、「そのようなことをする必要がない」と否定
2007. 7. 5 北部州 (Northern Province) のワウニヤ (Vavuniya) 県ペリヤタンパネイ (Periyathampanei) 地域で、タミル・イーラム解放のトラ (LTTE) と治安部隊 (security force) が衝突。 LTTE兵士10人が死亡。 スリランカ政府軍兵士2人が死亡、8人が負傷

カルーナ大佐 (通称はColonel Karuna) (本名は、ムラリタラン [Vinayagamoorthy Muralitharan]) が、「ジャフナ (Jaffna) からのタミル人に対しての戦争を宣言した」との報道

LTTEが、エリート部隊のブラック・タイガー (Black Tiger) による最初の自爆攻撃からの20周年を祝する追悼式典を挙行
ブラック・タイガーは、LTTEの自爆攻撃部隊。 昨年の追悼対象は273人、本年は322人
2007. 7. 8 東部州 (Eastern Province) のトリンコマリー (Trincomalee) 県プルモッダイ (Pulmodai) 沖海上で、タミル・イーラム解放のトラ (Liberation Tigers of Tamil Eelam, LTTE) のシー・タイガーとスリランカ政府海軍が交戦。 シー・タイガー兵士11人が死亡

ラジャパクサ (Mahinda Rajapakse) 大統領が、「スリランカ政府軍が東部州で行ったように、LTTEを北部州からも追い払う」と発言。 さらに「LTTEの軍事的武勇 (military prowess) を挫くことこそが、スリランカに永久の平和をもたらす唯一の方法である」とも発言
2007. 7.11 ラジャパクサ大統領が、「スリランカ政府軍がトピガラ (Thoppigala) を制圧した」と宣言。 トピガラは、東部州において唯一、タミル・イーラム解放のトラ (LTTE) の影響下にあった地域

トピガラ陥落の数時間後、LTTE報道官であるイランティラヤン (Rasiah Ilanthirayan) は、「スリランカ政府軍はトピガラ地域を制圧したかも知れないが、問題はその地域を将来にわたって維持することができるかどうかである」と発言。 さらに、「政府軍が北部の我々の領土に侵攻してきた場合、多大なる抵抗に遭うことになるだろう。 我々は、必要な戦術と必要な手段をもって政府軍に抵抗する」と発言
2007. 7.12 タミル・イーラム解放のトラ (Liberation Tigers of Tamil Eelam, LTTE) が、「スリランカ経済を危機に陥れるために、軍事目標と経済目標に対する攻撃を実施する」との警告を発する
2007. 7.14 北部州 (Northern Province) ワウニヤ (Vavuniya) 県ペリタンパネ (Perithampane) の前方防衛ライン (Forward Defence Line, FDL) で、タミル・イーラム解放のトラ (LTTE) の兵士が治安部隊 (security force) に対して砲撃。  治安部隊兵士10人が死亡、34人が負傷。 スリランカ政府軍の反撃により、LTTE兵士多数が死亡
2007. 7.16 東部州 (Eastern Province) のトリンコマリー (Trincomalee) で、東部州書記長 (Chief Secretary) であるアベイウェーラ (Herath Abeyweera) が、タミル・イーラム解放のトラ (Liberation Tigers of Tamil Eelam, LTTE) の兵士によって射殺される
2007. 7.18 ラジャパクサ (Mahinda Rajapakse) 大統領が、「戦争の道を進むか平和の道を進むかは、今やタミル・イーラム解放のトラの決定次第である」と発言
2007. 7.21 カルーナ大佐 (通称はColonel Karuna) (本名は、ムラリタラン [Vinayagamoorthy Muralitharan]) が、「我々は武装解除するつもりはない。 それは危険である。 自衛のために武器を携行する必要がある」として、武装解除する予定がないことを表明
2007. 7.24 北部州 (Northern Province) ワウニヤ (Vavuniya) 県のマンナル (Mannar) とマダワッチヤ (Madawachchiya) を結ぶ道路で、タミル・イーラム解放のトラ (Liberation Tigers of Tamil Eelam, LTTE) 兵士がスリランカ政府軍のバスに対する地雷攻撃。 政府軍兵士12人が死亡、6人の民間人を含む13人が負傷
2007. 7.27 スリランカ最高裁が、「スリランカ政府とタミル・イーラム解放のトラ (LTTE) の間で2002年2月22日に調印された停戦協定の撤廃を求める誓願 (petition) 手続きを進めること」に許可を与える
最高裁判所長官のシルヴァ (Sarath Nanda Silva) 曰く、「首相には、『自らの意思に従って』重要な合意事項に署名することは許されない」。 スリランカ憲法によると、行政権を有するのは大統領であり、首相は形式上のポストと規定されている
停戦協定は、当時のラニル・ウィクラマシンハ (Ranil Wickramasinghe) 首相が、当時のチャンドリカ・クマーラトゥンガ (Chandrika Bandaranaike Kumaratunga) 大統領に停戦協定に調印することを知らせないままで調印したもの

停戦監視団 (Sri Lanka Monitoring Mission, SLMM) が、和平プロセス調整事務局 (Secretariat for Coordinating the Peace Process, SCOPP) に対して、「『LTTE支配地域にいる全ての家族に対して最低1人をLTTEの活動のために提供するように』とのLTTEの要求について調査する予定である」と述べる
2007. 7.29 カルーナ大佐 (通称はColonel Karuna) (本名は、ムラリタラン [Vinayagamoorthy Muralitharan]) 率いる Tamileela Makkal Viduthalai Puligal (TMVP) が、2007年末に予定されている東部州 (Eastern Province) における評議会議員選挙に立候補することは許されないであろう。 TMVPは、東部州に20の、コロンボ (Colombo) に1つのオフィスを開設しているが、政党としては承認されていない
2007. 8. 1 北部州 (Northern Province) マンナル (Mannara) 県で、スリランカ政府軍とタミル・イーラム解放のトラ (Liberation Tigers of Tamil Eelam, LTTE) の激しい戦闘。 LTTE兵士20人が死亡、5人が負傷

タミル人ジャーナリストのサハパワン (Nilakshan Sahapavan) が、正体不明の者によって射殺される
2007. 8. 2 ボゴラガマ (Rohitha Bogollagama) 外相が、マニラにおいて、「スリランカ政府は、タミル・イーラム解放のトラが暴力行為を停止しさえすれば、和平交渉を喜んで再開するつもりである」と発言
2007. 8. 8 北部州 (Northern Province) マンナル (Mannar) 県のマドゥ (Madu) 地域で、タミル・イーラム解放のトラ (Liberation Tigers of Tamil Eelam, LTTE) と治安部隊 (security forces) が交戦。 LTTE兵士10人が死亡、17人が負傷

LTTEが、LTTE支配地域である北部州のワンニ (Vanni) で活動している国際NGOに対して、「開発目的のために用いられる資金をタミル復興機構 (Tamil Rehabilitation Organization, TRO) を通じて拠出すること」を求める

カルーナ大佐 (通称はColonel Karuna) (本名は、ムラリタラン [Vinayagamoorthy Muralitharan]) グループが、「カルーナ大佐グループの安全が確保されれば軍事部門を解散する」と発表。 設立以来初めての表明
2007. 8. 9 国連が、「東部地域における援助活動従事者と住民の安全を確保するためにカルーナ大佐グループの武装解除を実施すること」をスリランカ政府に強く要請
2007. 8.19 スリランカ政府が、「東部州 (Eastern Province) のバッティカロア (Batticaloa) 県における警察官の募集に、タミル人とムスリムから500以上もの応募があった」と発表
スリランカ政府は、トピガラ (Thoppigala)、ワカライ (Vakarai)、ウェルガル (Verugal)など、新たにスリランカ政府軍が制圧した地域に50以上の警察署を設置する予定
2007. 8.20 東部州バッティカロア県のワライチェナイ (Valaichchenai) 地域のオダマワディ (Oddamavadi) で、ティヤガチャンドラン (Thambipillai Thiyagachandran) が、タミル・イーラム解放のトラ (Liberation Tigers of Tamil Eelam, LTTE) のピストル・ギャングと思われる者によって射殺される。 バッティカロア県選出のタミル民族同盟 (Tamil National Alliance, TNA) の国会議員であるムールティ (Jeyananda Moorthi) の兄
2007. 8.25 国防省 (Defence Ministry) が、「タミル・イーラム解放のトラが化学兵器の使用を計画中である」と批判
2007. 8.26 北部州 (Northern Province) マンナル (Mannar) 県の北西部およびワウニヤ (Vavuniya) 県との境で、スリランカ政府軍とタミル・イーラム解放のトラ (Liberation Tigers of Tamil Eelam, LTTE) が交戦。 LTTE兵士9人が死亡、政府軍兵士5人が死亡

国防大臣 (Defence Secretary) のゴタバヤ・ラジャパクサ (Gotabhaya Rajapakse) が、「LTTEから北部州を解放するための作戦がまもなく開始される」と発言
2007. 8.29 市民社会組織3団体 (Law and Society Trust、Civil Monitoring Commission、Free Media Movement) による報告によると、「スリランカ政府支配地域において、2007年上半期だけで民間人547人が死亡し、396人が行方不明」

ボゴラガマ (Rohitha Bogollagama) 外相が、「スリランカ政府には、タミル・イーラム解放のトラの北部州 (Northern Province) 支配地域に対する主立った攻撃計画はない」と発言
2007. 8.30 東部州 (Eastern Province) のバッティカロア (Batticaloa) 県エラフール (Eravur) 地域で、イーラム人民民主党 (Eelam People's Democratic Party, EPDP) のメンバー2人が、タミル・イーラム解放のトラ (Liberation Tigers of Tamil Eelam, LTTE) のピストル・ギャングによって射殺される
2007. 9. 1 北部州 (Northern Province) ワウニヤ (Vavuniya) 県のクドゥルウィタンクラム (Kuduruvitankulam) とペリヤパンタナイ (Periyathampanai) および同マンナル (Mannar) 県のパラッパカンダル (Parappakandal) で、タミル・イーラム解放のトラ (LTTE) と治安部隊 (security forces) の戦闘。 LTTE兵士5人が死亡
2007. 9. 4 ウィクラマナヤケ (Ratnasiri Wickramanayaka) 首相が、国会で、「タミル・イーラム解放のトラ (Liberation Tigers of Tamil Eelam, LTTE) が、政府軍兵士に対する化学兵器の使用を計画している」と発言

スリランカ国会が、非常事態令 (Emergency Regulations) の1ヶ月の延長を決定。 2005年8月13日に発生したカディルガマル (Lakshman Kadirgamar) 外相暗殺事件の際に発令されたもの
2007. 9. 7 東部州 (Eastern Province) のバッティカロア (Batticaloa) 県 で、カルーナ大佐 (通称はColonel Karuna) (本名は、ムラリタラン [Vinayagamoorthy Muralitharan]) 率いる Tamileela Makkal Viduthalai Puligal (TMVP) の軍事部門であるチェナン・フォース (Chennan Force) の名義で、住民に対して「タミル民族同盟 (Tamil National Alliance, TNA)、タミル統一解放戦線 (Tamil United Liberatin Front, TULF)、イーラム人民民主党 (Eelam People's Democratic Party, EPDP)、タミル・イーラム人民解放機構 (People's Liberation Organization of Tamil Eelam, PLOTE)、イーラム人民革命解放戦線 (Eelam People's Revolutionary Liberation Front, EPRLF) を支持しないようにせよ。 さもなくば殺害されるであろう」と脅迫するチラシが配布される。 カルーナ大佐グループは、関与を否定
2007. 9.10 タミル・イーラム解放のトラ (Liberation Tigers of Tamil Eelam, LTTE) が、「2005年にラジャパクサ (Mahinda Rajapakse) 大統領が就任して以来、2000人近くのタミル人が殺害された」と主張。 うち842人が民間人
2007. 9.14 ジャフナ (Jaffna) 県のムハマライ (Muhamalai) の前方防衛ライン (Forward Defence Line, FDL) で、タミル・イーラム解放のトラ (LTTE) と治安部隊 (security forces) が交戦。 LTTE兵士10人が死亡。 政府軍兵士2人が負傷
2007. 9.17   国防大臣 (Defence Secretary) のゴタバヤ・ラジャパクサ (Gotabhaya Rajapakse) が、「テロリズムを軍事力でもって100%敗北させることによってのみ、この国が永遠の平和を実現することができる」と発言

ラジャパクサ (Mahinda Rajapakse) 大統領が、権限委譲の単位を県 (district) ではなく州 (province) にすることに変更した模様。 タミル人とインドからの要請にもとづいたもの

人民解放戦線 (Janatha Vimukthi Peramuna [People's Liberation Front], JVP) が、「スリランカ政府は、タミル・イーラム解放のトラ (Liberation Tigers of Tamil Eelam, LTTE) に対する昨今の軍事的成果を確固たるものにするために、可能なかぎり速やかに、第13次憲法修正 (州評議会の設置を定めたもの) にもとづいて東部州 (Eastern Province) の州評議会 (provincial council) 選挙を実施すべきである」と発言
2007. 9.19 大蔵副大臣のシヤムバラピティヤ (Ranjith Siyambalapitiya) が、国会で、「スリランカ政府は、今年度だけで、軍事作戦を遂行するための武器弾薬の調達に50億ルピーを費やした」と発言

タミル・イーラム解放のトラが、「シー・タイガー司令官のソーサイ (Soosai) がムライティブ (Mullaitivu) 沖海上の爆発により負傷したこと」、および「その息子が死亡したこと」を確認
2007. 9.22 国防大臣 (Defence Secretary) のゴタバヤ・ラジャパクサ (Gotabhaya Rajapakse) が、「スリランカ政府は、タミル・イーラム解放のトラ (Liberation Tigers of Tamil Eelam, LTTE) が和平交渉を再開しさえすれば、LTTEに対する軍事的攻勢を続けることはない」と発言
2007. 9.24 ジャフナ (Jaffna) 県のキラリ (Kilaly) の前方防衛ライン (Forward Defence Line, FDL) で、治安部隊 (security forces) とタミル・イーラム解放のトラ (LTTE) が交戦。 LTTE兵士20人が死亡、数名が負傷。 スリランカ政府軍兵士1人が死亡、5人が負傷。 さらにLTTEの掩蔽壕10カ所を破壊
2007. 9.25 北部州 (Northern Province) ワウニヤ (Vavuniya) 県のウィラッティクラム (Vilattikulam) 地域で、治安部隊の前方防衛ラインを突破しようとしたタミル・イーラム解放のトラ (Liberation Tigers of Tamil Eelam, LTTE) とスリランカ政府軍が戦闘。 LTTE兵士10人が死亡、多数が負傷。 スリランカ政府軍兵士4人が負傷
2007. 9.27 東部州 (Eastern Province) のトリンコマリー (Trincomalee) 沖のプルモッダイ (Pulmodai) で、シー・タイガーとスリランカ政府海軍の戦闘。 シー・タイガー兵士18人が死亡

ジャフナ (Jaffna) のチュッナカム (Chunnakam) 市場で、タミル・イーラム解放のトラ (LTTE) が爆発させたと思われる地雷により、民間人3人が死亡、17人が負傷
2007. 9.28 スリランカ政府軍総司令官のサラト・フォンセカ (Sarath Fonseka) が、「北部州 (Northern Province) のワンニ (Vanni) における作戦の目的は、35万人の住民をタミル・イーラム解放のトラ (Liberation Tigers of Tamil Eelam, LTTE) による支配から解放すること、ならびに境界地域における戦闘を防止することである。 LTTE兵士の数は50%に減っており、スリランカ政府軍は、LTTE支配地域を70%近く奪還した。 近時の戦闘で、3000人のLTTE兵士が死亡し、1000人のLTTE兵士が負傷した。 さらに、沿岸地域を失うことにより、シー・タイガーの活動の余地が狭まった」と発言
2007. 9.30 ジャフナ (Jaffna) のナガルコウィル (Nagarkovil) における前方防衛ライン (Forward Defence Line, FDL) で、 タミル・イーラム解放のトラ (LTTE) とスリランカ政府軍の衝突。 LTTE兵士10人が死亡、20人が負傷。  政府軍兵士1人が死亡、7人が負傷
2007.10. 3

北部州 (Northern Province) のワウニヤ (Vavuniya) 県オマンタイ (Omanthai) 西方のウィラッチクラム (Vilachchikulam)、ペリヤタンパニ (Periyathampani)、ポッカラワニ (Pokkaravani)、ナワトゥクラム (Navathkulam) に展開しているスリランカ政府軍とタミル・イーラム解放のトラ (Liberation Tigers of Tamil Eelam, LTTE) の継続的衝突。 LTTE兵士12人が死亡、24人が負傷。 政府軍兵士3人が死亡、5人が負傷

2007.10. 7 スリランカ政府海軍が、タミル・イーラム解放のトラ の武器密輸船を破壊。 LTTE兵士10数名が死亡
2007.10. 9 ジャフナ (Jaffna) 県のエルトゥマドゥワル (Eluththumaduwal) 地域で、治安部隊 (security force) の前方防衛ライン (Forward Defence Line, FDL) を突破しようとしたタミル・イーラム解放のトラ (Liberation Tigers of Tamil Eelam, LTTE) が、スリランカ政府軍と交戦。 LTTE兵士10人が死亡

財務大臣 (Finance and State Revenue Minister) のシヤンバラピティヤ (Ranjith Siyambalapitiya) が、スリランカ国会で、「先の統一国民党 (United National Party, UNP) 政権は、国会の承認を受けることなくLTTE和平事務局 (LTTE Peace Secretariat) とタミル復興機構 (Tamil Rehabilitation Organization, TRO) に対して数百万ルピーを供与した」と発言

スリランカ国会が、非常事態令 (Emergency Regulations) の1ヶ月の延長を決定
2007.10.10 スリランカ政府軍総司令官のサラト・フォンセカ (Sarath Fonseka) が、「テロリストに対して、軍事的手段によってしては紛争を解決することができないことを知らしめるために、スリランカ政府軍はテロリズムを壊滅させる行動をとり続けるであろう」と、改めて表明
2007.10.11 セイロン労働者会議 (Ceylon Wrkers Congress, CWC) のリーダーであるトンダマン (Arumugam Thondaman) を含む5名が、ラジャパクサ政権に復帰。 トンダマンは、Minister of Youth Empowerment に就任
トンダマンらは、本年8月に、バシル・ラジャパクサ (Basil Rajapaksa)(ラジャパクサ大統領3兄弟の1人) によって民族差別的な中傷を受けたということを理由に、ラジャパクサ内閣を去っていた
2007.10.13 ラジャパクサ (Mahinda Rajapakse) 大統領が、「スリランカ政府は、タミル・イーラム解放のトラ (Liberation Tigers of Tamil Eelam, LTTE) が本当の交渉 (genuine negotiations) を望むのであれば、いつでもLTTEと交渉する用意がある」と発言
2007.10.15 北部州 (Northern Province) のワウニヤ (Vavuniya) 県ムッリクラム (Mullikulam) で、治安部隊 (security forces) とタミル・イーラム解放のトラ (LTTE) の戦闘。 LTTE兵士20人が死亡、数名が負傷。 治安部隊兵士1人が死亡、7人が負傷

スリランカ政府軍の発表によれば、過去12日間の戦闘で、スリランカ政府軍がLTTE兵士137人を殺害。 スリランカ政府軍兵士10人が死亡
2007.10.16 ボゴラガーマ (Rohitha Bogollagama) 外相が、「今や、LTTEに対する断片的な対応 (piecemeal approach) をやめて、総合的な解決 (comprehensive solution) を目指して軍事的に対処すべき時期である」と発言。 「LTTEは、政治的交渉が問題を解決する唯一の方法であるという現実的な認識を持つべきである」として、政治的交渉による解決にも含みを持たせる
2007.10.18 北部州 (Northern Province) のワウニヤ (Vavuniya) 県ペリヤタンパニ (Periyathampani) で、スリランカ政府陸軍とタミル・イーラム解放のトラ (LTTE) の戦闘。 LTTE兵士13人が死亡、スリランカ政府軍兵士6人が負傷
2007.10.19 東部州 (Eastern Province) 地域の行政 (civil administration) に関する調査によると、2008年1月1日をもって東部州地域の行政組織が確立されるとの発表
2007.10.21 市民社会組織が、北部州 (Northern Province) 西岸のマンナル (Mannar) 教区の司祭パキアランジト (Nicholaspillai Packiaranjith ) の殺害事件は、2006年8月以降に東部地域・北部地域で発生した4件目の殺害・誘拐事件であると発表。 同様に、この期間における58番目の人道活動家に対する殺人事件でもあると発表
2007.10.22 北中部州 (North Central Province) のアヌラーダプラ (Anuradhapura) にあるスリランカ政府空軍基地に対して、タミル・イーラム解放のトラ (Liberation Tigers of Tamil Eelam, LTTE) の自爆攻撃部隊 (Black Tiger) が、LTTE空軍と共同して攻撃。 LTTE兵士21人が死亡。 治安部隊 (security forces) 兵士9人が死亡、20人が負傷。 スリランカ政府空軍に、航空機、ヘリコプターの損害多数

北部州のワウニヤ (Vavuniya) 県カドゥルウィタンクラム (Kaduruvitankulam) の政府支配地域に侵入を試みたLTTE兵士が、スリランカ政府軍と交戦。 LTTE兵士15人が死亡

北部州のワウニヤ県ナリクラム (Narikulam) で、スリランカ政府軍とLTTEの戦闘。 LTTE兵士10人が死亡
2007.10.23 タミル・イーラム解放のトラ (LTTE) や TMVP のような団体が政党登録したり選挙に候補者を立てたりすることを可能にする法律が、スリランカ国会を通過。 必要とされる修正を施した「地方自治 (特別規定) 法 (Local Government [Special Provisions] Act)」も成立
2007.10.24 北部州 (Northern Province) 東岸のムライティブ (Mullaittivu) 県マンクラム (Mankulam) 東方のパニッチャンクラム (Pannichchankulam) で、スリランカ政府空軍機が、タミル・イーラム解放のトラ (Liberation Tigers of Tamil Eelam, LTTE) の標的に対する空爆。 LTTEの自爆部隊であるブラック・タイガー (Black Tiger) の訓練基地と思われる施設を完全に破壊
2007.10.26 スリランカの国連難民高等弁務官事務所 (UNHCR) が、2007年に、民族紛争により移住を余儀なくされた人の数を公表
総計は、190,669人 (51,908 家族)。 最も人数の多かったのは、北部州キリノッチ (Kilinochchi) 県における48,512 人。 その次は、東部州 (Eastern Province) バッティカロア (Batticaloa) 県における 38,230 人。 次いで、北部州東岸のムライティブ県における 32,323 人
2007.10.28 国防大臣 (Defence Secretary) のゴタバヤ・ラジャパクサ (Gotabhaya Rajapakse) が、「テロリズムは軍事的に壊滅されねばならない。 タミル・イーラム解放のトラ (Liberation Tigers of Tamil Eelam, LTTE) が、民族紛争を政治的交渉によって平和的に解決すること目指したことが全くないからだ」と発言

ラジャパクサ (Mahinda Rajapakse) 大統領率いるスリランカ政府に連立している16の政党が、スリランカ政府によるテロリズムを根絶するための活動を支持することを発表
2007.10.29 スリランカ政府空軍大佐 (Captain) のシルヴァ (Ajantha Silva) が、「スリランカ政府空軍機が、北部州 (Northern Province) 東岸のムライティブ (Mullaittivu) 県プトゥックディイルップ (Puthukkudiyiruppu) 北方の、タミル・イーラム解放のトラ (LTTE) の情報部門リーダーらが集結する地域に対する空爆を実施した」と発言
2007.10.30 ラジャパクサ (Mahinda Rajapakse) 大統領が、「スリランカ政府はまもなく、全政党会議において、政治的解決策を採択することになるであろう」と発言

野党の統一国民党 (United National Party, UNP) が、「紛争に対する唯一の解決策は、休戦 (cessation of hostilities) の道を探り、政治的解決策を見つけることである」と発言。
UNPのメディア担当局長であるキリエッラ (Lakshman Kiriella) は、「スリランカ政府および非政府組織のによって実施されたどの調査も、国民の98%が民族問題の平和的解決を望んでいることを示している」と発言

北中部州 (North Central Province) のアヌラーダプラ (Anuradhapura) 政府空軍基地に対するタミル・イーラム解放のトラ (Liberation Tigers of Tamil Eelam, LTTE) による攻撃を非難して、タミル統一解放戦線 (Tamil United Liberation Front, TULF) リーダーのアナンダサンガレー (V. Anandasangaree) が、LTTEリーダーのプラバーカラン (Velupillai Prabhakaran) に対して、暴力行為を断念し、交渉の座に就くよう要求
2007.10.31 スリランカ政府が、戦争報道に対して検閲を実施すると発表。 ただし、その数時間後に、ラジャパクサ (Mahinda Rajapakse) 大統領のもとで開催された閣僚会議において、撤回
Media Centre for National Security の会長であるフルガッレ (Lakshman Hulugalle) は、「検閲に関する官報は10月29日に告示されたが、スリランカ政府はそれを施行していない」と発言

ラジャパクサ大統領が、「スリランカでは1時間に5人が内戦により死亡している」との批判を否定し、「スリランカ政府は人権を守るためにありとあらゆる手段を講じている」と発言した模様

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 参考: TamilNet、 BBC News Southasia、 本ホームページのリンク集に掲げたニュース・ソース



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