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スリランカ国旗 スリランカの歴史− 1999年12月〜2000年10月(独立後7)− スリランカ国旗

独立前(483BC-1948.2)独立後1(1948.2-82.12)独立後2(1983.1-87.7)独立後3(1987.7-90.3)独立後4(1990.3-94.7)独立後5(1994.8-97.12)独立後6(1998.1-99.12)

独立後8(2000.10-2001.11)独立後9(2001.12-04.3)独立後10(2004.4-05.11)独立後11(2005.11-06.7)独立後12(2006.7-07.2)独立後13(2007.2-07.10)独立後14(2007.11-)





− 時 代 区 分 −

1999年12月2000年1月2000年7月


 西 暦  出 来 事 
クマーラトゥンガ vs LTTE PartU (1999年12月〜2000年10月)
大統領再選を果たしたクマーラトゥンガ大統領は、タミル人への権限移譲を軸とする憲法改正を実現することで、タミル・イーラム解放のトラ (LTTE) との和平を達成しようとする。 ところが、憲法改正案を巡る人民連合(PA)と統一国民党 (UNP) との意見の相違は予想外に大きく、憲法の改正は容易に実現しない。 そのような状況のなか、スリランカ政府軍は、武力攻勢を強めるLTTEによってジャフナ (Jaffna) を奪還されてしまう。 PartUでは、クマーラトゥンガ大統領の再選から、2000年10月の総選挙までの期間を対象とする
1999年12月
1999.12.21 第4回大統領選挙が実施される (投票率は73.3%)

スリランカ自由党 (Sri Lanka Freedom Party, SLFP) のチャンドリカ・バンダーラヤーナカ・クマーラトゥンガ (Chandrika Bandaranaike Kumaratunga) が、統一国民党 (United National Party, UNP) のラニル・ウィクラマシンハ候補 (Ranil Wickramasinghe) を破り、再選を果たす

得票率は、ウィクラマシンハ候補が42.7%、クマーラトゥンガ候補が51.1%、その他が6.2%

全島に夜間外出禁止令
1999.12.22 ジャフナ (Jaffna) 半島南端のエレファント・パス (Elephant Pass) で、スリランカ政府軍とタミル・イーラム解放のトラ (Liberation Tigers of Tamil Eelam, LTTE) の激しい戦闘
1999.12.24 ジャフナ半島南端のイヤカッチ (Iyakkachchi) で、スリランカ政府軍とタミル・イーラム解放のトラの激しい戦闘
2000年
タミル・イーラム解放のトラ (LTTE) によるジャフナ奪還、和平仲介役ノルウェイの登場
2000. 1. 1 スリランカ政府が、タミル・イーラム解放のトラ (Liberation Tigers of Tamil Eelam, LTTE) に対する和平交渉案 (peace package) を提示する際に、ノルウェイ政府が仲介役を務めることを発表

ジャフナ (Jaffna) 半島南端のイヤカッチ (Iyakkachchi) で、スリランカ政府軍とタミル・イーラム解放のトラの激しい戦闘。 政府軍に40人の死者、100人を超える負傷者
2000. 1. 2 東部州 (Eastern Province) のバッティカロア (Batticaloa) 県南方のカルワンチクディ (Kaluwanchikudi) のバス発着場で、爆弾が爆発。 2人が死亡
2000. 1. 5 コロンボ (Colombo) のシリマウォ・バンダーラヤーナカ (Sirimavo Ratwatte Dias Bandaranaike) 首相のオフィス周辺で、女性による自爆テロ。 13人が死亡、28人が負傷

コロンボ郊外で、タミル会議 (Tamil Congress) の議長であるクマール・ポンナンバラン(Kumar Ponnambalam) が、何者かに射殺される
2000. 1. 6 コロンボ (Colombo) のカルタラ (Kalutara) 刑務所で、タミル人の囚人34人が暴動に巻き込まれ、うち1人が死亡

コロンボに夜間外出禁止令
2000. 1.19 統一国民党 (United National Party, UNP) 党首のウィクラマシンハ (Ranil Wickramasinghe) が、クマーラトゥンガ (Chandrika Bandaranaike Kumaratunga) 大統領の「権限移譲法案 (Devolution Proposal) 」を留保付きではあるが支持することを表明
これによりクマーラトゥンガ大統領は、憲法改正に必要となる国会議員の3分の2の賛成を確保することが可能になる
2000. 1.20 スリランカ政府が、タミル・イーラム解放のトラ (Liberation Tigers of Tamil Eelam, LTTE) との和平交渉を再開するつもりがあることを表明
2000. 1.22 コロンボ (Colombo) で、スリランカ政府軍と警察の捜索により、タミル人2000人以上が逮捕される。 タミル・イーラム解放のトラのメンバーを捜索するための措置
2000. 1.24 ノルウェイ外務省のレイフ・ルンド (Leiv Lunde) が、和平交渉に関する協議を行うために、コロンボ (Colombo) を訪問
2000. 1.27 北部州 (Northern Province) のワウニヤ (Vavuniya) の中央郵便局で、爆弾が爆発。 20人が死亡、73人が負傷
2000. 1.30 北西部州 (North Western Province) のクルネーガラ (Kulunegara) 県ポルガハウェーラ (Polgahawela) で、バスの中で爆弾が爆発。 20人が負傷
2000. 2. 2 ジャフナ (Jaffna) 半島で、スリランカ政府軍とタミル・イーラム解放のトラ (Liberation Tigers of Tamil Eelam, LTTE) の激しい戦闘
2000. 2. 3 コロンボ (Colombo) の2カ所、および北西部州 (North Western Province) のクルネーガラ (Kurunegara) で、バスの内部で爆弾が爆発。 計33人が負傷
2000. 2. 4 クマーラトゥンガ (Chandrika Bandaranaike Kumaratunga) 大統領が、タミル・イーラム解放のトラ (Liberation Tigers of Tamil Eelam, LTTE) に対して和平交渉の座に着くよう呼びかける
2000. 2. 5 ジャフナ (Jaffna) 半島のイヤカッチ (Iyakkachchi) で、スリランカ政府軍とタミル・イーラム解放のトラの戦闘
2000. 2. 6 北部州 (Northern Province) 西岸のマンナル (Mannar) で、スリランカ政府軍とタミル・イーラム解放のトラ (Liberation Tigers of Tamil Eelam, LTTE) の激しい戦闘
2000. 2. 7 ウワ州 (Uwa Province) のモナラガラ (Monalagara) 県で、ビビレ (Bibile) からモナラーガマ (Monaragama) に向かうバスの内部で、爆弾が爆発。 35人以上が負傷、大半が重傷
2000. 2. 8 コロンボ (Colombo) で、2台のバスの内部で爆弾が爆発。 3人が死亡、43人が負傷
2000. 2. 9 スリランカ政府が、非常事態令 (Emergency Regulations) を延長
2000. 2.10 ウワ州 (Uwa Province) のバドゥッラ (Badulla) で、鉄道の線路に爆弾が仕掛けられているのが発見される
2000. 2.11 ノルウェイ外相のクナト・フォレベック (Knut Vollebaek) が、コロンボ (Colombo) を訪問
2000. 2.13 ロンドンで、ノルウェイ外相のフォレベックが、タミル・イーラム解放のトラ (Liberation Tigers of Tamil Eelam, LTTE) の政治局顧問であるアントン・バラシンガム (Anton Balasingham) と会談。 ノルウェイを仲介役とする和平交渉の可能性について討議
2000. 2.14 2000年度予算の詳細が明らかになる。 全予算が前年度比10%減のなか、軍事費は前年度比11.5%増
2000. 2.15 東部州 (Eastern Province) のバッティカロア (Batticaloa) で、タミル・イーラム解放のトラ (Liberation Tigers of Tamil Eelam, LTTE) がスリランカ政府軍兵士を襲撃。 13人が死亡、15人が負傷
2000. 2.16 ジャフナ (Jaffna) 半島南端のエレファント・パス (Elephant Pass) で、スリランカ政府軍とタミル・イーラム解放のトラの激しい戦闘。 双方で、少なくとも57人を超える死者が出た模様

ノルウェイ外相のフォレベック (Knut Vollebaek) が、コロンボ (Colombo) を訪問
2000. 2.18 シンハラ人仏教僧を含むシンハラ・ナショナリストが、ノルウェイが和平交渉に介入することに対する抗議活動を実施
2000. 2.21 統一国民党 (United National Party, UNP) 党首のウィクラマシンハ (Ranil Wickramasinghe) が、憲法改正案に関するクマーラトゥンガ (Chandrika Bandaranaike Kumaratunga) 大統領との会談を、拒否。 司法制度改革、大統領職と首相職の一元化などの重要な提案が突然提示されたことへの抗議
2000. 3. 2 東部州 (Eastern Province) のトリンコマリー (Trincomalee) で、スリランカ陸軍大佐のピヤル・アベイセカラ (Piyal Abeysekara) を狙った自爆テロ。 アベイセカラは軽傷。 護衛1人が死亡、2人が重傷
2000. 3. 7 東部州のトリンコマリー県北部のプルモッダイ (Pulmoddai) 沖で、スリランカ海軍とタミル・イーラム解放のトラ (Liberation Tigers of Tamil Eelam, LTTE) のシー・タイガーが交戦。  LTTEの船艇2隻が沈没
2000. 3. 9 人民連合 (People's Alliance, PA) のクマーラトゥンガ (Chandrika Bandaranaike Kumaratunga) 大統領が、統一国民党 (United National Party, UNP) のウィクラマシンハ (Ranil Wickramasinghe) 党首と会談
2000. 3.10 コロンボ (Colombo) で爆弾が爆発。 21人が死亡、50人以上が負傷。 引き続いて、スリランカ警察とタミル・イーラム解放のトラ (Liberation Tigers of Tamil Eelam, LTTE) 兵士の間で銃撃戦
2000. 3.15 コロンボで、シンハラ人仏教団体が、ノルウェイによる和平交渉への介入に抗議するデモを実施
2000. 3.16 コロンボ (Colombo) で、人民解放戦線 (Janatha Vimukthi Peramuna [People's Liberation Front], JVP]) が、ノルウェイによる和平交渉の仲介に抗議するデモを実施。 1万人以上が参加
2000. 3.21 人民連合 (People's Alliance, PA) のクマーラトゥンガ (Chandrika Bandaranaike Kumaratunga) 大統領と統一国民党 (United National Party, UNP) のウィクラマシンハ (Ranil Wickramasinghe) 党首が、3度目の会談
2000. 3.27 ジャフナ (Jaffna) 半島南端のエレファント・パス (Elephant Pass) で、スリランカ政府軍とタミル・イーラム解放のトラ (Liberation Tigers of Tamil Eelam, LTTE) の激しい戦闘。 政府軍に52人の死者、275人の負傷者。 LTTEに150人の死者
2000. 3.29 ジャフナ半島のパライ (Pallai) で、スリランカ政府軍とタミル・イーラム解放のトラの激しい戦闘
2000. 3.30 スリランカ政府軍機が技術的ミスで墜落し、40人が死亡
当初はタミル・イーラム解放のトラ (Liberation Tigers of Tamil Eelam, LTTE) に撃墜されたと考えられたため、ジャフナ (Jaffna) とコロンボ (Colombo) を結ぶ民間航空の飛行が禁止される (31日)
2000. 4. 3 ジャフナ半島のムハマーライ (Muhamaarai) で、スリランカ政府軍とタミル・イーラム解放のトラの激しい戦闘
2000. 4. 5 ジャフナ (Jaffna) 半島のチャワカチェリ (Chavakachcheri) で、スリランカ政府軍とタミル・イーラム解放のトラ (Liberation Tigers of Tamil Eelam, LTTE) の激しい戦闘
2000. 4. 7 ジャフナ半島のナガル・コウィル (Nagar Kovil) で、スリランカ政府軍とタミル・イーラム解放のトラの激しい戦闘
2000. 4.10 ジャフナ (Jaffna) 半島南端のエレファント・パス (Elephant Pass) で、スリランカ政府軍とタミル・イーラム解放のトラ (Liberation Tigers of Tamil Eelam, LTTE) の激しい戦闘
先月末からの戦闘で、政府軍に120人以上の死者、LTTEに300人以上の死者
2000. 4.13 東部州 (Eastern Province) のトリンコマリー (Trincomalee) で、コンサート会場に手榴弾が投げ込まれる。 8人が死亡、15人以上が負傷
2000. 4.14 北部州 (Northern Province) のワウニヤ (Vavuniya) で、タミル・イーラム解放のトラ (Liberation Tigers of Tamil Eelam, LTTE) がスリランカ政府軍兵士を襲撃。 15人が死亡、15人が負傷
2000. 4.20 シンハラ・ナショナリストの政党であるシンハラ・ウルマヤ (Sihala Ulmaya [Sinhalese Heritage]) が結成される。 代表は、スネータ・グナセカラ (Suneetha Lakshman Gunasekara)
2000. 4.22 タミル・イーラム解放のトラ (Liberation Tigers of Tamil Eelam, LTTE) が、ジャフナ (Jaffna) 半島南端のエレファント・パス (Elephant Pass) にあるスリランカ政府軍基地を制圧。 政府軍に79人の死者、625人の負傷者。 LTTEに35人の死者
2000. 4.24 タミル・イーラム解放のトラが、ジャフナ半島南端のイヤカッチ (Iyakkachchi) にあるスリランカ政府軍基地を制圧
2000. 4.28 人民連合 (People's Alliance, PA) のクマーラトゥンガ (Chandrika Bandaranaike Kumaratunga) 大統領と統一国民党 (United National Party, UNP) のウィクラマシンハ (Ranil Wickramasinghe) 党首が、ジャフナ (Jaffna) 半島の戦況について会談

国連が、ジャフナ半島における緊急支援を継続すると発表。 戦闘による市民への被害が余りに甚大なため
2000. 5. 1 スリランカ政府軍が、タミル・イーラム解放のトラ (Liberation Tigers of Tamil Eelam, LTTE) によって、ジャフナ (Jaffna) 半島のパライ(Pallai)、プロパライ (Pulopallai)、イッターウィル (Itataavil) が奪還されたことを認める
2000. 5. 3 クマーラトゥンガ (Chandrika Bandaranaike Kumaratunga) 大統領が、インド空軍に軍事援助を要請するも、翌日、拒否される

スリランカ政府が、戦時体制 (War Footing) を敷くことを宣言

2000. 5. 4 スリランカ政府が、外国人記者の報道に対する検閲を再開する、と宣言 (国内記者の報道には、一昨年から検閲が実施されている)
2000. 5. 5 スリランカ政府が、Public Security Act を制定
これは、財産の接収、ストライキの禁止、新聞の発行禁止、外国人記者の記事に対する検閲の権利を政府に与えるもの
2000. 5. 8 タミル・イーラム解放のトラ (Liberation Tigers of Tamil Eelam, LTTE) が、スリランカ政府軍 4万人がジャフナ (Jaffna) 半島から安全に撤退できるようにするための、一時的な休戦を提案
スリランカ政府はこれを拒否
2000. 5.10 ジャフナ半島で、スリランカ政府軍とタミル・イーラム解放のトラ (LTTE) の激しい戦闘
LTTEは、ジャフナ市の直前まで進軍
2000. 5.11 タミル・イーラム解放のトラ (Liberation Tigers of Tamil Eelam, LTTE) が、ジャフナ (Jaffna) 市を包囲

ノルウェイ代表団がインドに到着

国会が、軍事支出120億ルピーの追加支出を認める
2000. 5.14 インド政府が、タミル・イーラム解放のトラに対する国内活動禁止処分 (非合法化措置) を2年延長
2000. 5.16 ジャフナ (Jaffna) 半島のチャワカチェリ (Chavakachcheri) で、スリランカ政府軍とタミル・イーラム解放のトラ (Liberation Tigers of Tamil Eelam, LTTE) の激しい戦闘
2000. 5.17 タミル・イーラム解放のトラ (Liberation Tigers of Tamil Eelam, LTTE) が、ジャフナ (Jaffna) 市西方のカイタディ (Kaitadi) にあるスリランカ政府軍基地を制圧

東部州 (Eastern Province) のバッティカロア (Batticaloa) で、爆弾が爆発。 23人が死亡、75人が負傷
2000. 5.18 タミル・イーラム解放のトラが、ジャフナ (Jaffna) 市北東のパラリ (Palali) を攻撃
2000. 5.19 タミル・イーラム解放のトラ (Liberation Tigers of Tamil Eelam, LTTE) が、ジャフナ半島にいるスリランカ政府軍に対して降伏を勧告

スリランカ政府が、タミル日刊紙である Uthayan に発行停止処分を科す
2000. 5.20 タミル・イーラム解放のトラ (Liberation Tigers of Tamil Eelam, LTTE) が、ジャフナ (Jaffna) 半島のチャワカチェリ (Chavakachcheri) にあるスリランカ政府軍基地を制圧。 チャワカチェリは、ジャフナ半島第2の都市
2000. 5.22 ノルウェイの副外相ヴィダル・ヘルゲッセン (Vidar Helgesen) が、和平交渉特使のエリック・ソルハイム (Eric Solheim) をともない、コロンボ (Colombo) に到着
3日間の滞在中に、クマーラトゥンガ (Chandrika Bandaranaike Kumaratunga) 大統領、カディルガマル外相 (Lakshman Kadirgamar)、統一国民党 (United National Party, UNP)党首のウィクラマシンハ (Ranil Wickramasinghe) と会談

スリランカ政府が、スリランカの主要な新聞である Sunday Leader の発行を6ヶ月禁止 (6月27日に4ヶ月に短縮)
2000. 5.23 東部州 (Eastern Province) のバッティカロア (Batticaloa) で、スリランカ政府軍とタミル・イーラム解放のトラ (Liberation Tigers of Tamil Eelam, LTTE) の激しい戦闘
2000. 5.24 コロンボ (Colombo) にあるノルウェイ大使館に、手榴弾が投げ込まれる
2000. 5.25 コロンボで、スリランカ警察が、非常事態令 (Emergency Regulations) 反対者のデモ隊に向けて催涙弾を発射
2000. 5.27 タミル・イーラム解放のトラ (Liberation Tigers of Tamil Eelam, LTTE) が、民間人をジャフナ (Jaffna) 半島の戦闘地域から安全な地域に非難させるために、12時間 (10:00-22:00) の一方的な休戦を実施
スリランカ政府は提案を無視
2000. 5.29 ピカリング米国務次官が、コロンボ (Colombo) で、クマーラトゥンガ (Chandrika Bandaranaike Kumaratunga) 大統領、統一国民党 (United National Party, UNP) 党首ウィクラマシンハ (Ranil Wickramasinghe)、タミル人国会議員らと会談。 タミル人国家の建設に反対を表明
2000. 5.30 ジャフナ (Jaffna) 半島のチャワカチェリ (Chavakachcheri) で、スリランカ政府軍とタミル・イーラム解放のトラ (Liberation Tigers of Tamil Eelam, LTTE) の激しい戦闘
2000. 6. 3 スリランカ政府が、集会の禁止を解除
2000. 6. 7 スリランカ政府主催による、第1回「戦争の英雄の日 (War Hero's Day)」

コロンボ (Colombo) のラトマラナ (Ratmalana) 空軍基地付近で、タミル・イーラム解放のトラによる自爆テロが発生。 パレードを引率していた産業省大臣 (Minister for Industrial Development) のグーネラトネ (C. V. Gooneratne) を含む20人が死亡、27人が負傷

2000. 6.10 ジャフナ (Jaffna) 半島のサラサライ (Sarasalai) で、スリランカ政府軍とタミル・イーラム解放のトラの激しい戦闘。 政府軍に25人の死者、50人の負傷者

タミル統一解放戦線 (Tamil United Liberation Front, TULF) 代表団が、「クマーラトゥンガ (Chandrika Bandaranaike Kumaratunga) 大統領と統一国民党 (United National Party, UNP) の党首ウィクラマシンハ (Ranil Wickramasinghe) の間で合意が交わされた地方分権案ではタミル人の要求を満たすことは不可能である」と表明
2000. 6.11 スリランカ政府が、コロンボ (Colombo) に夜間外出禁止令を発令
2000. 6.14 コロンボで、自爆テロ。 2人が死亡、13人が負傷
2000. 6.22 コロンボ (Colombo) の中心部で、人民解放戦線 (Janatha Vimukthi Peramuna [People's Liberation Fron t], JVP]) とシンハラ・ウルマヤ (Sihala Ulmaya [Sinhalese Heritage]) が、物価の高騰に対する抗議デモを実施
2000. 6.23 クマーラトゥンガ (Chandrika Bandaranaike Kumaratunga) 大統領が、自らの地方分権案の要であると同時に憲法改正案の要でもある北・東部州 (北部州と東部州の暫定的な行政連合体) の暫定評議会 (Interim Council) に、タミル・イーラム解放のトラ (Liberation Tigers of Tamil Eelam, LTTE) を参加させない姿勢を、明確化。 ただし、この問題に関する発言は非常にブレが大きい
2000. 6.27 ノルウェイの和平特使エリック・ソルハイム (Eric Solheim) が、コロンボ (Colombo) に到着 (29日にインド訪問)

コロンボにある、Save the Children の事務所に手榴弾が投げ込まれる。 このNGOは、ノルウェイが資金援助をしている団体

2000. 6.30 スリランカ最高裁が、スリランカ政府が実施している報道に対する検閲と新聞の発行禁止措置とを違法と判断し、Sunday Leader を復刊させることを要求
2000. 7. 3
スリランカ政府が、ジャフナ (Jaffna) の日刊新聞である Uthayan に対する発禁措置を解除

スリランカ政府が、国内外のメディアに対する報道管制を再開することを決定
2000. 7. 4 ジャフナ (Jaffna) 半島のナガル・コウィル (Nagar Kovil) で、スリランカ政府軍とタミル・イーラム解放のトラ (Liberation Tigers of Tamil Eelam, LTTE) の激しい戦闘
2000. 7. 7 人民連合 (People's Alliance, PA) と統一国民党 (United National Party, UNP) が、「憲法改正案 (the Constitution Reforms Bill) 」について合意
2000. 7.11 ジャフナ (Jaffna) 半島のアリヤライ (Ariyalai) で、スリランカ政府軍とタミル・イーラム解放のトラ (Liberation Tigers of Tamil Eelam, LTTE) の激しい戦闘。 政府軍に19人の死者、94人の負傷者。 LTTEに8人の死者、4人の負傷者
2000. 7.28 スリランカ政府が、イギリス政府に対してタミル・イーラム解放のトラ (Liberation Tigers of Tamil Eelam, LTTE) を非合法化するよう公式に要請
2000. 7.29 コロンボ (Colombo) で、1500人以上のシンハラ人仏教僧が、タミル人に自治を認める内容の「憲法改正案 (the Constitution Reforms Bill) 」に抗議し、座り込み
2000. 7.31 スリランカ政府が、「憲法改正案 (the Constitution Reforms Bill)」を国会に上程し、「憲法改正案」について討議する緊急国会を8月3日に召集することを決定
クマーラトゥンガ (Chandrika Bandaranaike Kumaratunga) 大統領の5年越しの改正案
2000. 8. 1 コロンボ (Colombo) で、1500人以上のシンハラ人仏教徒らのナショナリストが、「憲法改正案」に抗議し、デモを実施。 シンハラ人に対して、「憲法改正案」に反対するよう扇動
2000. 8. 2 タミル統一解放戦線 (Tamil United Liberation Front, TULF)、タミル・イーラム人民解放機構(People's Liberation Organization of Tamil Eelam, PLOTE)、タミル・イーラム解放機構(Tamil Eelam Liberation Organization, TELO) などのタミル人政党が、「憲法改正案 (the Constitution Reforms Bill)」に対する失望の念を表明
統一国民党 (United National Party, UNP) も、「憲法改正案」を支持しないことを表明
2000. 8. 3 「憲法改正案」に関する国会での議論が開始される
クマーラトゥンガ (Chandrika Bandaranaike Kumaratunga) 大統領は、「現行憲法を廃止し、交換する」と発言。 国会議場では怒号が飛び交う
国会周辺では、4000人以上の人々が「憲法改正案」に抗議するデモが実施される
統一国民党 (United National Party, UNP) が、「憲法改正案」を検討するのに十分な時間が確保されていないとして、「憲法改正案」に関する討議に参加しないことを表明
最高裁は、「現行憲法の廃止が正当化されるには、この法案が国会の3分の2以上の賛成によって成立し、さらに国民投票によって承認されることが必要」と宣告
タミル・イーラム解放のトラ (Liberation Tigers of Tamil Eelam, LTTE) は、すでに「憲法改正案」を拒否している
2000. 8. 8 スリランカ政府が、「『憲法改正案 (the Constitution Reforms Bill) 』を討議することも投票にかけることも延期する」と発表
2000. 8. 9 スリランカ政府が、非常事態令 (Emergency Regulations)を延長
2000. 8.10 シリマウォ・バンダーラナーヤカ (Sirimavo Ratwatte Dias Bandaranaike) 首相が、政界を引退。 84歳

国会議長を務めるラトナシリ・ウィクラマナーヤカ (Ratnasiri Wickramanayake) が、第16代首相に就任 (〜2001.12.9)

2000. 8.11 クマーラトゥンガ (Chandrika Bandaranaike Kumaratunga) 大統領が、「次期国会は『憲法改正案 (the Constitution Reforms Bill)』を成立させるための『憲法制定議会 (Constituent Assembly)』になる」と発言
2000. 8.12 クマーラトゥンガ大統領が、「次の総選挙の終了後2ヶ月以内に新憲法を発効させる」と表明

スリランカにある4大仏教セクトのうちのひとつが、「憲法改正案」に対するより協調の取れた反対運動を開始するよう呼びかけ

2000. 8.13 新首相のウィクラマナーヤカ (Ratnasiri Wickramanayake) が、4つの仏教セクトのうちの2つ (Malwatte Sect、Asgiriy Sect) の代表に対して、次期総選挙における支援を要請

コロンボ (Colombo) 北東部の町ガンパハ (Gampaha) で開催された統一国民党 (United National Party, UNP) の集会が、覆面ギャング団に襲撃され、15人が負傷
2000. 8.14 スリランカ政府軍が、マドゥビルで、タミル・イーラム解放のトラ (Liberation Tigers of Tamil Eelam, LTTE) を攻撃。 LTTE側に40人ほどの死者が出た模様
2000. 8.16 前ノルウェイ首相のボンデヴィック (Kjell Magne Bondevik) が、コロンボ (Colombo) を訪問

北部州 (Northern Province) のワウニヤ (Vavuniya) で、爆弾が爆発。 2人が死亡、2人が負傷
2000. 8.18 クマーラトゥンガ (Chandrika Bandaranaike Kumaratunga) 大統領が、国会を解散 (任期満了6日前)。 第11回総選挙へ (10月10日投票)
2000. 8.22 人民連合 (People's Alliance, PA) と連立を組んでいる3政党のうち、スリランカ・ムスリム会議 (Sri Lanka Muslim Congress, SLMC) が議席の配分をめぐる問題から連立を脱退
2000. 8.28 ノルウェイの和平特使エルック・ソルハイム (Eric Solheim) が、コロンボ (Colombo) に到着 (30日まで滞在)
2000. 8.29 北部州 (Northern Province) 西岸のマンナル (Mannar) で、スリランカ政府軍とタミル・イーラム解放のトラ (Liberation Tigers of Tamil Eelam, LTTE) の激しい戦闘
2000. 9. 1 北部州のワウニヤ (Vavuniya) で、タミル・イーラム解放のトラが仕掛けた地雷により、スリランカ空軍兵士15人が死亡、8人が負傷
2000. 9. 3 ジャフナ (Jaffna) 半島全域で、スリランカ政府軍とタミル・イーラム解放のトラ (Liberation Tigers of Tamil Eelam, LTTE) の激しい戦闘。 政府軍に70人の死者、数百名の負傷者。 LTTEに200人を超える死者
2000. 9.10 ジャフナ (Jaffna) 市近郊で、スリランカ政府軍とタミル・イーラム解放のトラ (Liberation Tigers of Tamil Eelam, LTTE) の激しい戦闘。 政府軍に115人の死者、135人の負傷者

東部州 (Eastern Province) のバッティカロア (Batticaloa) 県カルムナイ (Kalumunai) で、バッティカロアの前市長で人民連合 (People's Alliance, PA) の国会議員選挙立候補者のペリンパナヤーガム (Chelian Perinpanayagam) が、何者かに射殺される
2000. 9.13 ロンドンに本部をもつ、検閲に反対するNGO 「ARTICLE19」が、選挙に関連した暴力行為の多発に懸念を示す
2000. 9.15 コロンボ (Colombo) 中心部の保健省付近で爆弾が爆発。 7人が死亡、25人が負傷
2000. 9.16 スリランカ・ムスリム会議 (Sri Lanka Muslim Congress, SLMC) の党首であるムハンマド・アシュラフ (Muhammed Hussain Asraff) ら14人が、ヘリコプターの墜落事故により死亡
2000. 9.17 スリランカ政府軍が、「Kinihara 作戦 (Operation Kinihara)」を開始
ジャフナ (Jaffna) 半島のチャワカチェリ (Chavakachcheri) におけるタミル・イーラム解放のトラ (Liberation Tigers of Tamil Eelam, LTTE) との激しい戦闘の末、チャワカチェリを奪還
2000. 9.19 ウィルガンプラ (Wilgampura) で、タミル・イーラム解放のトラがスリランカ政府軍兵士を襲撃。 23人が死亡
2000. 9.26 タミル・イーラム解放のトラが、「絶え間ない波 (Operation Unceasing Waves)作戦W」を開始し、ジャフナ (Jaffna) 半島のキラリ (Killali)、ムハマーライ (Muhamalai)、ナガル・コウィル (Nagar Kovil) で、スリランカ政府軍と激しい戦闘。 政府軍に150人を超える死者、500人の負傷者
2000.10. 2 東部州 (Eastern Province) のトリンコマリー (Trincomalee) 県ムトゥール (Mutur) で開催された人民連合 (People's Alliance, PA) の選挙集会で、爆弾が爆発。 PAの国会議員選挙立候補者を含む20人が死亡、45人が負傷
2000.10. 4 ウィクラマナーヤカ (Ratnasiri Wickramanayake) 首相が、「タミル・イーラム解放のトラ (Liberation Tigers of Tamil Eelam, LTTE) との対話の段階は過ぎ去った」と発言
2000.10. 5 北中部州 (North Central Province) のアヌラーダプラ (Anuradapura) 県メダワッチヤ (Medawachchiya) で開催された人民連合 (People's Alliance, PA) の選挙集会で、爆弾が爆発。 少なくとも12人が死亡、44人が負傷
2000. 9.26 ジャフナ (Jaffna) 半島のナガル・コウィル (Nagar Kovil) で、スリランカ政府軍がタミル・イーラム解放のトラ (Liberation Tigers of Tamil Eelam, LTTE) に反撃。 LTTE側に100人を超える死者
2000.10. 6 クマーラトゥンガ (Chandrika Bandaranaike Kumaratunga) 大統領が、「この戦争を成功裏のうちに終わらせる以外に選択肢はない (戦闘で決着を付ける)」と発言

独立前(483BC-1948.2)独立後1(1948.2-82.12)独立後2(1983.1-87.7)独立後3(1987.7-90.3)独立後4(1990.3-94.7)独立後5(1994.8-97.12)独立後6(1998.1-99.12)

独立後8(2000.10-2001.11)独立後9(2001.12-04.3)独立後10(2004.4-2005.11)独立後11(2005.11-2006.7)独立後12(2006.7-07.2)独立後13(2007.2-07.10)独立後14(2007.11-)



  
参考: 荒井悦代「スリランカ紛争史年表」武内進一編著『アジア・アフリカの武力紛争−共同研究会中間成果報告−』(アジア経済研究所、2002年)
TamilNet および BBC News Southasia
C. A. Gunawardena, Encyclopedia of Sri Lanka: Revised Edition 2006 (Elgin: New Dawn Press, 2006).



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