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報告 |
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管理士会開催の報告
去る11月24日(金)に京放技会議室にて管理士会を開催しました。内容は管理士取得者のリスト、入会申込書、案内を作成し今後、京都府の合格者に入会案内の送付を検討。ライセンス更新については、今回初めての認定更新となったため、第3回認定者までが対象となりました。対象者は230名で、手続きをされたのは164名、認定は153名、ポイント不足6名とのことでした。通常認定更新対象者への案内は、基本的に3ヶ月くらい前にJARTから書類等が届くらしいです。今回は第3回までの方がまとめて更新となりましたが、第4回以降の方は認定有効期限の3ヶ月前に書類が届くと思います。尚、更新方法の選択が出来るのは2002年までに認定を受けられた方になるとのことでした。申請例として管理士委員の大澤さんより5年間で100カウント以上の取得の方で、認定を受けられた方法を具体的に申請資料のコピーなどを示して説明していただきました。今後ポイント取得に向かっての活動として、1)漏えい線量の測定を積極的に行っていく。業者委託のところでも施設の監督者等の形で関わっていき、記録用紙に名前を残していくと、ポイントにつながっていくと思われる。2)線量計を使った講習会や積極的に線量計を持って施設に測定に行く。線量計をどう確保するか?技師会で購入維持は困難ではないか、などの問題がある。3)管理士取得のためのワンポイント講義のようなものを行なう。4)基礎的なことの学習会を行っていく。等の討論を行って、とりあえず2月くらいに基礎的な学習を盛り込んだ管理士会を開催予定し、年3,4回行えるようにしていこうということになりました。来春3月3日(土)舞鶴市民病院にて、ホールボディーカウンターの講習会を衣笠先生にして頂く予定となりました。管理士会として参加していきたいのでより多くの皆さんの参加をお待ちしています。
(文責 山根)
第503回研修会報告
去る11月12日と19日の日曜日に府立医科大学北臨床講義棟と看護大学に於いて第503回研修会(看護学セミナー)が開催されました。講師として京都第二赤十字看護専門学校からは、副学校長や専任教師それから看護師長を迎え、京都府立医科大学医学部看護学科からは教授、助教授、講師、助手の先生方を招き2日間にわたり講義と実習を行いました。看護について多くのことを学べたと思います。小児看護では、小児の視野はとても狭く視力も4歳児ぐらいまで1以下であることに驚きました、自分の息子に「どこ見てんねん、そこにあるやろ、ちゃんと見なさい!」と叱ったことが何度かあったように思いますが、今にして思えば、本当に見えていなかったのかも?と反省する部分もありました。それぞれの対象での看護についての講義や実習は日常業務の多くの場面ですぐにでも応用できるものばかりでした。今回の参加者は30名強というものでしたが、もっともっと多くの会員さんに参加していただきたかったと感じています。最新のモダリティーの話ばかり追っかけるのではなく、医療人としての根っこの部分である看護学や、救急医療学等のセミナーを生涯教育の一つとして多くの会員さんに、せめて若い世代の後輩たちに先輩方は参加するよう後押ししてあげてほしいなあと感じています。
今回参加された若い会員さんから感想をいただいていますので紹介します。
(文責 林)
ADセミナー「看護学」を受講して
済生会京都府病院 左子 まい
11月12日、19日の2日間で「看護学」の講習会に参加させて頂きました。
1日目は、学生時代に戻ったかの様に机に向かい講義を受けていましたが、看護概論から小児看護、成人看護、老年看護までそれぞれ専門の講師の方のお話に自然と聞き入っている自身がいました。講義の内容で、日頃の業務中では気付かなかったことや、疑問を抱いていたことが解消され限られた時間で多くを得られました。2日目は、実習があり患者役になる体験を通して、普段何気なくしていることで苦痛を与えていることを知りました。女性技師にとって、患者さんを車椅子から撮影台に移動したり撮影時に体位変換する時など容易ではないことがしばしばあります。そんな時、男性技師の手助けが必要でしたが実習を受けたことでスムーズに業務を遂行でき、患者さんにとっても自身にとっても非常に優しいものになると思いました。今回、「看護学」の講習を受講し臨床現場に役立てられることが学べて非常に有意義なものになりました。
平成18年度両丹地区秋季研修会報告
さる11月18日(土)に京放技両丹地区秋季研修会が新しくなった福知山市民病院にて行われました。放射線科見学の後、2題の演題発表が行われましたので後抄録を報告いたします。
最新型MRI装置を導入して
〜拡散強調画像の有用性〜 市立福知山市民病院 放射線科 足立 卓也
2006年6月30日に市立福知山市民病院の新病院開院に伴い、MRI装置が13年使用した0.5Tの既存の装置からPHILIPS社製INTERA Achieva 1.5Tに更新となった。新しい装置になって可能になったシーケンスとしてSENSEや3D dynamic撮像、balancedシーケンス、拡散強調画像などがある。またそれらを使って肝臓の3D dynamic検査や高分解能の乳房検査、心臓の検査などを行うことが可能となった。新しく行うことができるようになったシーケンスの一つに拡散強調画像があるが、SENSEを用いることによって歪を改善することができる為良好な画像を得ることができる。拡散強調画像の急性期の脳梗塞への有用性は知られているが、DWIBS法の登場を機に最近は躯幹部にも応用されていて当院でも積極的に取り入れている。拡散強調画像のファクターの中にb値がある。b値は大きいほど小さな拡散を位相のずれとして画像化することができるのだがTEが延長する為SNRは低下する。実際の躯幹部拡散強調画像の臨床経験では肝膿瘍は高信号となり、また静脈血栓も高信号となる。これは膿瘍も血栓も粘調度が高いので拡散が低下する為と考えられる。この様に拡散強調画像はさまざまな病変を高い感度で描出可能である。ただし、その信号は非特異的である為、T2強調画像など他の画像と比較読影することが必須である。また、拡散強調画像が反映しているのはあくまでその組織の細胞密度であって、悪性度ではない。したがって、癌であっても組織に粘液や壊死が存在すればADCが上昇する。現在あくまでADCは参考値であるが今後研究が進めばより有用性が確立されていくであろう。以上、使用開始より約4ヶ月間の使用経験および拡散強調画像の有用性について述べた。
当院一般撮影における
アナログ/デジタル移行に関する一考察
市立福知山市民病院 放射線科 吉田 卓司
アナログシステムに比べて大幅に作業効率が向上し、Console上で瞬時に撮影画像を確認できる様になった。放射線部門レイアウトは、技師だけでなく患者様・他職種にとっても動線が良くなり、救急患者様にも迅速に対応できる様になった。デジタルシステムへの移行は、撮影条件を見直す良い機会であると捉え、AECの積極的な利用、被曝線量ガイドライン、技師間での検討などを行い、自施設の現状を検討、吟味、把握した上で、CRの画像処理パラメータ、S値等を加味した撮影条件を考える必要がある。読影モニターを始め、乳房用、各診察ブロック、検像用等には、3M・2M高精細モニターを使用しているが、基本的な参照モニターは電子カルテモニター(19型LCD)を使用している。今後は、経済的な問題はあるがCR/DR画像は、高精細モニターへの移行が望まれる。モニターの精度管理については、国内では十分に行われているとは言えない現状であるが、海外のAAPM規格を参考に国内でもJIRAがベンダと共同で精度管理規格を作成、実用化へ向けている様で、その動向等の把握は今後必須である。画像の誤転送の原因は、圧倒的に装置への誤った患者登録が多い。よって確認作業は必須であり、時には患者様自身に名乗って頂く事も必要ではないかと考える。いずれにせよ余裕を持って作業する事が重要である。一度PACSに送られた画像の修正、削除は非常に厄介であり、検像作業は、重要な作業である。今後の課題として、誰が行うのか、端末台数の問題なども残されている。使用カセッテサイズが異なると(例:頚椎六切or四切)モニターで参照した場合、表示サイズが異なってしまう。マーカーを付ける位置も技師個人差がある。画像の向きや並びは、事前に医師と協議した上で決定する必要がある。運用後も細やかなルール決めは、放射線科内で随時、更新決定していくべきである。非常停電などで電子カルテ(HIS)・RISがダウンした場合は、従来の紙(伝票)運用になる。非常時を想定した体制作りは必須であり、マニュアル作成、シミュレーション等は事前に行っておく必要がある。
今回の移行で様々なメリットがあった一方で多くのNGも経験している。作業効率が上がり再撮影減少の裏には、画像誤転送の問題も隠れている。デジタルの特性を把握した上で、一枚の写真に最大限の情報を提供するべく日々努力していかなければならない。今回の移行は、その様な事を考えさせられた良い機会となったので、今後の業務の一助としていきたい。
(文責 糸井)
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京放技活動予定 |
1月以降の京放技の活動
1月20日(土) 第505回研修会(地区合同研修会)(ぱるるプラザ京都)
厚生労働大臣表彰受賞記念パーティ兼京放技新年会(ぱるるプラザ京都)
2月3日(土) 両丹地区冬季研修会・総会・新年会(ホテルマーレたかた)
2月4日(日) 近畿放射線技師囲碁大会(かんぽの宿 奈良)
2月25日(日) 近畿地域放射線技師会学術研修会(第506回研修会)(大阪)
3月3日(土) 上級救命講習会(市民防災センター)
3月4日(日) AD試験((株)第一製薬会議室)
3月24日(土)第507回研修会(地区合同研修会)(島津三条工場研修センター)
平成18年度臨時総会(島津三条工場研修センター) |
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