書店という現場は、 本という商品を売る場であるのは当然ですが、 そこで働く人々の、本に対する思いや販売にまつわるエピソードがたくさん蓄積されている場でもあります。 しかし、 それはほとんど語られないまま風化するのが常です。 また昨今では、現場の経験を、忙しいという理由で部下に伝える機会も少なくなっているように思っています。
「 犬猫堂の人びと 」は、関西にある仮想書店を舞台に そんな風化してしまいそうな現場の記憶を書き留める作業としてスタートします。犬猫堂の店長やその奥さん、 またその下で働く社員やアルバイトたちの日々の出来事、 さらにそこを訪れる出版社の営業マンなどの小さなエピソードを書いていくつもりです。物語の形式をとっていますが、ひとつひとつが独立したお話です。
[売れる書店はこうだ/本という商品の考え方]ならびに[一言半/甘辛書店時評] 同様、 よろしくご愛読ください。
3月26日に1年の連載を終了したしました。
多くの方々のご愛読誠にありがとうございました。