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2月について
二月になると少し暖かい日も増えてきているが,まだ寒い日の方が多い。国政では民主党の支持率は下がっている。
だが政府の情報公開の面については自民党時代よりも進んできていると思える。
この時期、世界的な不況では誰が政権担当しようとも大変な事だと考える。政府インタ-ネットテレビ
二月での出来事よりも.むしろ現在東北関東大地震が発生してそちらの方に関心が傾き(2011年東北地方太平洋大地震)
テレビの報道ではどのチャンネルを廻しても24時間中地震関係の番組が放送されている。
1000年に一回有るかなしの大惨事(地震とそれに続く津波(動画)が発生し,大勢の犠牲者が出て現在(3月13日)も不明者が大勢おられる。
福島の原子力発電所では放射線か゛外部に漏洩して拡散するのではないかとの恐れで20kmは立ち入り禁止区域となり
そこの住民は強制的に避難させられているようである。
今回の出来事は最近の日本国内で,近年稀にみる国難に遭遇している。
地震当日の3月11日,午後2時46分頃座っていると何か頭がふわっとした感じとなり,気分が悪く船酔いをした感じなので
それが長く続くので身体が変調来たしたのだと思ったが,電灯が揺れているのを見てこれは地震だと察した。
早速テレビを見ると既に地震速報が流れており、大地震が発生ししたことによるものだったと思うに至った。
災害による:東北の人たちの苦労は計り知れない。地震も大変だがそれに伴った津波がさらに被害を倍加した。
政府だけで゜なく与野党一致協力しながら国難に対処すべきである。だが自民党総裁は副総理での入閣を拒否し閣外協力するとのことである。
報道機関もそうだが全ての国民が協力しながら助け合い国難に当たって欲しいものです。
全国民が,災難を分かち合う気持ちが必要である筈だ。
何時まで,この非常事態が続くのか判らない。少なくとも現在住んでいる京都では外見上何ら変わりはない。
東北で生産されている一部の薬品の供給が止まり しかし緊急に輸入されるようで心配はなさそうだ。
京都医師会のネットで京都から派遣された医師達の生々しい報告や
現地の様子を知らされて,吾々が知らないサイトからの報告を載せて頂きありがたいことである。
世界の中東ではデモによる政変がリビアに於いて,カダフィ大佐が親衛隊 外国の傭兵で反体制派に対し
空爆や 海軍による艦上から砲撃で反撃に移っている。
中東がこんなに独裁体制の国々が多いとは事変が起きるまでは全く知らずにいたことを恥じる。
今まであまり知れ渡っていなかった事柄で,アメリカの支援でもって体制が安定していたと考えられる。
安定と民主化とはどちらが大切かと言うと当然民主化の方が大切なことのように思う。
事件が起こってみないとその事情が、世界の情勢について判らないとは情けないことである。
中東でひどい前近代的政治体制が何十年もつづいている事を知って驚きだった。
民主国家の米国が関心を何故示していなかったのか,今まではアメリカの都合だけで世界が動いていることの証か。
あまりにも国内での東北での地震 津波災害が大きくて,殆んど世界の情報については現在報道されていない情況だ。
カダフィ大佐は40年も独裁者としてリビアに君臨していた奇行の人物に映る。
このようなタイプの人物は我々の廻り近くにも見かけるタイプでもあるように思える。
その奇行が英雄としてみる人もいるようであり,突飛な行動が英雄と同時に奇人であるとも感ずる。
5000年の歴史を持つエジプトのムバラク大統領は歴史ある国家としての風格ある退陣だったと改めてlリビアと比較して思う。
だがムバラク大統領の約5兆円の資産隠しは,日本の小沢氏でもってしても遙か足元に及ばない出来事だ。
余震に続く原発での原子炉からの放射線の漏洩は進行形でどのようなことになるかは不明である。
被爆の可能性をも省みず,消防署、自衛隊機でもって大量の水を投下したり放水したりしているようだ。
大変気になった報道は日本政府では原子炉から30kmの立ち入り禁止だが,米国の方針は80kmは立ち入らないようにとの勧告で
米軍も米人も其処から撤退している様子だ。
はからずも震災でもって緊急時のアメリカ軍の行動が露呈した。
京都府医師会ネットの連絡通信での生々しい記録の中の一つに
「QT @arimoto_kaori: 米軍は他国軍。危なくなれば軍人も大半逃げるのは当たり前。
日本国が真に危機の時、決死の覚悟で闘うのは、
日本の自衛隊、警察、日本国民しかいない。
他国軍が「決死」なはずはない。shrinetree via TweetList Pro2011/03/20??07:51:15」
だったら:現在基地を提供していても有事の際に早々に米軍はアメリカの方針でさっさっと撤退するということではなかろうか。??
その為に日本国中で基地問題で大変大騒ぎし特に沖縄とか,他の基地で迷惑かけておきながら、有事の際に,自分達の身が危ないから
撤退すると言うことては何のために基地が存在するのか。
日本政府が米軍に対して思いやり予算まで提供しながら基地を提供し,何故に存続しているのかの意味が判らない。
日本に基地がある故に却って基地を狙って攻撃される可能性が大きくなる。核攻撃ならば却って基地のある地域は日本にとり危険だ。
全ての現在までの一連の戦争 朝鮮戦争 ベトナム戦争 カンボジア戦争 湾岸戦争 イラク戦争などでは全て出撃基地となって来た。
日本国内のアメリカ軍基地に対し大変疑問を感じている。
今回の震災で日本国内のアメリカ軍基地の存在意義が浮き彫りにされてきた。連日の一日中放送されるテレビ及び新聞報道でそれが裏づけている
どちらにしても原爆とか 米軍基地など戦争に関係するものは,日本に一切いらないような政治をしてほしいものです。
天災だけ仕方ないことで,今回のことによって,より優れた防災の体制並びに国民の意識をも整えてゆかなければならないことです。
忘れた頃に天災はやってくるとは良く言ってものです。
その検察が諦めた小沢一郎氏の「疑惑」を
検察審査会が法廷へと押し出した
平成23年2月1日の天声人語よりの引用
ジョークの宝庫といえば結婚である。
哲人ソクラテス曰(いわ)く。
「まず結婚せよ。
良妻を得れば幸せに、悪妻なら君は哲学者になるだろう」。青
木雨彦さんの『洒落(しゃれ)た関係』から男のざれ言を続ける
▼夫の証言。
「新婚の妻は食べてしまいたいほどかわいかった。
あの時食べときゃよかった」。
もう一つ。
「金曜に結婚すると不幸が起きるというのは本当ですか」。
「もちろん」と劇作家のバーナード・ショー。
「金曜だけが例外でいられるはずがない」
▼最後のは、必然を言いたい時に応用が利く。
以前なら「月曜に起訴されると有罪になるというのは……」と、問いを換えることもできた。
検察の信頼が揺らいだ今は「いや、月曜には例外もある」と答えざるをえない
▼その検察が諦めた小沢一郎氏の「疑惑」を、検察審査会が法廷へと押し出した。
強制起訴された氏は検察嫌いの上、素人の検審が新聞やテレビに流されたと思っているのだろう。
無罪を前提に辞職も離党もしない意向という
▼民主党の幸不幸は、思えば小沢自由党との「結婚」に始まる。
今や別居寸前だが、菅首相が「あの時…」と悔やんでも遅い。
たくさん生まれたチルドレンは多くが小沢氏につき、家を出るならそっちと言わんばかりだ
▼被告席から政治闘争を構える「党内党」を背負い、ねじれ国会の針山を登る首相。
今さら哲学者にもなれない。
ソクラテスは「天下を動かすには、まず自ら動け」と諭したが、動きようがない。
次々と降りかかる難題を前に結束すべき時に、ああ犬も食わない権力劇である。
国民不在の権力闘争の政治だけは止めててほしいものです。
近世以降のエジプトは、オスマン帝国や欧州列強による支配の後
軍エリートがクーデターで王朝を葬り、共和制を担ってきた
30年も君臨するムバラク大統領の退陣を求めて、民衆が街にあふれた
平成23年2月2日の天声人語よりの引用
古代エジプト人の大きな関心事は、7月に始まるナイル川の増水だった。
その季節の暁に昇る星、シリウスの観測をもとに農業のための民衆暦ができた。
一年は夏から4カ月ずつ、増水季、種まき季、収穫季の三つに分かれていたという
▼従属、強権の時をくぐり、どうやら古暦のように、三つ目の季節の予感である
▼30年も君臨するムバラク大統領の退陣を求めて、民衆が街にあふれた。
外出禁止令が無視されても軍は動かず、「100万人デモ」とも伝えられる。
略奪や放火、脱獄の報に自警団が組まれたという。
文明発祥の地の、目を覆う無秩序だ
▼チュニジアに倣い、腐敗や秘密警察、生活苦への不満がインターネットを介して大衆運動に転じた。
〈一夜の無政府主義より数百年の圧政がまし〉の格言があるアラブ圏だ。
あえて混沌(こんとん)に身を投じた民の覚悟を思う
▼博物館では、文化財を守る「人間の鎖」ができた。
人権や自由といった人類の財産を守るには、ネットが鎖になる。
とはいえ多くの死者も出た。
権力の空白を突き、ガチガチのイスラム勢力が台頭するかもしれない。
混乱がどう転ぶかで、次なる季節は熱くも冷たくもなろう
▼ナイル両岸の肥沃(ひよく)な地に文明が芽生えて5千年。
これも進歩なのか、かつては何十年もかけて変転していた世が、週の単位で移ろう。
季節の変わり目、空模様が読めない以上に、アラブ盟主の明日は見えない。
ムバラク政権が倒れて隣国のリビアでは内戦状態でカダフィ大佐は外国からの傭兵を使い.
従う国民にはお金をばら撒いて歓心を買い政権維持しようと頑張っている。
部族社会の複雑な様相もあり理解困難な出来事が起きているようだ。
野球賭博事件で押収された力士の携帯電話に
八百長を思わせるメールが残っていた
平成23年2月3日の天声人語よりの引用
白鵬が勝ち続けていた昨秋、玉ノ井親方(元大関栃東)が日経新聞に寄せたコメントがよかった。
「朝青龍は強引な相撲で時に事故のような負け方をしたが、白鵬は『交通ルール』をきちんと守って勝っている」といった解説だった
▼幕内で朝青龍に10勝、白鵬にも5勝した実力者ならではの、巧みな例えにうなったものだ。
真剣勝負だからこそ「事故」も起きれば、「ルール」の理も意味を持つ。
そう信じて、ファンは一喜一憂してきた
▼すべての声援や解説をあざ笑う愚である。
野球賭博事件で押収された力士の携帯電話に、八百長を思わせるメールが残っていた。
星の貸し借りや売買のほか、取り口の打ち合わせまでしていたらしい
▼八百長については元力士が証言し、週刊誌が何度も書いてきた。
日本相撲協会はそのつど否定し、裁判で多額の賠償を認めさせている。
昨日の会見でも、放駒理事長が「過去にはなかったこと」と不自然に強調したが、
関取多数が手を染めたとなれば常態化が疑われる
▼本職をサボる八百長は、賭博や酒のトラブル以上に罪深い。
素行不良にとどまらず、慢性の重病が明るみに出たようなものだ。
それも、勝負事の命にかかわる病である。
悲しく脱力し、熱戦のあれこれを心でスロー再生しているファンも多かろう
▼真剣勝負とは別の「ルール」が存在したのでは、どんなスポーツも成り立たない。
「勝つ」以外の意思が土俵に紛れ込んだ時、プロスポーツとしての大相撲は死ぬ。
大多数の力士が、おびえではなく怒りに震えていると思いたい。
八百長の相撲を見て一喜一憂していた観客を裏切るようなことか゛有ったとは。
プロにはついては必ず廻るようなことなのか。
かなり具体的なことが明らかになってきているようだ。
スギ花粉は九州などを除き、飛散量は平年より多めらしい
環境省の予測では、少なかった去年と比べ東京が5倍、
大阪が12倍、名古屋は24倍
平成23年2月4日の天声人語よりの引用
なんの自慢にもならないが、花粉症との付き合いは長い。
病名も知らぬ学生時代から、春先はティッシュを放せなかった。
スギ花粉に身構える「同志」は増える一方で、一説では国民の3割ともいわれる。
戦いの時が近づいた
▼九州などを除き、飛散量は平年より多めらしい。
環境省の予測では、少なかった去年と比べ東京が5倍、大阪が12倍、名古屋は24倍。
花粉を蓄える雄花が、昨夏の好天と猛暑でよく育ったためだ。
要らぬ置き土産である
▼炎夏から厳冬への「時のメリハリ」に劣らず、西高東低の気圧配置もくっきりしている。
日本海側が大雪と苦闘する間に、東京地方の乾燥注意報は35日出っぱなしとなった。
記録が残る中では、史上2位のカラカラ続きだという
▼きのうは四季の節目らしく、全国的に春の予告編を思わせる日和だった。
〈寒天に春きざさむと限りなき空の深どにコバルトを増す〉岡山巌。
一様に冬晴れと表現されてきた空の青が、心持ち深みを携え、立春である
▼先頃、近所の桜並木で花芽の観察会があった。
地元の樹木医さんによると、スギ花粉の「豊作」と同じ理由で、今年の花木は総じて期待できる。
晩秋から紅白で楽しませてくれたサザンカも、花のつきはいいそうだ。
ここからの気温が高いほど、桜は開花を急ぐ
▼道端のジンチョウゲが、赤紫のつぼみをびっしりつけていた。
こちらが寒空を見上げて一喜一憂しているうちに、地上の命はそれぞれの見せ場へと支度を整えている。
律義な自然、止まらぬ季節を思うと、鼻がむずむずしてきた。
今年はかなりの量の花粉が飛んで来そうである。
鉄鋼首位の新日本製鉄と3位の住友金属工業が
来年秋に合併したいと発表した
平成23年2月5日の天声人語よりの引用
寒がりが3階建てアパートに入るなら、暖かい2階がお勧めだ。
その暖はしかし、上下に人が住む面倒と引き換えになる。
天井の物音には、遠慮がちに苦情を言うか、我慢するか。
ではこちらもと騒げば、床下から文句が来る
▼部課長の心労を引くまでもなく、とかく「真ん中」は難しい。
産業界なら、上から仕入れて下に売る、原料と最終製品をつなぐ素材メーカーである。
板挟みの悲哀を減じるには、大きくなるのも手だ
▼鉄鋼首位の新日本製鉄と3位の住友金属工業が、来年秋に合併したいと発表した。
鉄鉱石や石炭を商う川上の企業は巨大化で勢いを増し、川下の客、自動車や家電業界の物言いもきつい。
上に暴れられ、下からねじ込まれての「2階」の決断であろう
▼新日鉄は車づくりに欠かせぬ特殊鋼板などに強く、住金は油送に使う継ぎ目なし鋼管が得意。
板と管の技を持ち寄り、国内の消耗戦を脱して、世界2位クラスの規模で新市場に挑む。
いわば「日本代表」の戦略らしい
▼関門は、国内市場の寡占に目を光らせる公正取引委員会だ。
合併話が持ち上がるたび、公取は厳しくシェアを吟味し、「オールジャパン」を排してきた。
今回は国際競争や国益をにらんで、大所高所の計らいが望まれる
▼産業のワールドカップを戦える日本企業は、業界ごとに1社か2社。
不出場の分野も増えよう。
それゆえ世界で勝ち進める「鉄の結束」は大切だが、日本での雇用や納税に資すればこその応援だ。
企業に国籍があるなら、どの階の住人だろうが、その限りで意味がある。
企業の合併はどの業界でも起こっている。正しい世界の流れか否かはわからない。
四季に恵まれたこの国に
花木を観賞して楽しむ言葉が色々とある
平成23年2月6日の天声人語よりの引用
四季に恵まれたこの国に、花木を観賞して楽しむ言葉が色々とある。
たとえば桜は花見と言い、秋には紅葉狩り、そして梅なら探梅である。
〈探梅や遠き昔の汽車にのり〉山口誓子。
これは、記憶の中に開く花一輪であろうか
▼梅は寒さのきわまる時節、百花にさきがけて咲く。
その早咲きを山野に探すのが言葉の意味だという。
だから冬の季語で、立春を過ぎれば観梅に変わる。
探梅は「一輪ほどのあたたかさ」をいとおしみ、観梅は盛りの色香を愛(め)でるといったところか。
微にして妙な季節の移ろいである
▼とはいえ梅見は、華やいで浮かれる花見とは趣が違う。
ゆるやかに歩を進め、咲き姿を楽しむ。
陽気に誘われるというより寒さの中へぱちりと開く紅白には、どこか励まされ、背筋の伸びる思いがする
▼そんな梅が、学問の神様の天神様のシンボルなのもよくできている。
りりしい梅に願をかける。
晴れて合格すれば春がきて「サクラサク」と相成る。
桜の「いいとこ取り」のような気もするが、そこは凜然(りんぜん)と艶然(えんぜん)。
使い分ける花に恵まれた幸せだろう
▼きのう、受験生の聖地、東京の湯島天神を訪ねたら、名高い白梅はまだちらほらだった。
伊豆の熱海など暖地ではもう見頃らしい。
便りを聞けば、清らかな香が鼻腔(びくう)によみがえる
▼〈春の夜の闇はあやなし梅の花色こそ見えね香やはかくるる〉と古今和歌集にある。
闇が花を見えなくしても香は隠れない、と。
その香によって花の存在は知られる――。
容色を誇る桜と違う奥ゆかしさが、早春と呼ぶ季節にふさわしい。
春になると自然は目覚め美しい花々が目を楽しめてくれる。
勝負をこしらえるとは八百長のこと
八百長の問題で来月の春場所(大阪)の中止が決まった
平成23年2月7日の天声人語よりの引用
いまでも言うのか、「拵(こしら)え勝負」という言葉があるのを70年ほど前に書かれた『相撲百話』で知った。
勝負をこしらえるとは八百長のこと。
筆者の栗島山之助は小紙の記者でもあった文人で、「呑込(のみこ)み八百長」という言葉も説明している
▼事前に話をつけるのではなく、土俵の上で互いの事情や気分を呑み込み合って加減することだという。
とはいえ当時、相撲界はこうしたなれ合いにも厳しかった。
栗島は「八百長という隠語は角界ではもはや死語」と文を締めくくっている
▼その栗島は泉下で何を思うだろう。
どっこい生きていた八百長の問題で来月の春場所(大阪)の中止が決まった。
当然だろう。
少なくとも全容が明らかになるまで、ファンは一番一番に熱くなれまい。
歓声もため息も座布団が舞うのも、ガチンコの真剣勝負が大前提である
▼星を売り買いするメールに世間は落胆した。
しかし青天の霹靂(へきれき)ではなかった。
正体のおぼろだったお化けのようなものが、「やっぱりいたのか」というのが大方の印象だろう。
だが真相を知って多くの心が離れよう
▼相撲はスポーツとされる前から伝統芸であり、見せ物だった。
八百長の入り込む「ゆるさ」は生来のものだ。
昨今も「噂(うわさ)」が浮かんでは消え、消えては浮かんでいた。
否定の一点張りで無策を通した相撲協会の責任は重い
▼『相撲百話』は八百長に厳しい親方として入間川の名を挙げていた。
今回の仲介役とおぼしき力士が入間川部屋なのは皮肉というべきか。
浪速の街は、触れ太鼓の聞こえぬ寂しい沈黙の春となる。
プロとは言えやはり真剣勝負の相撲を見たいものである。
ウナギの蒲(かば)焼きは待つ料理である。
ウナギの生態は謎めく
40年近く待った、本物のウナギ好きがいる
蒲焼きではなく卵である。
平成23年2月8日の天声人語よりの引用
ウナギの蒲(かば)焼きは待つ料理である。
良店は客の顔を見てからさばくので、とかく辛抱が試される。
芳香に暴れる腹の虫をあやし、前菜や酒の誘惑を退けてこその至福。
この鉄則は値を問わない。
松竹梅なら〈待つだけうめえ〉と読みたい
▼「食魔」の発酵学者、小泉武夫さんは、浅草の店で蒲焼きを待ちきれず、泥酔したことがあるそうだ。
「本物の鰻(うなぎ)食いは出てくるまでが楽しみなんだろうな」と悟るも、後の祭り(『畏敬(いけい)の食』講談社)
▼40年近く待った、本物のウナギ好きがいる。
蒲焼きではなく卵である。
東大の塚本勝巳教授(62)らが、グアム島の西でニホンウナギの卵を初めて採取した。
1970年代から探し続けた小さな宝石は、たった1日半で孵(かえ)る。
だから欧米系の別種を含め、天然の卵を見た者はいなかった
▼ウナギの生態は謎めく。
研究チームはまず、日本の川を上る稚魚はマリアナ諸島あたりから海流に乗って来る、と突き止める。
より若い魚を求めて航海を重ね、虹色に光る粒にたどり着いた
▼ウナギは春から夏、新月に近い時期に一斉に産卵するらしい。
それが海底山脈上の狭い海域に特定されたことで、稚魚が健やかに育つ条件が見えてくる。
卵から成魚にもっていく完全養殖の実用化も早まるだろう
▼博識のアリストテレスでさえ「泥中から生じる」と考えたウナギの神秘に、執念の長旅が終止符を打った。
一心不乱の歳月は裏切らないものだ。
国産ウナギは稚魚の不漁を乗り越え、蒲焼きがさらに身近なごちそうになるかもしれない。
待つ甲斐(かい)はある。
ウナギの蒲焼は大変美味しい料理であるがコレステロ-ルが気になる所である
魚の養殖が盛んだがウナギもその例外てはなさそうである。
美味しいウナギが安価で食べられる時期がやってくる。
日本たばこ産業の今年3月期決算は
前期なみの営業利益になる見通しという
平成23年2月9日の天声人語よりの引用
おかあさんのびょうき」という詩がある。
〈おとといからおかあさんがびょうきになりました。
ぼくは、おかゆをつくりました。
おねえちゃんは、りんごジュースをつくりました。
おとうさんは、じぶんのたばこをかいにいきました〉
▼作者は熊本市の小学2年、時代は、30代男性の7割近くが喫煙していた頃と思われる。
たばこは「大黒柱ご用命」の常備品で、その補給が妻や子に託される家もあった。
往時に比べ、喫煙者の肩身は家庭内でも狭い
▼昨秋の大幅値上げは、喫煙習慣に深手を負わせるかにみえた。
ところが、日本たばこ産業の今年3月期決算は、前期なみの営業利益になる見通しという。
たばこ離れが予想ほどではなく、増税幅を超える値上げが埋め合わせたようだ
▼世界2位のたばこ会社BATの日本法人によると、喫煙者は平均100日分を買いだめた。
その在庫も尽きたとみえ、販売は1月から回復著しい。
約2割が禁煙に挑んだが、年末には半数が脱落、節煙で終わる人が多いらしい
▼メーカーは値上げ前と同じ業績に浴す。
国は喫煙人口を減らす政策目的を達し、税収もしっかり確保しそうだ。
哀れニコチン依存症の患者だけが、体を張って前より重い税金を背負う、独り負けの構図である
▼禁煙の職場を追われ、寒空に煙を吐く集団を見るにつけ、ここまでいじめられても吸うかと同情を禁じ得ない。
受動喫煙、医療費の国民負担を思えば、祝たばこ卒業へと優しく導く知恵がほしい。
「おとうさんのびょうき」は、家庭内だけの災厄にとどまらない。
禁煙を喧しく言う前にタバコ発売禁止にすれば喫煙の健康被害は薄れ
同時に政治家への献金禁止に踏み切れば清潔な政治が実現する。
両者とも止められないから不健全さは何時までも持続している。
全て政治の貧困さから生まれている。
自分の言ったことに責任を持たれた」と、
逝去に寄せた一文で称(たた)えている
この賛辞、市川さん彼女を師とする
菅首相ら、民主党幹部には痛かろう
平成23年2月10日の天声人語よりの引用
女性の地位のために権力と闘った市川房枝さんだが、大臣に感謝することもあった。
例えば吉田茂首相の下で法相を務めた犬養健(いぬかい・たける)だ。
造船疑獄で指揮権を発動し、後に首相となる自由党幹事長佐藤栄作の逮捕を阻んだ人である
▼市川さんはその挙を糾弾しつつも、売春防止法制定までの尽力を多とし、後年の自民党葬に参列した。
「他の政治家のようにごまかさないで、逃げないで、率直に事実を認め、
自分の言ったことに責任を持たれた」と、逝去に寄せた一文で称(たた)えている
▼この賛辞、市川さん彼女を師とする菅首相ら、民主党幹部には痛かろう。
なにせ、政権公約のほころびを「率直に認めよ」と野党に責められ通しだ。
ごまかし、逃げ、無責任と、国会での「口撃」はやまない
▼自民党の谷垣総裁は昨日の党首討論で、消費税論議よりマニフェストの破綻(はたん)処理が先だと、衆院解散を迫った。
「八百長の片棒は担げない」と。菅首相は熟議を訴えて応戦するも、手詰まり感が漂う
▼民主党は、小沢元代表への処分を決められずにいる。
首相の優柔不断を難じるほどに、政策論争でも野党の勢いが増す仕組みだ。
「いい加減に乗り越えよう」(谷垣氏)との叱咤(しった)は、金銭話の本家筋とは思えぬ歯切れ良さだった
▼市川さんは頑固なまでの清廉で知られた。
1974年の参院選で自分を担いだ市民運動家が首相になり、空前の金権選挙を仕切った田中角栄首相の愛弟子(まなでし)と同じ党を背負う。
すでに理解の域を超えていよう。早いもので、明日が没後30年。
政治の情熱、歳月の浪費に暗然とする。
ドロドロとした政治の話は尽きそうもない。政治家が法律を作り政治が行われている。
日本相撲協会にすれば、存亡の危機にプライバシーも何もない、
きれいごとは言えぬという思いであろう
平成23年2月11日の天声人語よりの引用
命取りになる証拠ほど早めに消したいものだ。
大相撲の八百長を暴いたメールも、一度は削除されていた。
復元できると知り、慌てて保身を図る男性もいよう。
この携帯電話、どうやって女房に踏ませようかと
▼八百長メールに連座した力士たちが、なんだかんだと携帯の提出を渋ったらしい。
「妻が踏んで壊れた」は、あまりの都合よさで評判になった。
事実としても、踏み消したい過去があるように聞こえる
▼ほかの関取たちも、面談調査に携帯と預金通帳を持ってこいと言われている。
日本相撲協会にすれば、存亡の危機にプライバシーも何もない、きれいごとは言えぬという思いであろう。
遠出を禁じる通達まで出した
▼英国の爆笑番組「ミスタービーン」に、ホテル滞在中の主人公が全裸で通路に閉め出されるシーンがあった。
ビーンは案内表示を二つ外し、だいじな所を隠す。
前が「PRIVATE(私用)」、後ろは「EXIT(出口)」というギャグだ
▼裸でぶつかる相撲取りとはいえ、交友やら金の出入りやら、「私用」の極みまで丸裸にされてはつらい。
身に覚えがないならなおさらだ。
八百長が積年の習いとすれば、力士は師匠にこう問いたいに違いない。
「親方衆こそどうなんですか」
▼相撲協会が生き残るには、現役より幹部に厳しくありたい。
かつての人気力士たちは「秘話」を明かすべきだ。
それでこそ、ガチンコ大関の誉れ高い放駒が理事長にいる意味がある。
連絡役の付け人ら、消すに消せない証人も健在であろう。
妻が踏みつぶしていなければ。
相撲が話題の中心にある日本はまだ平和な時期である。
南極にて100年を経た「氷中酒」の記事があった
20世紀初めに英国の探検隊が残したウイスキーである
小屋の床下、ブランデーと共に五つの木箱で眠っていた
平成23年2月12日の天声人語よりの引用
まいど東京暮らしの寝言ながら、靴底ほどでも積もると雪の煩わしさを痛感する。
そして雪国にわびながら、白魔を味方に熟す雪中酒を思う。
風土と時だけが醸す味といえば、南極にて100年を経た「氷中酒」の記事があった
▼20世紀初めに英国の探検隊が残したウイスキーである。
小屋の床下、ブランデーと共に五つの木箱で眠っていた。
スコッチの中の氷は見飽きたが、氷中のスコッチは初耳だ
▼隊長のアーネスト・シャクルトンは、南極に挑み続けた猛者。
その酒は、人類初の南極点到達までわずかに迫った旅の品らしい。
11本がニュージーランドで解凍され、一部が分析のため英国に里帰りした
▼アムンゼンやスコットに先を越されたシャクルトンは、次に南極横断を企てる。
氷海で船を失うものの、2年近い苦難の末に28人全員が生還を果たし、英雄になった。
死闘を記した『エンデュアランス号漂流記』(中公文庫)にも、遭難前、船中のクリスマスをウオツカやラムで祝う場面がある。
厳しい極地行に酒は必携だった
▼リーダーシップに防寒衣を着せたような探検家である。
いずれ皆で乾杯すべく埋めたのではないか。
夢はかなわず、47歳での探検途上、不帰の客となった。
「ライオンとして死ぬより、ロバとして生きたい」の言葉が残る
▼オーロラの下で価値を蓄えた希代の蒸留酒。
売れば1本10万ドル(約830万円)という。
琥珀(こはく)色の液体は、ロバに徹した男の自負や嫉妬のすべてを溶かし込み、香(かぐわ)しく揺れる。
封を解くのが誰であれ、喜々として氷と戯れよう。
一本830万円もするウイスキ-の味はどんな味だろうか。
2011年の年明けにエジプト政権の瓦解(がかい)を予想した人は、
一体どれほどいただろう
金曜日ごとに市民が広場を埋め、
さながら「棒倒し」状態だったムバラク大統領が辞任した
平成23年2月13日の天声人語よりの引用
米国の歴代国務長官で、日本人が最も名を知るのはキッシンジャー氏だろうか。
幾多の外交的成果に輝いた国際政治学者である。
その氏でさえ、ドイツが統一された時は「私の生きているうちに実現するとは思わなかった」とずいぶん驚いたそうだ
▼動きそうにない歯車も、きっかけ次第で、すさまじい速さで回り出すことを歴史は教える。
いまやインターネットという利器を得て、変化のパワーと速度は、かつての比ではない。
2011年の年明けにエジプト政権の瓦解(がかい)を予想した人は、一体どれほどいただろう
▼金曜日ごとに市民が広場を埋め、さながら「棒倒し」状態だったムバラク大統領が辞任した。
家族とともに紅海に面した高級リゾート地に移ったそうだ。
亡命こそしなかったが、長期独裁の末路にありがちな逃避行だろう
▼ムバラク氏は第4次中東戦争で、勝ち戦の英雄となった。
30年前の投票で98%の支持を得て大統領に就いた。
しかしこの間、外面(そとづら)は取り繕っても、内側は腐臭を放っていたらしい
▼若者の4割は職がない。
格差と貧困に加え、汚職、一族の蓄財、言論統制。
「どんな英雄も最後には鼻につく人物になる」と19世紀米国の思想家エマーソンは言った。
ナポレオンはじめ幾多が踏んだ轍(てつ)を、氏もたどったことになろう
▼難しいのは今後である。
共通の敵が失せたあとで諸勢力が協力し合う困難は、これまた歴史が教えている。
ナイルの賜(たまもの)と呼ばれる沃土(よくど)に民主主義の根付く土壌はありや。
四分五裂や過激派台頭を案じつつの、しばらくは様子見となる。
エジプトでは若者の4割は職がない
格差と貧困に加え、汚職、一族の蓄財、言論統制などでは
ムバラク大統領の辞任もやむをえないことだと思う。
民主党の役員会が決めた小沢元代表への処分案は、
無難に取り繕う点で「良寛さま」に近い
菅首相や岡田幹事長は、除籍か離党勧告という
「大人の本」をこっそり読んでいたはずなのに
平成23年2月15日の天声人語よりの引用
作家の向田邦子さんは、良寛さまと聞くと「どうも胡散(うさん)くさい、二重人格のようなもの」を感じたそうだ。
「子供と手まりをついて日がな一日遊んでいるように見えながら、結構生臭いこともなすっていたような気がする」と随筆にある
▼理由がおかしい。
小学生の向田さんは、親に隠れて「大人の本」をよく読んだらしい。
用心のため、手元に置いていた児童書が「良寛さま」だったというのだ。
無欲と漂泊の人もとんだ巻き添えである
▼民主党の役員会が決めた小沢元代表への処分案は、無難に取り繕う点で「良寛さま」に近い。
菅首相や岡田幹事長は、除籍か離党勧告という「大人の本」をこっそり読んでいたはずなのに、
一番軽い党員資格の停止でお茶を濁すらしい
▼無論、強く出れば親小沢の議員らが黙っていまい。
首相には、党分裂や総選挙を覚悟で脱小沢を通す度胸はなく、処分せずに結束を演出する悪知恵もなし。
リーダーの及び腰で、党のメリハリはなくなるばかりだ
▼向田さんが百も承知で書いたように、良寛その人は大変な好人物だった。
この禅僧の清貧や公平無私に、決断力を加えた政治家が久しく現れない。
国民の代表を、縁故や世襲で選んできた日本の不幸である
▼新しい寺に来てくれという藩主の求めを、良寛は一句で断る。
〈焚(た)くほどは風がもて来る落ち葉かな〉。
暖も取れるし、どうにか暮らしていますのでお構いなくと。
往時の菅さんも、強者にこびないのが売り物ではなかったか。
万事に信念を貫けば、勢いは世論の風が「もて来る」ものを。
小沢氏の典型的な悪い政治家の見本のようなこと
義理 人情 利益誘導 お金による票の買収
地盤 看板 カバンが目立つような政治家は処分されなれば
日本の政治は何時まで経ってもよくならない。
全国からこのような政治家が放遂されないない限り日本は良くならない。
3年前に埼玉県で起きた交通事故で、
飲酒運転の車に同乗していた2人に、
懲役2年の実刑判決が出た
平成23年2月16日の天声人語よりの引用
どんな悪さも、見て見ぬふりは心の健康に障る。
やっぱり注意すべきだった、なんという弱虫かと、自己嫌悪を引きずることもある。
悪くすると心の問題では済まない
▼3年前に埼玉県で起きた交通事故で、飲酒運転の車に同乗していた2人に、懲役2年の実刑判決が出た。
危険運転を助長した罪である。
「一回りしましょうか」と提案した泥酔の運転者(35)は、もう懲役16年で服役している
▼時速100キロ以上で対向車2台にぶつかり、ご夫婦が亡くなった。
5時間近く昼酒を共にした40代の同乗者は、2人とも運転者の職場の先輩だった。
裁判員たちは「たやすく止めることができた」と断じている。
止めないのは手を貸したも同じだと
▼脇見や居眠りと違い、飲酒運転は意志の力で撲滅できる。
それゆえ罪深い。
遺族が交通犯罪と憎み、厳罰を求めるのは当然だろう。
自分と同乗者、家族、そして誰より見知らぬ人の命や人生。
それらを危うくしてまで必要な「一回り」など、ありえない
▼されど人間は弱い。
中学生の息子を乗せた車でひき逃げ事故を起こし、妻に身代わりを頼んだ警察官が静岡市で逮捕された。
妻は警察に事実を語り、呼び出された夫からは酒気が検出されたという。
職業人として、夫や父として、だれかに殴ってほしかろう
▼語呂が崩れても、この標語は継ぎ足したい。
〈飲んだら乗るな、乗るなら飲むな、乗せるな、飲ませるな〉。
殴ってでも止める覚悟はありや。
それでも聞かなければ、その車の四方から鉄格子が下り始める。さっさと降りて通報だ。
飲酒していれば事故の確率が増える。故に酒を飲めば自動車を運転しない。
飲酒運転していれば罰則,同乗していて飲酒運転していれば
同乗者も懲役は当然。 政治家の違法行為に対しては何か不明瞭なことが多くて長引いている。
飲酒運転に比べれば桁違いに社会に害毒を与えているが司法まで手を伸ばし
無罪を主張しているのが現在の政治の姿である。
虎の覆面ならぬ、伊達眼鏡のマスク版だ
個人をさらしたくない、自分の世界に浸りたいという
内向きの心が背後にあると聞く
平成23年2月17日の天声人語よりの引用
将来、この冬を記憶の海からたぐり寄せるキーワードは「タイガーマスク運動」かもしれない。
群馬県の児童相談所に最初のランドセルが届いて以来、タイガーの本名伊達(だて)直人は40年ぶりに時の名前となった
▼さて、若い人は「だてマスク」だという。
虎の覆面ならぬ、伊達眼鏡のマスク版だ。
風邪や花粉症には関係なく、顔の下半を隠すための着用である。
昔の無口な亭主にも似て、「めし、ふろ、ねる」の時間を除いてマスク姿の人もいるらしい
▼個人をさらしたくない、自分の世界に浸りたいという内向きの心が背後にあると聞く。
教室や職場でもというから、関係を断ちたい相手は世間というより「自分以外の全部」かもしれない
▼たまにサングラスをすると、正体や表情を悟られぬ快感を知る。
雑踏に紛れる感覚である。
世の中、会いたい知人ばかりではないし、儀礼の会話や愛想笑いは面倒だ。
そもそも見せびらかすほどの面でもない。
一切を、小さな布が解決してくれる
▼とはいえ、これから社会と切り結ぼうかという世代が、お手軽に閉じこもる傾向は危うくもある。
受信発信はケータイに限り、イヤホンとマスクでちまたと絶縁する。
個室ごと街に出たも同じで、生活力は身につくまい
▼己を引き立てる伊達眼鏡と、消し去るだてマスク。
はやり始めの冬は、匿名の先にある「匿顔」社会を予感させる。
善意も悪意も見えない、目出し帽だらけの街なら、強盗には春である。
杞憂(きゆう)と思いたいが、減る一方の若者がマスクの中に隠れては、時代の元気も消え失せよう。
「タイガーマスク運動」 伊達直人の慈善行動は如何なものか
菅直人と名前が一緒なのも気にかかることである。
まあ慈善運動しているのだからまあ良いかと考えたい。
国宝の「鳥獣人物戯画」にも使われていたことが
修復を手がける京都国立博物館の調査で分かった
全4巻のうちの丙巻は
紙の表裏に描かれた人物画と動物画をはがし
ひと続きの巻物に仕立て直していた
平成23年2月18日の天声人語よりの引用
一枚の紙を二枚にせよと言われたら、大抵の人は縦に裂くだろう。
むろん、横でも斜めでも構わない。
そんな二次元の発想を脱し、紙にも「薄い厚み」があると気づけば、はがすという手が浮かぶ
▼通貨変造の手口に、1万円札を表と裏にはがす技があった。
裏打ちをしたうえ、人目をはばかり、もっぱらパチンコ屋の両替機などで悪さをする。
「2万円」にするつもりが、失敗すれば表裏が共倒れという、思えばマニアックな犯罪だった
▼はがしの技は悪巧みに限らない。
国宝の「鳥獣人物戯画」にも使われていたことが、修復を手がける京都国立博物館の調査で分かった。
全4巻のうちの丙巻は、紙の表裏に描かれた人物画と動物画をはがし、ひと続きの巻物に仕立て直していた
▼和紙は植物繊維を漉(す)いて作るので、断面は層をなす。
紙が貴重な時代から、べろんとはがせることは知られていた。
ウサギやカエルが戯れる甲巻も、丁巻の裏からはがした紙で補修されていたという
▼京の高山寺(こうざんじ)に伝わる鳥獣戯画は、平安末から鎌倉時代の作。
両面に描いた部分は鑑賞用ではなく、習作か下絵だったようだ。
数百年後の江戸前期、「日本最古の漫画」に打たれた粋人が、楽しみを倍にすべく鑑賞しやすい形に加工したらしい
▼洒脱(しゃだつ)な素描と寓意(ぐうい)は軽々と時を超え、私たちを魅する。
守り継ぐだけでは飽きたらず、この傑作に「何かしたい」誘惑に駆られる人が出るわけだ。
描き足し、継ぎはぎで戯画の人間味が増したように、後代の「変造」を含めての文化財である。
裏も表もない。
新聞報道で見たが薄く映った紙の部分に絵が描かれている。
紙を始末しての事か習作したのかはわからない。
国宝に指定された作品だから謎は倍加する。
きょうは二十四節気の雨水(うすい)にあたる
平成23年2月19日の天声人語よりの引用
東京の暁雨は早々に上がり、宵の空に山吹色の満月が浮かんだ。
もはや氷輪の面影はなく、ほころんだ月光が高層ビルの林間にのぞく。
おぼろ夜と呼ぶには早いが、巡る季節を思わせる絵である
▼きょうは二十四節気の雨水(うすい)にあたる。
「陽気地上に発し、雪氷とけて雨水となればなり」(暦便覧)。
雪は雨に、氷は水となって土を潤す。
深雪の地にも、草木が芽吹く候は兆していようか
▼小林一茶は〈雪とけてくりくりしたる月夜かな〉と詠んだ。
北信濃で生まれた一茶だからこそ、どこに暮らそうが、春が来る喜びを〈くりくり〉の感激で共有できたのだろう。
この冬は日本海側などで豪雪を見た。雪解けを待ち望む心はひとしおだ
▼獺祭(だっさい)なる季語がある。7
寒が緩み、生気に満ちた獺(かわうそ)。
捕らえた魚をすぐには食べず、祭るように川岸に並べるという中国の伝承による。
わがニホンカワウソは絶滅が言われるが、彼らが遊び場にした川も、ほどなく雪濁りの時を迎える。
〈夢いくつ並べて消えて獺祭(おそまつり)〉齋藤翠
▼遠いのが政治の春である。
小沢一郎氏は「菅おろし」で腹を括(くく)ったとみえ、氏を慕う議員が脱党へと動き始めた。
政権交代の岸に並べた夢は片端から消え、民主党そのものが絶滅、いや自壊の途にあるかに見える
▼いよいよ改革に踏み込むかという時に、またぞろ政局祭りだ。
国の針路を争うならまだしも、私怨(しえん)のたぐいだから情けない。
ひと雨ごとに春暖が近づけば、ひともめごとに希望が遠のく。
予告編ばかりの政治を見せられているうちに、はて何度目の春本番だろう。
古代の二十四節気を理解するには大変なことだ。さらに判らないのが議員としての小沢氏の関係議員の行動である。
忠節を重んじた議員の行動か,自己の利益を優先してのことなのか
意味不明なところがある。でも二十四節気はよく読めばこちらの方が合理的なところがある。
人の世で往々に「石が流れて木の葉が沈む」ことがある
中国の「浮石沈木」に由来する諺(ことわざ)で
物事が当たり前の道理に合わないたとえだ
平成23年2月20日の天声人語よりの引用
人の世で往々に「石が流れて木の葉が沈む」ことがある。
中国の「浮石沈木」に由来する諺(ことわざ)で、物事が当たり前の道理に合わないたとえだ。
ただでさえ晴れやらぬ時代、これに類するニュースを聞くと、どうにもやりきれない
▼消費者金融・武富士創業家の贈与課税をめぐる「2千億円還付」の司法判断もその一つだろう。
もっともこれは「道理の殿堂」とも言うべき最高裁の判決だから、諺そのままではない。
きのうの小紙社説も「釈然としない結論だが、筋は通っている」と書いていた
▼ここは語順を変えて「筋は通っているが、釈然としない」としたい。
還付金のうち利子が400億円というから、低金利のご時世に焼け太りである。
経営破綻(はたん)した武富士は更生手続き中で、違法な高金利で借り手から巨額の「過払い利息」を取った問題を抱えてもいる
▼ざっくり言えば「税逃れの成功」だろう。
裁判官は「著しい不公平感を免れないが、租税法律主義からはやむを得ない」と補足意見を述べたそうだ。
悪法もまた法なり、の古言に思いが至る
▼もう一つ、諺を地でいくのが調査捕鯨の中断だろう。
ご承知の通り反捕鯨団体の悪質な妨害ゆえだ。
日本人は鯨肉を食べなくなった。
冷静に見る対応は必要だが、伝統の食文化である。
険しい感情が腹に残る向きもおられよう
▼中国の古典によれば「浮石沈木」は大衆の無責任な言論で起きると言う。
今や軽い言葉の乱発で「石が流れて木の葉が沈む」ごとき政界である。
あれやこれや。
わだかまる毒を消す良薬が、どこかにないか。
消費者金融・武富士創業家の贈与課税をめぐる「2千億円還付」の司法判断
経営破綻(はたん)した武富士は更生手続き中で、違法な高金利で借り手から巨額の「過払い利息」を取った問題
問題を抱えての司法判断が適切だったのか, まだ後編があるのかどうか判らない。
男にせよ女にせよ、「らしさ」がぼやけつつある時代なのだろう
そんな時代のバレンタインデーには「女性の告白日」の色合いが濃かった
平成23年2月21日の天声人語よりの引用
恋愛小説の名手だった森瑶子さんは恋文に一家言あった。
自分のことよりも、徹底して相手のことを書くのがコツなのだそうだ。
「好きだとか逢(あ)いたいとかは男の子に言わせる。
そう仕向けるのが女の子の腕なのだ」
▼1週間前に過ぎたけれど、そんな時代のバレンタインデーには「女性の告白日」の色合いが濃かった。
わが中高生時代、縁はないと分かっていても淡い期待をしたものだ。
そして奇跡は起こらないと実感させられた
▼東京で読んだ「ひととき」の欄に、小5の息子がこの日のためにチョコを手作りした話があった。
男の子同士で交換する「友チョコ」なのだという。
奇跡を待つだけだったわが昔とはずいぶん違う。
投稿したお母さん(46)も「時代は変わった」と感じたそうだ
▼去年の今ごろの声欄には、高校生の娘が友チョコをどっさり持ち帰った話が載った。
こちらのお母さん(51)は、「告白の日を『女の子のお楽しみの日』にされてしまった現実を、男の子諸君はどう思いますか?」
▼男にせよ女にせよ、「らしさ」がぼやけつつある時代なのだろう。
草食系なる男子の増加を案じる声もあるが、「らしさ」というのは魔物ともいえる。
男にも女にも抑圧的な役割を強いる。
くびきが薄らいでいくのは、悪いことではあるまい
▼〈ラブレター書かぬ息子をはがゆがり〉。
今のぼやきのようだが、昭和の川柳家笹本英子が詠んだ。
気をもむ母親は増えていようか。
ならば女子が腕まくりで攻勢をかけるべし。
天国の森さんに新たな恋文指南を書いてもらうとしよう。
草食系なる男子の多い時代にバレンタインの様相も変わってきているようだ。
飢えにせよ空腹にせよ、日本人がひもじさを忘れて久しい。
だから実感に乏しいが世界で食料価格の高騰が深刻だ
食べるに事欠く人々が急増している
平成23年2月22日の天声人語よりの引用
シベリア抑留で辛酸をなめた三波春夫さんがかつて、10歳若い永六輔さんと対談した。
三波「永さんは飢えたことがありますか」。
永「子どものとき、二合五勺(しゃく)の配給で」。
三波「飢えたとは言いません」。
永「いえ、ホントに腹がへって」
▼三波「永さん!飢えたのと、腹がへったのは違います」(『言わねばならぬッ!』NHK出版)。
飢えにせよ空腹にせよ、日本人がひもじさを忘れて久しい。
だから実感に乏しいが世界で食料価格の高騰が深刻だ。
食べるに事欠く人々が急増している。
▼世界銀行によれば、高騰のために昨年6月以降、世界の最貧困層が推計で4400万人増えたという。
育ち盛りも大勢いよう。
貧しい国、弱い人々ほど打撃が大きい、お決まりの非情の構図である
▼自然災害や新興国の需要拡大が理由としてあがる。
もう一つが投機マネーだ。
いっとき頭を低くしていたが、またぞろ鎌首をもたげて穀物相場に流れ込む。
大勢を空(す)きっ腹(ぱら)にさせてのボロもうけなど、どこか間違っていないか
▼かつて小欄で触れたチャプリン映画「独裁者」のヒューマンな演説に、次の一節がある。
「地球上にはみんなが生きていけるだけの余裕はあるのです。
大地は豊沃(ほうよく)で、すべての人間を養うことができるのです」
▼「だが貪欲(どんよく)が人間の魂を毒し……」と演説は続く。
映画の当時23億だった世界人口は、今世紀半ばに90億を超す。
飢えと飽食を均(なら)し、奪い合わずに分け合うモラルなしに、地球は平和に回るまい。
貪欲なマネーゲームや穀物メジャーに、さて自覚はありや。
ひもじい時代に育ってきた人間としてまだまだ゜現在の状況は飽食により被害の方が多くて
むしろ余りにも利己的な投機変動に対する警戒感は強めるべきで
全体として戦後間もなくの時代に比べれば遙かに危機感は持つ必要はないと考える。
食べるに事欠く人々が急増している
世界銀行によれば、高騰のために昨年6月以降、
世界の最貧困層が推計で4400万人増えたという
平成23年2月23日の天声人語よりの引用
シベリア抑留で辛酸をなめた三波春夫さんがかつて、10歳若い永六輔さんと対談した。
三波「永さんは飢えたことがありますか」。
永「子どものとき、二合五勺(しゃく)の配給で」。
三波「飢えたとは言いません」。
永「いえ、ホントに腹がへって」
▼三波「永さん!飢えたのと、腹がへったのは違います」(『言わねばならぬッ!』NHK出版)。
飢えにせよ空腹にせよ、日本人がひもじさを忘れて久しい。
だから実感に乏しいが世界で食料価格の高騰が深刻だ。
食べるに事欠く人々が急増している
▼世界銀行によれば、高騰のために昨年6月以降、世界の最貧困層が推計で4400万人増えたという。
育ち盛りも大勢いよう。
貧しい国、弱い人々ほど打撃が大きい、お決まりの非情の構図である
▼自然災害や新興国の需要拡大が理由としてあがる。
もう一つが投機マネーだ。
いっとき頭を低くしていたが、またぞろ鎌首をもたげて穀物相場に流れ込む。
大勢を空(す)きっ腹(ぱら)にさせてのボロもうけなど、どこか間違っていないか
▼かつて小欄で触れたチャプリン映画「独裁者」のヒューマンな演説に、次の一節がある。
「地球上にはみんなが生きていけるだけの余裕はあるのです。
大地は豊沃(ほうよく)で、すべての人間を養うことができるのです」
▼「だが貪欲(どんよく)が人間の魂を毒し……」と演説は続く。
映画の当時23億だった世界人口は、今世紀半ばに90億を超す。
飢えと飽食を均(なら)し、奪い合わずに分け合うモラルなしに、地球は平和に回るまい。
貪欲なマネーゲームや穀物メジャーに、さて自覚はありや。
戦争さえ 非常事態が起こらない限り分かち合って食べれば問題がないと思うが
少なくとも餓死が出たニュースが新聞での報道が少ない。
でも孤立による餓死報道は見かける。
ニュージーランドを襲った地震も、同じ直下型だった
揺れの加速度は阪神を上回るという
平成23年2月24日の天声人語よりの引用
防衛大学校長の五百旗頭(いおきべ)真さんは、阪神大震災のとき神戸大学の教授だった。
すさまじい揺れの恐怖を、「大地の悪魔は突然、家を持ち上げ地面にたたきつけ、両手で家を引き裂こうとした」と語っている。
そして思ったそうだ。
「本気で殺しに来ている!」
▼ニュージーランドを襲った地震も、同じ直下型だった。
揺れの加速度は阪神を上回るという。
美しい街、クライストチャーチの恐怖はいかばかりだったか。
大地の悪魔は70人を超す命を奪い、なお300人の安否がわかっていない
▼人気の渡航地だけに多くの日本人が居合わせた。
今も多くと連絡が取れない。
ひときわむごいぺしゃんこのビルには、富山市の外国語専門学校の学生たちがいた。
この瞬間にも、異土のがれきの下で細る命の灯がある。
想像するのはつらい
▼日本人だけではない。
東京の小紙夕刊で見た、泣き崩れる親子3人の写真に胸を突かれた。
倒壊に巻き込まれた母親が「絶望」だと告げられたという。
必死にがれきをかき分けたのだろうか、父親の手はささくれていた
▼去年亡くなった歌人の竹山広さんに、阪神震災を詠んだ一首がある。
〈居合はせし居合はせざりしことつひに天運にして居合はせし人よ〉。
そのときそこに「居合わせた人」よ――。
鎮魂の調べは、自身の長崎での被爆体験が根にあるという
▼居合わせる運命に人知は及ばない。
しかし今、悲運から命を救えるかどうかには人知は及ぶ。
希望を捨てず、一人でも多い救出を諦めるべからず。ねばり強く、一秒でも早く、を現地に願う。
現在日本の東北関東大地震で深刻な状態にある。地震だけでなくて津波が膨大な被害をもたらしている。
ニュ-ジランドの地震よりも深刻だ。
現在進行形で成り行きを見守っている状態である。
カダフィ氏は少年時代にアラブの大義に目覚めたという
27歳でクーデターを主導し、40年余にわたって独裁的権力を振るってきた
憲法も議会も選挙もない
平成23年2月25日の天声人語よりの引用
激しい言動ゆえに「中東の狂犬」と呼ばれたリビアの最高指導者カダフィ大佐が、「狂」の度合いを増している。
丸腰の民衆に銃撃を浴びせ、無差別に空爆し、デモ参加者を「ドブネズミ以上の存在ではない」と言い放ってはばからない
▼弾圧による死者が千人にのぼる情報もある。
「人道への罪」は明らかだ。
結局、この人にとって国民と国土は、自己実現の道具以上ではなかったのだろう。
正体見たりと思ったか、体制崩壊を見越しての保身か、側近の離反も相次ぐ
▼カダフィ氏は少年時代にアラブの大義に目覚めたという。
27歳でクーデターを主導し、40年余にわたって独裁的権力を振るってきた。
憲法も議会も選挙もない。
さらに自身の公的な肩書もなく支配が続く国は、世界地図上の不可思議である
▼権力を握って数年後、当時の小欄がカダフィ氏の思想を、「この世のものならぬ純粋さを感じさせる」と書いている。
自らの「理想」に憑(つ)かれて突き進む危うさも、その筆はにおわせている。
両刃の剣は凶と出たことになる
▼デモの拡大に政権を返上したエジプトのムバラク氏は、現実主義者だろう。
カダフィ氏はロマン主義と言うべきか、「最後の血の一滴まで戦う」「殉教者になる」と引かない。
独裁者の情念と陶酔がさらに民衆を巻き込む悲劇が、今は怖い
▼独裁者はいつも最後の10分までは良く見える、と言ったのは誰だったか。
カダフィ氏はすでにその10分を切り、民意は雪崩をうって離れつつある。
血のにおいではなくジャスミンの香りに、時代を譲るときだ
この人は狂人にしか思えない。奇特な人を通り越し非常識極まる人物のようで早く国際的な援助が必要だ。
よくもこのような国を存続させていた世界情勢が変だった。
中東の民主化運動でこの辺りの情報をまともにしるようになった。
民主党代議士会がまた大荒れしたそうだ
菅首相夫人を漫画にした政策ビラをめぐり
平成23年2月26日の天声人語よりの引用
さまざまな言葉をユーモアと皮肉で定義する私家版の辞典は面白い。
「楽天家用小辞典」やら「紋切型辞典」やら名前もユニークだ
。中でも米国人ビアスの「悪魔の辞典」は切れ味と毒気の妙で知られる
▼たとえば「投票」はこうなる。
〈自分自身の愚かさをさらけ出すと同時に、祖国を破滅に導く、自由市民の持つ権力を表わす手段およびシンボル〉(岩波文庫)。
ニヤリと笑えないのがつらい。
政権交代後の日々を思ってトホホが先に来る人は、少なくあるまい
▼民主党代議士会がまた大荒れしたそうだ。
菅首相夫人を漫画にした政策ビラをめぐり、「文句あるやつは広報委員になって一緒に作ればいいじゃないか」「何言ってんだよおめえ」。
投票で国政を担う選良が、である
▼怒った岡田幹事長が「今しゃべったやつは立って。
仲間が説明しているときにそういう言い方があるのかね」。
小学校の担任のよう、と言えば児童に失礼になる。
中東の混迷、原油高騰、地震――現実の激しさ重さと、小物議員ぶりの落差が物悲しい
▼古き良き時代は終わったが、新しい時代は見えにくい。
自分の人生観や価値観がいつまで有効なのか、誰にも自信がない。
「希望の処方箋(しょほうせん)」を書くのが政治の仕事だろうに、希望つぶしの名人大会ばかり永田町で盛大だ
▼自分の発言なり行動なりが己をどう利するか。
けちな羅針盤だけ頭にのせた顔は、与野党問わず覚えておくにかぎる。
同じ輩(やから)に二度だまされるのはだまされた者の責任。
ビアスの国で聞いた処世訓に、次なる投票を重ね合わせて。
民主党は小沢氏と一緒になってからはなんだか変な政党になったが
長期自民党政権から政権交代できたのも合併してによるものか。
野党を経験しない自民党 与党経験しない民主党は不幸な時代だった。
政権交代による判らなかったことが沢山判ったことはよいことであるが,
全てが古い自民党的感覚の小沢氏が民主党の弱点である。
いくつもの命が明滅したニュージーランドの震災地で、
時間との闘いが大詰めを迎えている
平成23年2月27日の天声人語よりの引用
「命というものは、はかないゆえに尊く、厳かで美しい」。ドイツの文豪トーマス・マンの言葉という。
はかなく厳かに、いくつもの命が明滅したニュージーランドの震災地で、時間との闘いが大詰めを迎えている
▼救出されて病院にいるはずの女性が不明に転じるなど、がれきの街が発する情報は千々に乱れた。
日本からの家族は倒壊現場に近づくこともままならず、思いの丈はなかなか伝わらない。
遠巻きに見守るしかない心痛を察すれば、言葉もない
▼被災者の一覧で胸に残るのは19という年齢だ。
高校を出、まずは英語を磨こうという若い志である。
渡航は初めての人も多い。
内向き志向が言われる中、いずれ日本と世界を結ぶであろう面々。
活躍の場を海外に広げようとする看護師もいる
▼地震を起こしたのは未知の断層で、これほどの揺れは何千年もなかったとする見方がある。
その稀有(けう)な時を、前途有望な若者たちが、ひときわ壊れやすい建物で迎えた不運を何としよう
▼ホームステイをすると「親」が増える。
学生を案じて声を詰まらせる白人夫妻に、この国の優しさを見た。
傷ついた街は国籍を超えた祈りに包まれ、週末の現地紙は大きく「希望を捨てるな」と掲げた。
雨水を糧に、遠い重機のうなりを気力に変えて、つないでいる命があるかもしれない
▼余震に悩まされながら、日本の国際緊急援助隊が夜を徹して作業を続けている。
声が出せるなら、母国語で万感のやりとりが交わされよう。
今はただ、不明者のご家族と心で手をつなぎ、奇跡の時を待ちたい。
初めてのニュージランドが地震国であったことを周知させられた地震で
語学研修に留学していた学生達の日本人の被害は気の毒なことである。
だが東北関東大地震の被害が余りにも大きくて話題が出なくなってきている。
3月11日の午後2時46分は日本の歴史上に残る大惨事の日となることは確実だ
時代と人の出会いを考えさせる2月の言葉から
平成23年2月28日の天声人語よりの引用
「10年後には日本のように、自由と民主主義と教育がある国に」。
ムバラク大統領を放逐したエジプトで、日本語通訳の青年(23)が明日を語った。
時代と人の出会いを考えさせる2月の言葉から
▼日本で活躍するエジプト人タレント、フィフィさん(35)も市民革命を誇った。
「夢がない貧しさはみじめですが、希望のある貧しさは耐えられる。
明日やるべきことが見えているのはいいものだと思う」
▼殺人で終わった「革命」もある。
元連合赤軍の永田洋子(ひろこ)死刑囚が65歳で病死。
「冬になると体を壊していた。
体のどこかに事件のことが残っていたのかもしれない」と、文通していた作家の瀬戸内寂聴さん。
元同志の加藤倫教(みちのり)さん(58)は「自分たちの中に過ちがあったと認めきっていない」
▼100歳でなお現役の挿絵画家、中一弥さんには「やるべきこと」が多い。
「私の絵はまだまだ。
もう一つ向こう側に何かある気がする。
私のような怠け者は、寿命をたくさんいただいてもやりたいことがやりきれない」
▼往年の人気デュオ、Winkの鈴木早智子さん(42)はバブル期を「大切な宝物」と言う。
「今の若い人たちは、皆で共有したハッピーな時代を持っていない。
それぞれが、それぞれの楽しかった思い出しかないでしょう」
▼駒沢大准教授の飯田泰之さん(35)は、右肩上がりの昭和30年代を懐かしむ風潮を「三丁目の夕日症候群」と呼ぶ。
「要は、僕たちがまだ見たことのない平成の『三丁目の夕日』の世界を、どうつくるかです」。
希望はいつも、懐古を超えた先にある。
「向島ニュ−タウン」での京都市交通行政の矛盾
京都市は今までに京都市内に「向島ニュ-タウン」と「洛西ニュ-タウン」を大規模団地を開発している。
だが交通の便に於いては
「向島ニュ-タウンでは
向島ニュウ−タウンは完全に近鉄会社のみが独占しているような状態にある。
それだから是非とも
●京都市営バス 向島駅-竹田駅或いは京都駅迄の往復ピストン運転途中に停留所を作る(広い国道24号線を利用)-
私鉄と競いラッシユアワ−時にも運用すれば黒字となり,大いに京都市財政改善にも寄与する。是非京都市に希望する。
下記の京都市地下鉄及び市営バス路線図を見ると向島は京都市の交通行政からして全くの陸の孤島になっている。
市民税は京都市民として同等に支払っている。だが京都市の交通行政の恩恵は受けていない。
京都市営地下鉄と京都市営バスの路線図
(地図をスクロールして4枚目の一番下に宇治川の下に小さく向島とあるが 京都市の南端に当たり人口2万人余の住民が住んでいるニュウ−タウンで
向島地域全体としては人口は約3万二千人位向島地区内には,近鉄京都線が走っています。鉄道駅として向島駅があり,1日の平均利用者数は
19,700人となっており,1日平均利用者数が5,000人以上の特定旅客施設。
)
向島地区の概況 伏見区の各地区毎の人口老齢化率など4と5が向島地区
向島ニュウ-タウンでは京都市営バスは通じていない。近鉄関係の交通機関でもって向島ニュ-タウンは支配されてしまっている。
最近向島ニュウ-タウンも住人が高齢化して老人パスを使う人たちが増えてきている。
老人パスは京都市営バス並びに京都市地下鉄、京都の美術館 博物館 植物園 動物園などの公共施設が入場無料で
そのパスは収入に応じ一定金額を支払って一年に一回の手続きして老人パスを受け取ることが出来る。
京都市関係の交通機関(京都市営バス.京都市地下鉄)は何回乗ろうとも何処へ行っても無料になっている。
京都市内の老人達は大変便利に利用されている。
この老人パスによる無料制度は京都市としては大変な善政を行われていると思う。
現在は70歳での年齢をば定年退職する65歳にまで引き下げもっと素晴らしい制度となる。
一般の人たち特に高齢者の人は健康の為には,運動することが一番に大切なことである。
昼間の地下鉄 バス利用者たちは非常に少ない。その少ない間をば利用されることとなる。
パス利用者達も増えれば一定の収入の増加が認められ,市の収入として入るはずだ。
市にとって良くで高齢者の為にも毎日を楽しんで健康者が増え治療が必要とする人たちも少なくなり一石三鳥の制度である。
しかしながら向島ニュウ-タウンは京都市民でありながら市営の交通機関が通じていない。
近鉄竹田駅迄行ってそこで京都市地下鉄に乗り換えなければならない。ホームは同じ所にある。
向島の高齢者は老人パスでもって市営の交通機関を利用することができない。
するためには200円の近鉄乗車券を買わなければならないことになる。
ちなみに終着駅の京都駅までは250円である。距離としては向島駅から竹田駅迄は京都駅までの三分の一ぐらいしかない。
向島駅で老人パスを利用する人 竹田駅からの乗り越す人数を聞いてみたが本社からの指示が無ければ教えられないとのことでした。
1日の平均利用者数が19,700人の内の百人単位或いは何十人の人数と想像する。
それでも向島からは竹田駅までの200円を支払わないといけない。帰りも同様に200円支払うこととなる。
向島ニュウ-タウンは市営の交通機関からは全く孤立した孤島のような状態に置かれてしまっている。
一方では京都市と近鉄との協議にによるものか,京都市地下鉄車両が遙か南のの新田辺駅まで走っている。
だから向島駅前までまでも走っているが其れに乗るには改札口で200円の乗車券を買って入らねばならない。
◎近鉄バス 向島ニュータウン内を循環にガラガラ空いたバスが団地内を循環し空車で廻っているのを見かける。
この路線だけ見るならば全くの赤字であることは明白である。
だがバスが巡回しているのはただ京都市営バスを通さないためのものしか思えてこない。
悪質な商売をしているのかと思うことがある。
もしこの近鉄バスがなければ京都市営バスは向島に来ているはずである。
向島地域には京都文教大学 種智院大学 スバル高校と近鉄をば利用されている
乗降者が多くなってきて朝夕のラッシュ時には大勢の人たち混雑しての光景を見かける。
でも向島から出ようとするならば必ず近鉄向島駅を利用する以外に仕方がない。
向島は近鉄一社が独占状態で支配されている。
近鉄グル−プは不動産 レジ゜ゃ−施設 交通などなどの事業をている大きいグループ会社のようである。
上層部には多分末端の細部のことは伝わっていないことと思う。
だが洛西ニュ-タウンでは
四社が競っている状態であり 老人パスが利用できる京都市営バスも通っている。
ガラガラの巡回バスを近鉄が団地内を走っているのは市営バスを入れないために走っているのではないかと憶測する。
そのことの矛盾をば近畿鉄道の近鉄本社に電話した所 運輪課の丸新さんという方が応対し 名前をネットに書いても良いかとの許可を得ているので書きますが,
事情を話してパスをもった高齢者が市営近鉄までの料金200円をなんとか無料にして欲しいと,
近鉄循環バスの無料パスはもらっているのでこの区間(]向島-竹田)をば無料になるように話したところ
会社としては慈善事業はしていないと一蹴された。
だが交通機関は公益事業ではないかと話しても,近鉄会社を代表し応答していると言う。
近鉄会社内で充分な討議して善処をお願いたいものです。
京都市と近鉄会社とは京都市地下鉄を乗り入れ交渉されているので,京都市からも強く強く近鉄会社に申し入れてほしいものです。
無料化で京都に出られるようになれば老人の運動の為に美術館 植物園 動物園 百貨店などにも気楽に外出出来て家に閉じこもることもなく,
健康に非常に良いことである。
出来るだけ外出するように話しているが年金生活者では回数が増えれば大変な金額に相当してくる。
市内の市営交通機関を利用し易い人たちに比べて向島ニュウ−タウン市民は同じ京都市民ながらハンディがある。
京都市にも事情を話すために電話した。
秘書課につないてもらい話したが,くやしくて涙か出て来て充分に話せなかった。
向島は交通行政からは全くに無視された状態を訴えた。
近鉄と京都市が話し合えば解決できることだと思うのだが。
近畿鉄道が駄目と言うならば京都市営バスを向島と竹田の間さらには京都駅迄ピストン運転していただければ良いだけのことです。
道幅の広い国道24号線を使い途中に停留所を作れば,桃山地区丹波橋地区など途中の住民達などの利用者も大勢に利用が出てくると思う。
竹田からは近鉄京都駅まで 京都市地下鉄が利用できることになる。
京都市制協力委員をしている方に話したが10年以上前より訴え続けているが回答としては
京都市の財政困難だからできないとのことである。
京都市営地下鉄と京都市営バスの路線図
を見れば全く向島は無視されている。ほぼ全域に市バスは通っているように見かける。
京都市の財政悪化を何故向島ニュ−タウン市民だけが負わねばならないのかと言いたい気持ちです。
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