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平成12年1月
師走
1年の経つのは早いものです。
今年も後残り僅かになってきた。不況が長引き,今朝の新聞によると食べるものが無く,
スーパーで売れ残りの賞味期限が切れた食品を集めて売る人が出て来,其の食品があっという間に売り切れに
なったとか。
失業者が増え,生活保護を受ける人達が増加してきている。暗いニュースがこの所毎日続いている。
さすがに第二次大戦の戦中,戦後のような栄養失調で亡くなったと言った報道は聞かない。
其れだけでも幸せだと思うしかない。なんとか早く景気が回復する事を願うものてす。
日常での診療でも肥満で身体に負担をかけ,病気に罹り,減量するように指導する人の方が
圧倒的に多い。子供達の体格も我々の子供の頃と違い,背丈が非常に高くなり,いけない事に肥満傾向の
子供達が多くいることです。不況とは言いながらも食事に関しては未だ切迫していないようだ。
米国,ヨーロッパは好況が続き,一方アジア全体が不況に見まわれている。東南アジアの国々は日本より
遥かに悪く,それこそ栄養失調の人達も出ているとの報道も有る。
経済の仕組みについては,あまり良く分からないが,世界全部が景気が良くなる事はないのだろうか,
歳の瀬もおしせまり,世界中皆が良い年を迎えられる世の中になんとかならないものだろうか願う。
政治家の責任は重い。世界の距離は昔と違い,各国が密接な関係にあって,空間的な距離には変わり無いが
時間的な距離は遥かに近くなって来ている。,一国毎で問題解決する時代ではなく成りつつあるように思う。
世界の政治家が力を合わせ,住み易い世界になるよう,努力して欲しいものだ。
一人一人の歴史
最近ふと考えたことに,映画やドラマのように,この世は一人の主人公がいて其の周りに脇役が
いるといったことでなく一人一人に人生があり,歴史があって
世の中がその人を中心に回っているように考えます。
この世に生を受け,毎日の生活はその人自身がいつも主人公で其の回りに脇役がいて時が流れて行く。
全ての人はこの世に主人公として生まれて来たのです。
大統領であろうとも,首相であろうとも、身近でいえば 会社の社長であろうとも,
個々の人にとってみれば,それらの人達は皆脇役の存在なのです。
それぞれの人にとって大切な大切な人生,全ての人達が主人公として毎日を過ごしているのが現実です。
だからこそ基本的人権と言う言葉が生きてくるし,天の上に人を作らず,天の下に人を作らずの意味が
良く理解できると思います。
一見世の中偉い人が居て,其の人達が主人公であり,その他の人が脇役を担っていると考えるのは
全くの大いなる錯覚・誤認であると考えます。
一人一人が理由有ってこの世に生を受け主人公となり,それ以外の他の人達は全て其の人にとっては
脇役の存在なのです。そしてこの世という舞台でそれぞれ各人が与えられた役割を演じ活躍して,
その役目を果たして舞台を去って行く。
だからこそ,どの人々も互いに尊び,愛しなければいけない気持ちが自然生じてくるのではないでしょうか。
雲
何気なく毎日見続けている雲を近頃又気に留めて見るようになった。
科学的に分析すれば,なるべくして雲は発生していると思いますが。
でも空をみていると決して全く同じ雲の表情をしている事はまずない。
子供の頃,野原や小学校の屋上で寝っころがって飽くこともなく空を眺めていた思い出がある。
大人に成ってから忙しい毎日を過ごすようになってそれが次第に無くなってきた。
考えれば悲しい事だが。
雲を時々見るのだが,真(まこと)に美しい。どの景色一つとっても自然に勝てる美しさを表現できる芸術家は
一人としていないだろう。あくまでも芸術は自然の模写で,それ以上の事は出来ない。
芸術家の作品には色々な理由はつけられているが,自然が作った作品に及ぶ事は無いと考えます。
雲をじっと眺めていると本当に神秘的で,壮大なナントも表現のしょうのない美しさ,気持ちが伝わって来る。
浜辺で見る海そして川の景色も同様で,水面も又さまざまな姿を見せてくれる。
とらわれのない自由な姿を,昔の人が行雲流水とは良く言い表したものである。
米英のイラク攻撃
突然に米英のイラクへの攻撃の記事が突如新聞の一面を飾った。報道記事を読む限りでは
イラクのフセイン大統領のやり方には横暴さを感ずるが,だが攻撃しなければどうしてもいけない
セッパ詰まった事情があったのだろうか。クリントン大統領の不倫疑惑,証言偽称疑惑に対しての
弾劾決議案に対してセッパ詰まった事情が,攻撃の指示につながったのではないかと,
疑いたくなる。世界の大方の人の心の中には多少の差はあるものの,誰も少しは持っているのではないかと
思います。もしもそのような意図が大統領の心に少しでもあるとすれば不倫・偽称罪以上の重大な過ちを
今回侵したことにならないのだろうか。
政治家が良く使う手段で内政に問題が生ずると外交面で事件を起こし,国民の目を外の方に向けさせる
そのような新聞記事を良く読む。
フセイン大統領を支持する国民がイラクに多勢いるというのも,不思議なことである。
第二次大戦下の日本の状態みたいな情勢下に置かれているのだろうか。
インタネットが国境を超え,情報が飛び交うという世の中で尚且つ国民に支持されている
フセイン大統領を支持するイラク人とはどんな国民なのだろう。
子供の頃ヒットラーが偉大なる英雄と思っていたように,イラクも情報が統制下に置かれて,
真実の世界の情報が届かぬ状態に置かれているのだろうか。インタ-ネットをしているイラク人はいるのだろうか。
日本から見たイラク人の気持ちが理解できないし,不思議な国民だ。
時代と共に情報が世界をかけめぐる速度は益々速くなって来ている。
其の事が健全な世界になることに寄与する事を願う。
インタネットの普及
インタネットをしている人達はまだまだ少ない。今までわれわれの意見を世の中に示す機会は
同じような考えを持つ政治家達を通して自分の意見を表現するする方法が大部分だったようである。
中に稀に新聞,雑誌に寄稿する投稿する人,更に少ない人達だが自分自身で本を出版する人はいた。
その他に井戸端会議のような自分の周辺の人達に口コミで伝えるといった方法も有った。
今の時代、幸いなことに手軽にインタ-ネットを通して自分の意見を発表する事が出きるようになって来た。
発表する内容は様々で,インタ-ネットを見ても,興味,関心の有る対象は千差万別,色んな内容のホームページが
開かれている。しかしまだまだインタ-ネットをしている人達の絶対数が少ないので,
井戸端会議の範疇からあまり変わっていない。
インタ-ネットが普及すれば色々な意見,情報が飛び交い,言葉の壁はあるものの世界の人達が瞬時に
世界中の人々の意見,考えがわかるようになればどれだけ楽しいか計りしれない。
早くインターネットが各家庭に普及して欲しいものだ。
新聞報道によると簡単にテレビで見る事が出きるインタ-ネット(インタネットTV)が近々発売されるとか。
待ち遠しいものである。各家庭にホームがあるように,各人がホームページを持てる時代に早くなって欲しい
ものである。そうすれば世の中ずーと進歩した世の中住み易い世の中になるように思うが,夢だけで終わって欲しくはない。
インターネットの暗の部分
今回インタネットが必ずしも明だけのものでなく,暗の部分が有る事が明らかになった。
青酸カリをインタネットを通じ売って,自殺補助の罪を犯した人が出てきた。
自殺する人は昔から大勢いる。この事自体を防ぐ事はまず不可能である。自殺する人は病気なのだから
命の大切さが分からなくなった状態に陥った人達で,新聞を読んでいてもこの事を強調する論調が少ないように思う,
好奇心をそそるが如くに,インタネットの悪用を戒め,危惧する記事が目立つた事は残念だ。
この件がきっかけになってインタネットが検閲の対象にならなければ良いのにと願う。
自殺したい人にとっては,何処でも,どの方法でもあるのであって,そのような状態になった人を
如何に自殺願望の人を救うかの方に,もっと力を入れて新聞は報道すべきであって,
インタ-ネットをどうこうすべきだと言うのは何か作為を感じてしまう。
新聞,雑誌,テレビ,ビデオなど全ての情報手段は同じような宿命をもっており,インタ-ネットだけ特別視するのは
如何なものだろうか。インタネットに関しては日本だけの対策でなく世界と足並みをそろえて対策を取るのがベストかと思う。