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2月になって
二月はまだまだ寒い季節である。正月が過ぎ春への中継ぎのような時期で,寒さには慣れて来ているが暖かさにはまだほど遠い。
一年のうちで二月だけが毎年,他の月と比べ日数が少ない。何故なのだろうか?。調べてみた。
-インタネットからの引用-
2月(にがつ)はグレゴリオ暦で年の第2の月に当たり、通常は28日、閏年では29日となる。
他の月の日数が30または31日なのに対し、2月だけ28または29日なのは、アウグストゥスが紀元前8年、8月の日数を30日から31日に変更し、
そこで不足した日数を2月から差し引いたためである。
それ以前のローマ暦では、年初は3月であったため、単に年末の2月から日数を差し引いたらしい。
日本では旧暦2月を如月(きさらぎ、絹更月、衣更月と綴ることもある)と呼び、現在では新暦2月の別名としても用いる。
「如月」は中国での二月の異称をそのまま使ったもので、日本の「きさらぎ」という名称とは関係がない。
「きさらぎ」という名前の由来に諸説ある。
他に梅見月(むめみつき)、木目月(このめつき)等の別名もある。
欧米での呼び名であるFebruaryはローマ神話のフェブルウス (Februus) をまつる祭りから取ったと言われている。
今年は閏年にあたっていて29日となる。
寒い日が続くから外出することも少なく,運動不足になっている。3月中頃にこの記事を書いているので,
すっかり忘れていたが,2月の始め京都市長選挙が有った。
2月5日に投開票された京都市長選,新人と現職による「共産対非共産」の構図で争われた古都のかじ取り役に、
無所属現職の門川大作氏(61)が民主、自民、公明、みんな、社民府連推薦に推薦で選ばれ、再選されている。
推薦政党や連合京都、経済界などの組織力を発揮し、行財政改革など1期目の実績に加えて「府市協調」をアピールしていた。
前回選では951票差だった、市政刷新を訴えいた無所属新人弁護士の中村和雄氏(57)の共産推薦に勝っている。
投票率は36・77%で前回(37・82%)を下回っており、過去4番目の低さだった。
投票率は低かったが,保守 革新の対決での共産以外が門川氏を推薦しての選挙戦だった。
今まであまり京都市長に関心がなかったのだが,現在住んでいる向島地域 での京都市バスを何故に京都市が通さないかで関心が募って来て,
市長選を通じ市長を観察しているとオカシイ事に気ずくことがある。
門川市長に以前からもそうだが,一部の人達に,利益を得やすいような,市の行政を通し゛権力を駆使しているような矛盾を抱いて来た。
何かがおかしいと思うのだが。
京都には立派な教育を受けた人たちが多勢おられる。何故に市長は門川氏なのかがわからない。
門川氏の経歴を見ていると夜間高校を卒業,夜間大学を出ての苦学の末,前市長の京都市教育委員会の上司だった桝本頼兼市長に認められ
京都市教育委員長から抜擢され市長になっておられる。
桝本市長の前の京都市長は京都府医師会出身の田辺市長で医師会内ではお話したことはないがよく見かけ知っている。
市長になられても不思議でないような硬骨漢な人物のように感じていた。
でも現在の市長は利用し易い人柄のようで,一部の人たちに推され市長になっているのかと思えて来て仕方がない。
郷土産業の育成への貢献を意識しておられることだか,常に着物を着用, 奥さんの弁当をもつて昼食を取っておられる様子が普通でないように思えてくる。
動画you tubeを見ていても,演説がそんなに上手とは感じない。人柄は穏かな人物に思える。
「民間にできることは民間」にと言われているが,そのうち市政受託会社でもできれば,そこに受託競争させ,任されるのではないかと思えてくる。
意志 意欲の少ない方のように見受けられるのだが。何かロボット感はある。京都のキャラクター人形を兼ねて常時着物を着用されているのか。
現在も,部下達に丸投げの市政をされているように思えてくる。迷惑なのはその影響を受けている我々市民達である。
市民にとって市長は選挙に当選されるまでの存在で,選挙期間中だけの主権在民, 後は市民が市長に対し嘆願するだけのようだ。
一方,今回大阪市長になった橋下徹氏とは対照的に思われる。
この人物には叉困ったもので何をやるのかといった恐ろしさを感じる。
日本の将来を法律でもって徴兵された(赤紙)時代への序曲でないかと思われて来る。
学校で 国家「君が代」を起立して歌わない人は法律で教員を解雇するような激しい行動に大変違和感を感ずる。
愛国心の学童へのすり込みをするようでは,我々が育った時代と全く同じ時代が再びやって来るのではないかと危惧する。
起立していても国歌を歌っているかどうか口元まで監視するとなると異常である。
世の中賛成する人 反対する人色んな思いの人たちがいる方が健全な社会だと思う。
何故に其処まで個人を一定の方向に向い法律でもって縛ることになるかと強い疑念を持つ。
こんなことでは,いずれ日本はがんじがらめの法律でもつて縛られ,一定の方向に強制的に向かわせられる恐ろしさを感じる。
暴走しだすと止めることが出来なくなる。今が大切だ。
戦時中,国家君が代の「君」即ち「天皇」の時代が永遠に続くようにとの願いを込めた歌として歌われてきたように思っているが,
新しい解釈が加わってきているようだ。
戦時中 各学校には職員室の隣 ,登下校する通る道筋にコンクリートで作られた神殿 が作られ天皇陛下の御写真が収められていた。
それを登校時 下校時に最敬礼して通学していた。
うっかり忘れ敬礼しないのを偶然に見つかると先生から注意を受けた事がある。
天長節などの行事には神殿から御写真を恭しく持ち運び出され講堂の正面に飾られ,天長節の学校行事がとり行われた。
毎週 朝の朝礼には学童全員が運動場に集合し校長先生からの訓示を聞き そして全員が東に向かって天皇の住まいのある宮城に対して
最敬礼させられたものである。
そのような教育によって,天皇の為に立派に死んでゆく兵士として育っていった。
「上官の命令は天皇陛下の命令」とされ,絶対服従の教育が徹底され 優秀で純真な兵士達は「天皇陛下万歳」を叫ひながら名誉の戦死
その後慰霊は英霊となり靖国神社に祀つられている。
東京都内で天皇家と関係する明治神宮 宮城 靖国神社なと゛は東京都心にどれだけの面積を占有しているのだろうか。
天皇は神の子孫だと教え込まれ現人神 と思い込んで,少年時代には毎日何を食べ 排泄もされているのだろうかと不思議に感じながら過ごしていた。
京都の京阪三条駅の三条大橋の袂に御所を遥拝している高山彦九郎像が有った。
現在も像は元の有った西側に建てられているようだが,現在の子供達はどのような気持ちでもって像を眺めているのだろうか。
原爆記念像のような気持ちでもって,戦前の教育を知る手がかりになっているのならば良いと思っているが。
世界では,アメリカ大統領選挙での共和党の大統領候補選挙は続いている候補者選出のための予備選挙まっただ中の共和党陣営は、
3月7日の「スーパーチューズデー」でミット・ロムニー前マサチューセッツ州知事が開票された10州中6州を制し選挙戦を有利に進めているものの、
リック・サントラム元上院議員も南部州を中心に善戦していて候補者選びは予備選挙の最終盤にまでもつれこむと予想されている。
中東の春はどのようになってきているのか,イランからの石油輸入が少なくなってきて日本でのガソリン代が値上がりして来た。
アサド政権が反体制派への弾圧を続けるシリアからの報道によると、首都ダマスカスで3月17日、大規模な爆発が相次いて、
100人以上の死傷者が出たとの報道が伝わってきている。中東情勢は混沌としたまま続いている。
イランへの世界的な石油輸入制限による制裁処置でもって日本でも石油が不足して来てガソリンが高騰してきている。
奈良二月堂お水取り(動画)
春.を待つ少女(動画)
春を待つ手紙(動画)
「一億火の玉」や「一億一心」の後には「一億玉砕」が叫ばれる
戦中の一億は朝鮮や台湾などの人を加えた数だった
厚労省公表の人口推計によれば、2048年に1億人を割り
60年には8674万人になるという
平成24年2月1日の天声人語よりの引用
日米開戦から4日後に、永井荷風が日記に書いている。
「到(いたる)処(ところ)に掲示せられし広告文を見るに、屠(ほふ)れ英米我らの敵だ進め一億火の玉だとあり」――。
「一億火の玉」や「一億一心」の後には「一億玉砕」が叫ばれる。
戦中の一億は朝鮮や台湾などの人を加えた数だった
▼戦争が終わると一億総懺悔(ざんげ)。
低俗テレビで一億総白痴化。
さらには一億総評論家、一億総中流などと、切りのいい数字は何かにつけて「枕詞(まくらことば)」になってきた
▼その枕詞と、遠からず別れるときが来る。
厚労省公表の人口推計によれば、2048年に1億人を割り、60年には8674万人になるという。
今の3分の2になり、ざっと近畿、東海、中国地方を合わせた人口が減る勘定だ
▼数の上では昭和20年代後半に戻る。
だが中身はまるで違う。
半世紀後の人口構成グラフは、上半身ばかり隆々とした格闘家を見るようだ。
下にいくほどひ弱になり、転びそうな逆三角の形は安定感から遠い
▼先細りを見据えた制度改革や少子化対策が欠かせないが、語られ方に違和感もある。
子どもたちを将来の労働力、納税や社会保障の担い手として「マス」で見過ぎてはいないだろうか。
私感だが、この社会が「生身の子ども」に向ける目はどうも不寛容だ
▼公の場で子が泣けば、周囲の不機嫌に親は縮こまる。
遊び声さえ迷惑がられ、「育休切り」は後を絶たない。
その他もろもろ、である。
年金の算盤(そろばん)は大切だ。
だが赤ん坊が「生まれてきたい」と思う世の中も遅れず整えたい。
戦中は産めよ増やせの時代があったが大勢の子供がいてもなんとか生活は維持されていたと思っている。
子供はもう今の日本の世の中に生まれて来るのは嫌だと言った世の中になってきているのか。
田中防衛相のことだ。
ダメ印を押された前任者に代わっての就任は、記事で言えば「訂正」だろう。
なのに負けず劣らずのお粗末ぶりは、呆(あき)れるよりも痛々しい
平成24年2月2日の天声人語よりの引用
書いた記事の訂正は記者の痛恨事だが、さらなる不面目(ふめんぼく)もある。
掲載した訂正がまた間違っていた。そんな事態が、極めてまれながら皆無ではない。
恥の上塗りの「訂正の訂正」を出すはめになる
▼ここから話は国政へ展開する。
田中防衛相のことだ。
ダメ印を押された前任者に代わっての就任は、記事で言えば「訂正」だろう。
なのに負けず劣らずのお粗末ぶりは、呆(あき)れるよりも痛々しい
▼就任時や沖縄での発言で不信を買い、国会答弁では面目をつぶし、前任者の轍(てつ)を律義に踏む。
防衛の門外漢ながら小沢一郎氏に近く、党内融和の力学と年功で選ばれた面もある。
適材適所の四文字が泣いている
▼その大臣とともに鬼門と言うべきか、沖縄防衛局長も「訂正の訂正」が必要らしい。
前任者は普天間飛行場の移設手続きを性暴力に例えて更迭された。
そして代わった人物が、また不祥事である。
今度は同飛行場のある宜野湾市長選への「介入疑惑」で、より悪質といえる
▼詳述する余裕はないが、違法でなくても、投票誘導の企図は透けていよう。
部下の職員らを暗黙のうちに威圧し、モラルにもとる。
自らの資質にも疑問符のぶら下がる大臣だが、ここは局長を更迭するほかはない
▼「歴史は繰り返す」という。
それに「一度目は悲劇として、二度目は笑劇として」と付け加えたのはマルクスだった。
歴史と言うにはちっぽけすぎるが、大臣と部下の入れ子人形のような繰り返しに、笑う気も起きない。
任命責任は、さて誰が取る。
田中角栄の娘婿といってもよくも防衛大臣になれたと思うほどに,おおらかな人柄で見苦しい場面もしばしば見る。
これでよく代議士なれたのかとと思うほどの方だ。角栄氏の地盤 看板 カバンが温存されているので代議士になれた人と思える。
きょうは魔を追い払う節分、そして明日は立春がめぐる。
平成24年2月3日の天声人語よりの引用
雪深き冬、先頃の本紙俳壇に〈雪獄にたへて籠城(ろうじょう)沢内村〉の一句があった。
おせっかいな講釈を加えれば、沢内は岩手県の内陸にある豪雪の地。
南部藩時代の「沢内風土記」は、家屋を埋めて降り積む雪を「天牢雪獄(てんろうせつごく)」と称した。
ひしひしと苦難の伝わる四文字である
▼村は合併で西和賀町になったが、役場の沢内庁舎に聞くと積雪が2メートルを超えている地区もある。
今は除雪の態勢も良くなり昔のような辛苦はないという。
とはいえ今冬、白魔に閉ざされて「天牢雪獄」の心地の人が各地におられよう。
被害は全国で深刻だ
▼除雪中などに亡くなった人は50人を超えている。
過疎と豪雪は重なり合う地域が多く、やはり高齢者が目立っている。
慣れているはずの雪国の人にも、きりのない雪下ろしは身体にのしかかる重労働になる
▼筆者にも経験があるが、屋根の上を滑らぬように歩く動作ひとつ、なかなか難しい。
命綱をつけろ、1人ではするな、といった教訓はどこか冬山登山を思わせて厳しい。
雪はあなどれない
▼雪を「天からの手紙」と言ったのは雪氷学の先達、中谷宇吉郎だった。
思えば雪は不思議な代物で、きびしい霜や冷たい霙(みぞれ)と違って、むしろあたたかく平和な感じすら与える。
しかし純白にひそむ「魔」は、ときに人の命も奪い去る。
雪に二つの顔がある
▼きょうは魔を追い払う節分、そして明日は立春がめぐる。
春は名のみの寒の底だが、地中に森に、幾万幾億の芽が時を待つ。
〈冬 キビシ/春ヲ含ミテ〉柳宗悦(やなぎ・むねよし)。
この辺りでは雪の降ることは少ない。子供の頃同じ京都内だが雪が年に何度か積もったことがあった。
雪が珍しいものになりつつあるようだ。
一方では豪雪で雪崩がおき困っている地域もある。
もらった賀状を眺めなおした
あらためて思うに、印字の宛名が多い
数えると半分を超えていた
平成24年2月4日の天声人語よりの引用
暮れの宝くじが外れたあとのささやかな楽しみに、お年玉つき年賀はがきがある。
今年も当たりを調べつつ、もらった賀状を眺めなおした。
あらためて思うに、印字の宛名が多い。
数えると半分を超えていた
▼その4割は裏にも自筆の文字がない。
近ごろはネットで注文すると印刷から投函(とうかん)まで代行するサービスもあるそうだ。
水茎(みずくき)の跡もうるわしく――といった表現は死に絶えてしまうのかも知れない
▼手書き時代のたそがれに、県立神奈川近代文学館で開かれている「作家と万年筆展」を見た(26日まで)。
夏目漱石から現在活躍中の人たちまで、手書き原稿の迫力が静かに伝わってくる
▼かしこまった書ではない。
いわば普段使いの字ながら、伊集院静さんのなど、男でも惚(ほ)れそうな色気がある。
ひるがえってパソコンに丸投げの拙稿を思う。
「愛」と書くところをツータッチでai、「死」をsiと打てば、重みも実感も薄れる心地がする
▼「書く」の由来は「掻(か)く」と同じで、石や木を引っかいて字を刻んだためという。
それを踏まえてだろう、書家の石川九楊さんが述べていた。
たとえば「殺す」と書くには相当な(心の)エネルギーが要るものだ、と
▼その通りと思う。
だが、そうした言葉もキーボードだと楽に打てる。
心が字面(じづら)に追いつかないまま、言葉ばかりがインフレになり、安く流通しがちだ。
激しい言葉に限らない。
絆とkizunaは似て非なる字ではないか――などと、展示された万年筆を見ながら考えた。
スマートフォンでは書くのではなく話すだけで字になる時代になってきている。
近日公開の東映映画「はやぶさ 遥(はる)かなる帰還」に感慨を新たにした。
綱渡りの奇跡を支えたのは、何としても地球に帰すという執念だった
平成24年2月5日の天声人語よりの引用
スポーツ観戦は生に限るが、もう一度見たい試合がある。
なでしこが世界を驚かせた女子サッカーW杯決勝も一つだろう。
ゆるりと流れを追えば、思わぬ発見があり、勝利の味は違ったものになる
▼さてこちらも、苦しみ抜いた「勝ち試合」を録画で愛(め)でる趣向か。
近日公開の東映映画「はやぶさ 遥(はる)かなる帰還」に感慨を新たにした。
お手柄の探査機だけに「伝記もの」は3社競作、その2作目となる
▼プロジェクト責任者川口淳一郎さんにあたる科学者を、渡辺謙さんが演じている。
見守る新聞記者役には夏川結衣(ゆい)さん。
もったいないことに本紙の科学記者という設定である。
達成感を切なく表現する音楽は、ピアニストの辻井伸行さんが手がけた
▼川口さんは「科学技術の成果は国民に自信と希望を与える」との言葉を作品に寄せた。
自分たちにはできるという自信、成果を次代につなぐ希望である。
綱渡りの奇跡を支えたのは、何としても地球に帰すという執念だった
▼帰還を前に、劣化による推進力不足の試練が襲う。
イチかバチかの裏技はあれど、計画全体を無にしかねない。
決断を下す渡辺さんのせりふは「全責任は私が負います。
やりましょう」。
この国にも本物のリーダーはいる
▼準備中の「はやぶさ2」は、先代の経験を生かし、生命の起源に迫る試料を持ち帰る計画だ。
税金は地上で使え、との異論もあろうが、成功すれば無上の共有資産となる。
苦難に押し潰されそうな時、国中で見直せる「試合」はそうない。
はやぶさ奇跡の帰還(動画)
福島県沖でとれたアイナメ、ヒラメ等の底魚(そこうお)から
国の基準値を超す放射性セシウムがいまだに検出されている
平成24年2月6日の天声人語よりの引用
魚にも「十匹十色」の処世がある。
大海を群れ泳ぐマグロやイワシが転勤族なら、底近くに居ついたカレイなどは個人商店か。
才覚ひとつで太れるが、あたりが生きづらくなっても逃げ場がない
▼福島県沖でとれたアイナメ、ヒラメ等の底魚(そこうお)から、国の基準値を超す放射性セシウムがいまだに検出されている。
放射能はしつこい。
福島の漁師たちは、汚染調査のためだけに空しく船を出しているそうだ
▼よからぬ物を取り込んだプランクトンが海底に沈み、ゴカイや小魚を介して底魚に至る。
セシウムはいずれ排出されるが、餌が汚れている限り魚の受難は続く。
海底の土はあまり動かない。
陸地のような除染も難しいという
▼〈鮟鱇(あんこう)の骨まで凍(い)ててぶちきらる〉加藤楸邨(しゅうそん)。
底魚の宝は旬のアンコウだ。
幸い基準値を超えた例はないが、大食らいの胃袋が気になる。
確か国語の授業で、吊(つる)し切りを描いた村野四郎の詩「さんたんたる鮟鱇」を知って以来、悲しい魚と思うようになった
▼〈顎(あご)をむざんに引っかけられ/逆さに吊りさげられた/うすい膜の中の/くったりした死/これはいかなるもののなれの果(はて)だ〉。
降り注ぐ異物を知らずに食(は)む底魚にも、くったりの形容が似合う
▼原発事故は生活の場を奪い、汚染は深山深海に及ぶ。
人類のはるか前から、この列島の沖で種をつないできた魚介類にも、とんだ災難だ。
福島発の電気を無邪気に使ってきた当方、海の仲間にも謝らねばならない。
食べ物ではなく、生き物としての魚たちに。
核汚染の恐ろしさが良く判る話(約2時間位)
小出裕章氏講演会(動画)
そうした「抗議する人」が昨年暮れ
米誌タイムの恒例の「今年の人」に選ばれたのは
記憶に新しい
平成24年2月7日の天声人語よりの引用
先の小欄で国連の名事務総長だったハマーショルドについて書いたら、たくさん便りをいただいた。
その名のついたニューヨークの公園の写真を送って下さった人もいて、懐かしく眺めた。
国連近くの小さな公園で開かれる色々な集会を、在米中によく取材したものだ
▼抗議の集会がそこでは多い。
中国からの独立を訴えるチベット人のハンストもあった。
ミャンマーの人は自国の民主化を叫んでいた。
多くは少数派と呼ばれる人たちだ
▼そうした「抗議する人」が昨年暮れ、米誌タイムの恒例の「今年の人」に選ばれたのは記憶に新しい。
「アラブの春」をはじめ、勇敢に抗議した人々が変革を生んだからだ。
だが、その春から1年、抗議の波及したシリアがいま血に染まっている
▼5千人以上が死亡というから、もはや大量殺戮(さつりく)だ。
反体制派も武器を取って内戦が危ぶまれる。
なのに、頼るべき国連が、またぞろの機能不全である。
武力弾圧の停止を求める決議案が安保理で葬られた
▼拒否権を行使したロシアと中国を、米などは激しく難じる。
しかし米は米で、イスラエルに不利な採決には拒否権を連発してきた。
大国のご都合主義と思惑がぶつかり、惨劇に手を打てない図が変わらない
▼死して半世紀、今も敬愛を集めるハマーショルドは国連をこう語ったという。
「人類を天国に連れて行くために作られたのではない。
地獄に落ちるのを防ぐために作られた」と。
詩人にしてリアリストだったその人が、天界で嘆いていないか
国連は拒否権のある大国によって自国の都合により使用されて機能不全に陥っている。
大国にそのような権利を取り上げることから国連の改革をしないと,現在の状態が続くだけでのことに過ぎない。
国連の所在地を中立国に移し 強力な国連軍をもった国連にすべきだと思う。
大臣としての可否も問われる田中防衛相である。
野党の質問に「国会内でコーヒーを飲まない決意」を神妙に答えた。
平成24年2月8日の天声人語よりの引用
よく知られる「珈琲」をはじめ、コーヒーには数十もの当て字があるという。
「可否」もわりと流布していて、獅子文六(ししぶんろく)がかつて「可否道」という、コーヒー好きたちの小説を読売新聞に連載した
▼作者は「可否」の当て字が好きだったらしく、登場人物に言わせている。
「可否が、一番サッパリしているよ。
それに、コーヒーなんてものは可否のどちらかだからな」。
むろんこの可否は味の良し悪(あ)しで、国会審議を抜け出して飲むことの可否ではない
▼さて、その問題に加え、大臣としての可否も問われる田中防衛相である。
野党の質問に「国会内でコーヒーを飲まない決意」を神妙に答えた。
いい人なのは分かるが、知識を試されるクイズのような質問にもたつく。
素人ぶりをあぶり出そうと言論の府もレベルを落としている印象だ
▼防衛と安全保障は一国の大事である。
その本流をおいて、脇の水たまりでメダカすくいをしているような論議では情けない。
おりしも沖縄をめぐる米軍再編の見直しが動きだしている。
普天間問題の、軽くはない局面である
▼20世紀初めのフランスの首相クレマンソーが、同時代の政治家2人を評して言ったそうだ。
「ポアンカレは何でも知っているが、何も分からない。
ブリアンは何も知らないが、何でも分かる」。
基礎知識のおぼつかない防衛相には、励ましとなろうか
▼何も知らない、何も分からない、が最悪なのは言うまでもない。
可か否か。
秘書官を代えた効果にわずかに期待してみるが。
誰がやっても米軍基地の問題には壁がある。それは日本が半植民地国家であるのから仕方がない。
だから田中防衛相でも同じだことという,このような発想の状態に日本が置かれたままでいる。
この考えを早く直さないといけない時期が来て欲しいものです。
不平等条約として有名な日米修好通商条約を結ばずに、諸外国と戦争していたら、おそらく日本は植民地化されてしまっていたでしょう(半植民地化状態)。
首都圏直下型地震の確率をめぐる最近のニュースに、ふと思い出した
東大の研究者は4年以内に70%と試算した
片や京大の研究者は5年以内に28%とはじく
政府は前から30年以内に70%と言っている
平成24年2月9日の天声人語よりの引用
小泉八雲に「占の話」という随筆があって、挿話がおもしろい。
昔の中国で、ある男が瓦を枕にして眠っていると、1匹の鼠(ねずみ)が顔を走った。
怒って瓦を投げつけたが、鼠には当たらずに割れてしまう
▼男は軽率を悔いて破片を眺め、そこに刻まれた字に気づく。
「卯(う)の年の四月十七日、巳(み)の刻に、この瓦は枕になったあとで、鼠に投げられて砕ける」。
あまりの的中に男は驚き、焼く前の粘土瓦に予言を書いたという老人を探しに出かける――。
首都圏直下型地震の確率をめぐる最近のニュースに、ふと思い出した
▼東大の研究者は4年以内に70%と試算した。
片や京大の研究者は5年以内に28%とはじく。
政府は前から30年以内に70%と言っている。
当たり前だが「瓦」のように、日時予測とはとてもいかない
▼予知の技術は未確立で、しょせん「見果てぬ夢」という人が多い。
無用論もある。
将来どれほど進んでも、地震が結局、ある日突然の辻斬りなのは変わるまい
▼かつて話を聞いた学者が予知の困難を語っていた。
「たとえば火山の一生を人の一生とすれば、いつ噴火するかは、その人がいつくしゃみをするか、という感じでしょうか」。
くしゃみは鼻がむずむずするが、地震はもっと予兆がとらえにくい。
46億歳の地球に聴診器をあてる難しさが分かる
▼確率の数字はばらつくが、どれも十分大きな「警告」だという。
他人まかせでない身近な防災と減災を考えたい。
忘れた頃ではない。
忘れる間もなく、天災はやってくる。
一旦大地震が起こると建物が崩壊し 後に津波 火事などが起これば災害は甚大である。それこそ災難である。
被災地の処理能力を超す大量のがれきは復興を妨げている
しかし放射能への懸念から、当初は手を挙げた自治体も
住民の抗議などでほとんどが撤回した
平成24年2月10日の天声人語よりの引用
「森の生活」を書いた米国の随筆家ソローは忘れがたい言葉を多く残した。
たとえば、「ほんの一瞬でも、お互いの立場から世界を見ることができれば奇跡が起こるだろう」(『ソロー語録』岩政伸治編訳)。
とかく自分の立場にこだわりがちな人間への、時代を超えたメッセージと読める
▼東京で読んだ昨日の声欄に、「がれきの受け入れ、広げよう」という訴えがあった。
投書者は福島出身で、神奈川に住む男性。
放射性物質を不安がる声に理解を示しつつ、冷静な筆致で全国に「処分の受け入れ」を呼びかけていた
▼被災地の処理能力を超す大量のがれきは復興を妨げている。
しかし放射能への懸念から、当初は手を挙げた自治体も、住民の抗議などでほとんどが撤回した
▼「絆」であふれる世の中の、これが一皮むいた姿かと嘆く声もある。
しかし住民が、とりわけ子育て世代が不安を抱くのはもっともだ。
事故このかた、行政や専門家が膨らませた不信感はあまりに大きい
▼支えあうことの意味を思いつつ、作家の落合恵子さんが創刊した原子力を考えるブックレットを開いた。
創刊の辞にこうあった。
「サブタイトルの『わが子からはじまる』は、そこから出発し、けれど血縁を越えて、という意味である」。
冒頭のソローに通じるものをそれに感じる
▼被災者は歯を食いしばり、冬の寒さに耐えながら、復興に向けて頑張っていると投書は書いていた。
共に歩くために何を分かち合えるのか。
難しいことだが考え続けたい。
今回の災難で原発を作らず 現在有る原発を排除する以外仕方ないことである。除染なんかは完全には不可能なことだ。
核の放出をなくすこと。 北朝鮮のテボドンが原発に命中すれば原子爆弾が落ちた以上の破壊が起きて核汚染を世界中に
撒き散らすことになる。
日本外科学会の調査では、外科医の7割が当直明けの手術を経験し、
うち8割が手術の質の低下を実感しているという
平成24年2月11日の天声人語よりの引用
共和党の米大統領だったレーガンはユーモアを失わない人だった。
暗殺未遂に遭い胸の弾丸の摘出手術を受けるとき、医師団を見回して言った。
「君たちがみんな共和党員であることを願っているよ」。
二大政党が競い合う米では、共和と民主は何かにつけて仲が悪い
▼医師の返答も語りぐさだ。
「大統領閣下、きょうは全員共和党員をそろえております」。
手術が成功したから笑えるが、ひるがえって日本である。
執刀医に「当直明けでないことを願っているよ」と言いたくなる実情が浮かび上がっている
▼日本外科学会の調査では、外科医の7割が当直明けの手術を経験し、うち8割が手術の質の低下を実感しているという。
当直明け手術が「いつもある」が31%、「しばしば」が26%と聞けば、心穏やかではいられない
▼医療事故につながりかねない体験も4%にあった。
捨て置けないと見た厚労省は、当直明けの手術を減らす病院の診療報酬を優遇することにした
▼川柳作家の故・今川乱魚(らんぎょ)さんの闘病句を思い出す。
がん告知からの日々をたゆまず詠み続けた。
〈命預け候(そうろう)手術承諾書〉。
そして〈お白洲(しらす)の浴衣でのぼる手術台〉。
俎板(まないた)の鯉(こい)の側としては、睡眠不足でメスを持たれるのは勘弁願いたい
▼それもこれも、病院の多忙ゆえだという。
医師、看護師、そして病院全体の「心技体」が充実してこそ、気の弱りがちな患者も励まされる。
負担の軽減は医療界あげての急務だろう。
仁術とは言うものの、精神主義では続かない。
年齢が若くとも当直あけの診療はきつい。
東京スカイツリーの中国語訳をご存じだろうか
開業まで100日、準備は胸突き八丁を迎えた
450メートルの天望回廊まで大人3千円なり
平成24年2月12日の天声人語よりの引用
東京スカイツリーの中国語訳をご存じだろうか。
公式サイトによれば「東京天空樹」だが、天空樹はあちらで商標登録されていた。
ならばと、よりふさわしい表記を出願中という。
開業まで100日、準備は胸突き八丁を迎えた
▼上るにはしばらく予約が要る。
長蛇に連なる苦労がない代わり、下は雲や霧で真っ白という不運もあろう。
遠方でなければ、ほとぼりが冷めた頃、晴れた日に並ぶ手もある。
450メートルの天望回廊まで大人3千円なり。
眼福あってのお代である
▼東京タワーは、欧米何するものぞと頑張った高度成長の記念碑として、今も「三丁目の夕日」が照らす。
かたや中国の広州タワーから世界一を継いだツリーは、商魂たくましい隣国に一矢報いた格好だ
▼バベルの塔、ピラミッド、天守閣。
人は古来、神に近づき、権威を誇示するために、他を圧する高さを求めた。
建築技術の勝利を担ったのはエッフェル塔だ。
完成前から、文化人らが「無用で醜悪、パリの恥」と抗議する騒ぎになる
▼鉄骨の未来を信じる技師エッフェルは「設計図ではなく、実物を見て判断を」と訴えた。
大衆の視線にどんなメッセージを返すか。
いつの世もランドマークの真価だろう
▼震災を挟んで伸び、出直しの年に咲く大樹には、国威や技術より希望が匂う。
下町の空を突く立ち姿は、さあ上を向こうと背中を押す。
遠望に癒やされ、仰ぎ見て元気をもらう塔も悪くない。
去年でも来年でもなく、今の日本が欲する、意味のある高さである。
2012.3.11. 東日本大震災の追悼スカイツリーライトアップ (動画)
個性を伸ばす、個性を育む、などと言うが、さて個性とは
昨今の就職活動では「個性を封印する」という表現も聞こえてくる
「封印」の象徴が黒のリクルートスーツなのだという
平成24年2月14日の天声人語よりの引用
しばしば使われるのに、意味を聞かれると説明しづらい語がある。
「個性」はその筆頭格だろう。
個性を伸ばす、個性を育む、などと言うが、さて個性とは。
昨今の就職活動では「個性を封印する」という表現も聞こえてくる
▼「封印」の象徴が黒のリクルートスーツなのだという。
あまりの画一化に風を入れようと、「服装自由化」を学生に勧める企業をアエラ誌が報じていた。
ソニーなどの有力企業も試みているが、笛吹けど踊らず。
説明会はやはり黒の上下で埋まるそうだ
▼気持ちは分かる。
超氷河期のいま、就活は「人生をかけた椅子取り」にも例えられる。
得点より減点が怖いとき、周りから「浮く」のはそれなりの勇気がいる。
黒はいわば、無難という名の保護色なのだろう
▼夏目漱石が「草枕」に書いていた。
「文明はあらゆる限りの手段をつくして、個性を発達せしめたる後、あらゆる限りの方法によってこの個性を踏み付けようとする」。
この一節が、どこか今の就活に重なる
▼幼時からの教育はさかんに「個性」を言う。
しかし社会に出る学生は、指南本やセミナーの説く寸法に合わせてノウハウの尾ひれをつけ、就活戦線を泳ぐ。
個性も、総体としての多様さも、色あせないかと心配になる
▼むろん個性は外見よりむしろ中身だろう。
とはいえ服装一つでも、同調圧力に抵抗力のある人は頼もしい。
小器用に空気を読む人ばかりでは組織の活力も生まれまい。
人との違いを楽しめる。そんな個性を応援したくなる。
就職難時代の学生達は大変だ。
大阪維新の会の「船中八策」も4文字7音に類している
もとは、坂本龍馬が京都へ向かう船中で練った八項目の近代国家構想を言う
平成24年2月15日の天声人語よりの引用
日本人は尊皇攘夷(そんのうじょうい)のころから漢字4文字の7音が好きだと作家の半藤一利さんが本紙で語っていた。
王政復古や八紘一宇(はっこういちう)など、それだけで近代史が書けると。
そんな国民の琴線を知ってか、大阪維新の会の「船中八策」も4文字7音に類している
▼もとは、坂本龍馬が京都へ向かう船中で練った八項目の近代国家構想を言う。
「本歌取り」をした同会(代表・橋下大阪市長)が開く維新政治塾は、応募者が3千人を超え、国政に嵐を吹かせる勢いだ
▼八策の報道前の本紙世論調査では、54%が次の衆院選で国会に影響力を持つ議席を取ってほしいと答えていた。
橋下氏の政治手法を評価する人は3分の2にも達した。
「大阪の現象」を超えて全国フィーバーの様相である
▼前々回の衆院選では多くの「小泉チルドレン」が赤絨毯(じゅうたん)を踏んだ。
前回は一転、「小沢ガールズ」たちがバッジをつけた。
次は「維新ボーイズ」とでもなるのだろうか。
出口の見えない閉塞(へいそく)感の中、民意は巨大な塊となって漂流している
▼現代版八策の中身は幕末の志士ふうだ。
首相公選制や参院の廃止など、憲法や国の形をわかりやすく一変させる志向が強い。
実現性は薄くても、今の生きづらさや英雄待望論には響き合う。
計算してのことだろう
▼驚くような勢いは、世の鬱憤(うっぷん)をはらんで巨大化していく風船を思わせる。
とはいえ将来に向けて地道な変化を積み重ねていくのが民主主義の姿であろう。
熱狂の向こうに光があるか茫然(ぼうぜん)があるか、冷静な吟味がいる。
政治塾の大流行でアチコチの首長が言い出して政治志望者を集めているが一時の流行ではないか。
松下政経塾は一応まともな政治家を輩出している。
野田首相は一期生のようだ。
日々のあらゆる行動が電脳空間に記憶、蓄積されていく
しかし誰かが何かの意図で寄せ集めれば、
「私」はたちまち裸にされてしまう。
そんな電子網への危惧が募る時代に、
政府の「共通番号制度法案」が閣議決定された
平成24年2月16日の天声人語よりの引用
「私よりも私のことを知っている」と言えば、人と人の親密さの表現だった。
最近はどうも違う。
ネットで書籍を買っていると、まさに自分好みの本を先方が薦めてくる。
購入歴が蓄積されるほど「おススメ」は琴線を心得てくる
▼便利でいて、ふと不安になる親密さだ。
相手は私をかなり知っている。
その気なら、読書傾向から「思想調査」も可能だろう。
本ばかりではない。
ネットショップ、電車のIC乗車券、クレジットカード、診察券、携帯――。
日々のあらゆる行動が電脳空間に記憶、蓄積されていく
▼いまのところデータは散在している。
しかし誰かが何かの意図で寄せ集めれば、「私」はたちまち裸にされてしまう。
そんな電子網への危惧が募る時代に、政府の「共通番号制度法案」が閣議決定された
▼国民1人ずつに番号をつけて所得や年金、診療などの個人情報を管理する制度だが、政府の調査ではまだ8割の人が内容を知らない。
管理が監視にならないか? 悪用の恐れは? すでにご存じで利点は承知の人も、心掛かりは様々あろう
▼9年前には個人情報保護法ができた。
人と人とのつながりを断ち切る方にアクセルが踏まれ、人間砂漠の乾燥は進んだ。
横の絆が細る中、与えた番号で国が個々と縦につながる図も、思えばいびつだ
▼大がかりな仕組みの総番号制を、時の権力に好きに使わせない歯止めも要る。
番号という「絆」が、もとの意味の「動物をつなぐ綱」になっては困る。
周知と議論がもっと欲しい。
税務署への申告 レセプトのオンライン 近くの区役所出長所に行けば住民票などが簡単に手にすることができる。
あらゆる方面での電子化が進む中で何故に議員の投票の電子化が考えないのか。
本当の民主化には投票の電子化が良い,国民は賛成すると思うが,政治家に利益を求め寄生する人たちにとり自分の職を失うから進まない。
まず選挙投票の電子化をすすめてほしい。それからでも「共通番号制度法案」の成立は遅くないと思う。
其処に選ばれた人たちは真の国民が決めたことになるから,現在の議員達は地盤 看板 カバンに依存した真の国民の代表とは言えない人もいる。
梅は、せっかちをしなくても寒さの中へきりりと開く
桜や桃が春の花なら、梅は春を呼ぶ花だ
平成24年2月17日の天声人語よりの引用
今年が没後100年の石川啄木に、梅を詠んだ、どこかおかしくて淋(さび)しい一首がある。
〈ひと晩に咲かせてみむと、/梅の鉢を火に焙(あぶ)りしが、/咲かざりしかな。〉。
3行書きだが、改行と読点をとばして読むと三十一文字(みそひともじ)のリズムになる
▼実際に試したのか空想かはおいて、にじむ屈折は、思うにまかせぬ人生の投影だろう。
しかし梅は、せっかちをしなくても寒さの中へきりりと開く。
桜や桃が春の花なら、梅は春を呼ぶ花だ
▼中国、宋の陸游(りくゆう)は梅を愛した詩人だった。
「落梅」という詩でこう言っている。
桃や李(すもも)がよい季節を選んで咲くのは、それでかまわない。
だが氷と雪がきびしく張りつめる大地に、力いっぱい春を甦(よみがえ)らせようとしているのは誰か。
梅ではないか――(『陸游』岩波書店)。花の姿に「凜(りん)」の一字が似合うゆえんだろう
▼その梅が、今年はどこも遅い。
気象庁によれば東京の開花は平年より15日も遅かった。
立春を過ぎれば「余寒」と言うが、酷寒の風にふるえる日が続く。
北国のつぼみは降雪の下で身を固くしていよう
▼思えば2月は不思議な月で、光は春なのに冬がきわまる。
没後70年、与謝野晶子の詩「二月の街」はうたう。
〈春よ春、/街に来てゐる春よ春、/横顔さへもなぜ見せぬ。
/春よ春、/うす衣(ぎぬ)すらもはおらずに/二月の肌を惜むのか……〉
▼寒気が流れ込み、週末はきびしく冷え込むという。
だが、寒さの底で何かが兆している。
ぴしり――と氷の割れる音に、耳を澄ます春よ早く来い。
春は梅 桃 桜と順に進んでゆく。早く来て欲しい桜の時期である。
先ごろアフリカで極小のカメレオンが見つかった。
全長30ミリ未満、世界最小級の爬虫類(はちゅうるい)という
平成24年2月18日の天声人語よりの引用
生き物の世界で、大きい代表がゾウなら、小さい象徴はアリだろうか。
ときどきアリンコなどと軽く呼ばれる。
童謡「ぞうさん」の詩人まど・みちおさんは「アリ」という詩も書いている
▼〈アリは/あんまり 小さいので/からだは ないように見える/いのちだけが はだかで/きらきらと/はたらいているように見える……〉。
大きさに負けず小ささも畏敬(いけい)を呼ぶ。
先ごろアフリカで極小のカメレオンが見つかった。
全長30ミリ未満、世界最小級の爬虫類(はちゅうるい)という
▼爬虫類で思うのは巨大な恐竜だが、極小カメレオンの子は恐竜そのままの風情でマッチ棒の先に乗る。
その姿は小ささゆえに偉大だ。
造物(ぞうぶつ)の妙は、葉っぱ一枚自力では造れぬ人知の及ぶところではない
▼この星には500万から3千万種の生き物がいるとされる。
だが今、1日に約100種が絶滅しているともいう。
カメレオンはたまたま見つかったが、存在さえ知られないまま滅んでいく種は多い
▼公開中の映画「日本列島 いきものたちの物語」を見ると、美しさと厳しさに打たれる。
撮影に加わった動物写真家の嶋田忠(しまだただし)さんが、かつて本紙に「鳥の動きや飛ぶ速さに感動した」と少年時代を語っていたのを思い出す
▼そして「捕まえて手で少し強く持つと死んでしまう。
すごい能力とはかなさのギャップが不思議だった」と。
生態系もまた、しかりだろう。
人知を超えるものながら人間の手で傷んでいる。
造りえぬものを壊す驕慢(きょうまん)に、もう歯止めをかけたいものだ。
カメレオンはトカゲに似ていてグロテスクに思える。
多忙を極める天皇陛下の心臓は、
一般の78歳には縁遠い重圧にさらされてきた。
ゴールのない長距離走者のようでもある
そこに、走り続けるためのメスが入った
平成24年2月19日の天声人語よりの引用
酒飲みがひねる川柳はたいてい調子がいい。
〈肝臓に会って一献(いっこん)ささげたい〉大木俊秀(しゅんしゅう)。
同感ながら、忠勤に感謝するなら心臓が先かもしれない。
一生に送り出す血液は、高層ビル一つ分にもなるらしい
▼多忙を極める天皇陛下の心臓は、一般の78歳には縁遠い重圧にさらされてきた。
ゴールのない長距離走者のようでもある。そこに、走り続けるためのメスが入った
▼通りが悪くなった冠動脈を別の血管でつなぐバイパス手術は、広く施されている。
陛下の場合、入院先の東大病院に、近くの順天堂大から百戦錬磨の天野篤(あつし)教授らが乗り込む万全の態勢。
それでも、無事終了が伝えられ、心の赤ランプが消えるまで、胸が詰まるような時が流れた
▼記者会見でのやや硬い笑みが、医師団の安堵(あんど)を語っていた。
ただ、陛下を待つのは悠々自適の日々ではなく、再び公務の山だ。
差し当たりのご希望が震災追悼式への臨席だと聞き、「究極の公人」の責任感に粛然とする
▼署名押印は年に千件、首相や大臣の変転で、任命式もやたらとある。
震災を共に乗り越えたい、とのお気持ちには打たれるけれど、何より代えが利かないのは存在そのものであろう。
公務を絞り込む時期かと思う
▼寒風の中、皇居の記帳所にはお見舞いの波が絶えない。
真冬の空気に包まれた週末の列島だが、きょう二十四節気の雨水(うすい)は雪が雨にかわる候。
待ちわびた南風をはらんで、ほどなく春が訪れる。
術前術後のすべての窓辺に、生命の光がはずむ季節でもある。
何故に大勢の人たちに支えられている立場で冠動脈疾患に罹られるのが不思議である。
誰が責任をもって天皇の健康管理をされているか。
予防の出来ないような体質なのだろうか。
閣議で大綱に格上げした「税と社会保障の一体改革」だ。
柱の消費増税をはじめ、3月中の法案提出を目ざす
平成24年2月20日の天声人語よりの引用
陛下のご容体を案じながら、消費税キャンペーンに走り回る政府……。
いえ、1988年秋の話である。
時の竹下首相は各地に飛び、険しい世論に新税の必要性を説いた。
その姿が念頭にあるらしい
▼野田首相、岡田副総理らは先週末、手分けしてテレビ出演や対話集会をこなした。
閣議で大綱に格上げした「税と社会保障の一体改革」だ。
柱の消費増税をはじめ、3月中の法案提出を目ざす
▼だが野党との調整はならず、低所得層や景気への配慮はおぼつかない。
これまた増税の前提となるべき「身を切る努力」では、衆院定数の80減が見通しもなく並んだ。
国家公務員の給与だけは自民・公明案を丸のみし、大幅に削られる
▼幸か不幸か、市場の改革圧力はしばし緩んだ感がある。
日銀は「インフレ目標1%」を宣言、低体温のデフレ経済が「平熱」に戻るとの期待から、株価は持ち直した。
ユーロ危機もつかの間の小康で、円高は一服している
▼政府と民主党の悩みは足元にある。
ボスの無罪が見えてきたせいか、党内野党の小沢グループは反増税で攻勢に出る構え。
これに鳩山元首相が同調する。
日本の不全は結局、水ぶくれの与党が政党の体をなさぬ悲劇に行きつく
▼23年前の自民党も、衆院で300議席を誇った。
竹下首相は年号が改まった89年、強行採決で通した消費税と、ひと桁の支持率を残して退く。
早大の後輩も同じ道を突進する覚悟と見たが、同志は議席と同数ではない。
たまに振り返り、数え直したほうがよい。
これだけの災害 深刻な赤字では国民も消費税の増税も仕方ない心境になっているのではないか。
山口県光市の母子殺害事件で、
当時少年だった被告(30)の死刑が固まった
ひと月早ければ極刑を科せぬ若さだった
平成24年2月21日の天声人語よりの引用
13年前の不幸がなければ、本村洋さん(35)の名が知れ渡ることはなかった。
大手製鉄会社の技術者として、同い年の妻と中学生の娘、もしかしたらその弟や妹と静かに暮らしていただろう。
その人が記者団を見すえて語った。
「日本の社会正義が示された」
▼山口県光市の母子殺害事件で、当時少年だった被告(30)の死刑が固まった。
ひと月早ければ極刑を科せぬ若さだった。
その未熟さ、立ち直る可能性をくんでなお、所業のむごさは死をもって償うほかない、との判断である
▼妻子を奪われた本村さんは、自殺の願望を振り切り、悲憤を糧に「被害者の権利」を世に問い続けた。
独りで始めた闘いは、同情や共感だけでなく、重罪に厳罰を求める世論を揺り起こす。
犯罪被害者への支援拡充にもつながった
▼死刑の宣告は難しい、というよりつらい。
国民の生命を守るためにある近代国家が、法の名において一命を奪う。
矛盾といえば矛盾、廃止論の根拠である
▼他方、遺族の処罰感情は容易に収まらない。
凶悪犯罪を抑える効果については異論もあろうが、この事件の結末が「より安全な社会」につながらねば、誰ひとり浮かばれない
▼極刑ゆえ、被告の実名が広く知られることになった。
裁かれしは生身の人間と実感する。
「反省した状態で、堂々と刑を受け入れてほしい」。
最愛の家族のために闘い抜いた人の言葉は重い。
帰らぬものは多すぎるが、本村さんが残したものも多い。
後半生で「無名の幸せ」を取り戻してほしい。
天空では、用済みの人工衛星やロケットの破片が、好き勝手に回っている。
フトボールより大きいものだけで2万個。
宇宙ゴミの速さは弾丸をはるかに超え、飛行士らを悩ませる。
平成24年2月22日の天声人語よりの引用
泳いで来るわけがない。
都心の代々木公園で、サメの死骸が見つかった。
近くの回転ずしからもらい受けた人が放置したそうだ。
一般に、粗大ゴミが捨てられるのは空き地や公園、海山など、広々とした場所が多い。
極みは宇宙である
▼天空では、用済みの人工衛星やロケットの破片が、好き勝手に回っている。
ソフトボールより大きいものだけで2万個。
この宇宙ゴミを集め、大気圏に運んで燃やす「お掃除衛星」の計画がある
▼宇宙ゴミの速さは弾丸をはるかに超え、飛行士らを悩ませる。
3年前には米国とロシアの無人衛星が衝突し、無数のゴミに砕け散る事故も起きた。
大きな物は大気圏で燃え尽きず、降ってくるから始末が悪い
▼星新一の「おーい でてこーい」を思い出す。
突如現れた底なしの穴。
人々はこれ幸いと、原子炉のカスや機密書類、死体など都合の悪い物を捨てていく。
やがて空から……。
名作に教えられるまでもなく、青き惑星をゴミでまぶしては罰が当たる
▼家庭ゴミは出し手が責任を負う時代になり、大物の回収は有料だ。
宇宙ゴミも打ち上げた国々が面倒を見るべきで、とりあえずの掃除当番は米ロで決まりだろう。
両国は地上でも、核兵器という有害ゴミをため込んできた
▼人工物が密集するのは高度2千キロまでだから、地球の直径の6分の1ほどの空間だ。
いわば玄関先をゴミが高速で飛び交っていては、いずれ出入りにも差し支えよう。
宇宙といっても空の続き。
「包容力」に甘えると後が怖い
13時間の激論の末に決まった14兆円のギリシャ支援
1ユーロ玉なら、ドイツは国章の鷲(わし)
ギリシャは古代の銀貨に刻まれたフクロウだ
平成24年2月23日の天声人語よりの引用
明け方の記者会見、ぐったりした欧州連合(EU)の要人が語る。
「マラソンはギリシャ言葉だと改めて学んだ」。
13時間の激論の末に決まった14兆円のギリシャ支援。
この国の浮沈と通貨統合の成否は、コインの裏表といえる
▼ユーロ硬貨の片面は国ごとに違う。
1ユーロ玉なら、ドイツは国章の鷲(わし)、ギリシャは古代の銀貨に刻まれたフクロウだ。
EUは、鷲とフクロウの力を同等に保とうと七転八倒している
▼綱渡りの金策はわが国とて変わらない。
政府は個人向けに復興応援国債を出す。
金利は渋いが、3年持てば残高1千万円ごとに1万円金貨、100万円につき千円銀貨がもらえる。
金銀共通のデザインは「奇跡の一本松」である
▼金貨の表側には東日本の地図とハト、銀貨には大漁船と稲穂をあしらう。
記念硬貨のおまけは、国民の連帯意識に訴える「絆商法」にみえる。
なにせ税収が増えるめどはなく、お金は国民から借りるしかない
▼使えるものは何でもということか、政府は「休眠口座」にも関心を示す。
銀行預金は出入りが5年ないと権利が消え、10年以上の休眠預金が年に数百億円も生じている。
金融機関の懐に入るなら社会還元を、という理屈だ
▼松はもうひと働きと喜び、預金は被災地で目覚める夢を見ていようが、大衆の財布ばかりをあてにしてはいけない。
国が自らひねり出す努力にしても、泥にまみれた自衛隊員らの給料が削られるのに、国会議員のコスト減らしは後回し。
どうも順番を間違えた話が多い。
一家の亡きがらが、時を経て自宅で発見される事例が相次いでいる。
東京都立川市のマンションで、45歳の女性と4歳の息子らしき遺体が見つかった
さいたま市では、60代の夫婦と30代の息子
平成24年2月24日の天声人語よりの引用
一つ屋根の下、という表現がある。
そこにあるべきは一家だんらんであり、つましいけれど幸せな日々だろう。
しかしこの現実を前に、ありきたりの言葉は意味を失う
▼東京都立川市のマンションで、45歳の女性と4歳の息子らしき遺体が見つかった。
床に倒れた母親の死因はくも膜下出血。
知的障害がある坊やは一人では食事ができず、手つかずの弁当はあるも胃は空だった。
2人ぐらしのお母さんを突然失い、空腹のうちに息絶えたらしい
▼一家の亡きがらが、時を経て自宅で発見される事例が相次いでいる。
さいたま市では、60代の夫婦と30代の息子。
家賃と水道代が滞り、電気とガスも止められていた。
近所づきあいも、生活保護の申請もなかったという。
所持金は1円玉が数枚だった
▼札幌市では姉(42)と障害のある妹(40)、釧路市では妻(72)と認知症の夫(84)。
いずれも、病気や高齢などのハンディを抱えた「弱者の共倒れ」である。
なんとか救えなかったか
▼衰弱の末の死は緩やかに訪れるはずで、複数が同時に事切れたとは考えにくい。
一つ屋根の下、残された人の落胆や焦りを思う。
札幌で姉に先立たれた妹さんは、携帯電話のキーを何度も押していた
▼こうした悲劇には、公共料金の滞納、たまる郵便物などの前兆がある。
微弱なSOSが、プライバシーの壁を越えて行政に届く策を巡らせば、かなりの孤立死は救えよう。
懸命に生きようとした人の終章を、天井や壁だけが見届ける酷。きずな社会への道は険しい。
日本のエネルギー事情に春を告げるかもしれない
「燃える氷」と呼ばれるメタンハイドレートを掘り出す準備が、
世界に先駆け愛知県沖で始まった
平成24年2月25日の天声人語よりの引用
水がぬるみ、どじょっこだのふなっこだのが目覚める頃だ。
ただ春の歩幅は気まぐれで、大きくなったり止まったり。
この時期、遠慮がちに張る氷を薄氷(うすらい)とも呼ぶ。
早春の季語である。
〈薄氷をふんで光の折れる音〉橋本韶子(しょうこ)
▼張り始めは冬の使者であり、解け出して春が兆す。
氷というもの、水面(みなも)の自然現象だと思っていたが、海の底にも大量に眠っているらしい。
それが、日本のエネルギー事情に春を告げるかもしれない
▼「燃える氷」と呼ばれるメタンハイドレートを掘り出す準備が、世界に先駆け愛知県沖で始まった。
7千メートルまで掘れる探査船「ちきゅう」が、試掘の井戸づくりに取りかかっている
▼メタンハイドレートは、水の分子がメタンを閉じ込めたシャーベット状の物質で、分解すると体積で170倍のメタンガスが生じる。
日本近海の埋蔵量は、国内の天然ガス消費の約100年分ともいわれ、うまく取り出せば貴い国産資源になる
▼この春、国内の原発がすべて止まるかもしれない。
風力や太陽光はまだ力不足で、しばらくは火力発電に頼るほかない。
夏に向け、いや四季を通じて、薄氷(はくひょう)を踏むような電力需給になりかねない、と案じる向きもある。
実用化は先にしても、燃える氷への期待は高い
▼エネルギー小国の苦汁をなめてきた日本である。
何とかしようと究めた原子力は、ご覧の通り。
放射能の御(ぎょ)しがたさを思えば、井戸を掘る手にも力が入るというものだ。
もちろん、節電という有望資源も掘り続けたい。
思えば冬から早春にかけて、目につく花は黄色が多い
マンサクもそう
ロウバイの透き通った黄もよく咲いていて
甘やかな香を鼻の先へ流してくる
平成24年2月26日の天声人語よりの引用
その黄色は「咲いている」というより「光っている」と表すのが似つかわしく思われた。
東京西郊の神代(じんだい)植物公園を先日訪ねたら、福寿草が盛りで、冬ざれの残る地面にカナリア色が散っていた。
多くの人が膝(ひざ)を折ってカメラを向けている
▼鉢植えの正月花でおなじみだが、野のものは今ごろが花どきになる。
風はまだ冷たく、武蔵野の雑木林は裸の枝を空に投げている。
色の乏しい季節への贈り物のような黄金色。日だまりに寄り添う家族を思わせる咲き姿が、どこかしら温かい
▼〈ひかり受け嬉々(きき)と咲きたる福寿草母なる大地に褒められたのか〉伊勢谷伍朗。
思えば冬から早春にかけて、目につく花は黄色が多い。
マンサクもそう。
ロウバイの透き通った黄もよく咲いていて、甘やかな香を鼻の先へ流してくる
▼春黄金花(はるこがねばな)の名があるサンシュユも蕾(つぼみ)を開きかけていた。
個々は控えめなこの花は、浅い春の定まらなさを警戒する風情だ。
だが遠からず樹木全体を見事な黄で包むことだろう
▼美人画の鏑木清方(きよかた)が「きいろい花」という小随筆を書いていた。
田舎で目にする菜の花や蒲公英(たんぽぽ)といった黄色い花こそ、憂いを知らぬ春の姿を宿していると大家はほめる。
桜もいいが、黄色の系譜がなければ、春を待ち、春を喜ぶ心は寂しくなるに違いない
▼寒さのぶり返しに、古人は「冴(さ)え返る」という美しい言葉を与えた。
しかし今年は、その前提になる春らしさがそもそも乏しい。
黄色い花々の北へのリレー、そろそろ足を速めてほしいが。
確かに春の始めには黄色の花が目に付く。
昨日の東京マラソンで、埼玉県庁の公務員ランナー川内優輝選手(24)は
2時間12分51秒の時間を背後に残してゴールした
平成24年2月27日の天声人語よりの引用
陸上競技の競走で、電光石火の100メートルは、走者が時間に向かって突き刺さっていくイメージがある。
片やマラソンは、時間を背後へ、背後へと捨て去って、走り続ける競技のように思われる。
どこか人生に似ている
▼そして人生はままならない。
昨日の東京マラソンで、埼玉県庁の公務員ランナー川内優輝選手(24)は2時間12分51秒の時間を背後に残してゴールした。
14位という苦しいレースに、ロンドン五輪への切符は遠のいたという評が聞こえてくる
▼去年の暮れ、福岡国際を2時間9分57秒で走って日本人トップの3位に入った。
その成績を「虎の子」として五輪選考を待つ選択もあっただろう。
だが座して待つことなく東京を走った
▼好成績なら五輪行きを不動にする。
しかし惨敗なら虎の子も帳消しになりかねない。
そんなチャレンジだった。
結果は不本意だろうが拍手を送りたい。
「青年は決して安全な株を買うな」。
精根を尽くしての走りに、フランスの詩人コクトーの言葉がよぎっていった
▼マラソンが初めて42.195キロで走られたのは第4回のロンドン五輪だった。
先頭で来た選手はふらふらになり倒れてしまう。
役員に助けられてゴールしたが失格になった逸話が残る。
以来104年、恐るべき距離は、いまや市民が楽しむ距離になった
▼川内選手らの闘いの後には、祝祭空間のようなコースを3万6千人が思い思いに続いた。
そして参加者の数だけの「人生」が、ゆったりと、首都の道に一筆書きで描かれた。
東京マラソンはオリンピック選考会にもなっているのか。マラソンは冬に開催されることが多い。
あちらこちらから計2千億円も預かり、大半を失ったAIJ投資顧問はかなりの強心臓とみた
資金は海外に投じたようだが、首尾よく利益を上げているとの報告は偽りだった
平成24年2月28日の天声人語よりの引用
結婚式や葬式の会計は、親族や勤務先から選ばれた複数で務めるのが相場らしい。
親しい仲でも、人のお金を預かるのは気が張るものだ。
あちらこちらから計2千億円も預かり、大半を失ったAIJ投資顧問はかなりの強心臓とみた
▼資金は海外に投じたようだが、首尾よく利益を上げているとの報告は偽りだった。
運用の失敗ならまだしも、別目的に流用していたなら詐欺に近い。
人のお金である
▼もっとも、顧客の年金基金とて自分のお金を託していたのではない。
会員企業や従業員が積み立てた虎の子なのだ。
このままでは会社が埋めるしかないが、多くは本業も楽ではない運輸や建設の中小企業。
そんな体力があろうか
▼ゼロ金利で運用成績が上がらず、企業の年金担当者は頭を抱えている。
大手の生命保険や信託銀行が四苦八苦している時に、AIJの「一人勝ち」はあまりに不自然だった。
うまい話には裏がある
▼欲や悩みにつけ込まれ、誠実な人ほど悪徳商法の手にかかるという。
ひとたび思い込むと、おかしな点や矛盾した話が見えなくなり、他人の忠告も耳に入らない。
これを「確証バイアス」というそうだ(西田公昭著『だましの手口』PHP新書)
▼「投資のプロ」とはいえ、追い詰められて詐欺師に化けぬ保証はない。
遅まきながら、金融庁が投資顧問会社の総点検に乗り出したのは当然だろう。
少子高齢化の下で、年金をもくろみ通りもらえる確証は、官民ともに見当たらない。
老後が、土台から溶けていく。
AIJ投資会社は淺川和彦氏が社長で,月収が600万円と驚きの収入を得ている
AIJ投資顧問の取締役は浅川和彦、高橋成子、松木新平、大原雅志
・浅川和彦と松木新平は元野村證券・浅川和彦の経歴は1975年 野村證券入社(上司にオリンパス事件の中川昭夫
1994年 外資系のペイン・ウェバーに転職している。
1996年 一吉証券に転職(歩合外務員で秘書と個室つき)2004年 AIJ投資顧問の社長に就任
ちなみに松木新平は野村證券の不祥事大物総会屋、小池隆一への利益供与事件で逮捕された前歴がある。
とんでもない詐欺が堂々と日本の経済界で通っている不思議。官民癒着でもないと出来ないことだと思える。
2月の言葉から
平成24年2月28日の天声人語よりの引用
冷え込む閏日(うるうび)は、春の到来を1日遅らせるいたずらっ子のようだ。
7月には閏秒もあり、今年は平年より1日と1秒長い。
長い余韻を引く2月の言葉から
▼ローザンヌ国際バレエコンクールで優勝した菅井円加(まどか)さん(17)がねだったのは、母賀子(よしこ)さん(48)の手料理だった。
娘にバレエを勧めたその人は「親はドアを開くだけ。
あとは本人が道を選択して最後に『よかった』と思ってくれれば」
▼郵便不正事件で無罪の村木厚子さん。
国が払った賠償金の約3千万円を、刑務所を出た知的障害者を支援する社会福祉法人に寄付する。
「お金が欲しくて提訴したのではない。
税金は最も光が当たりにくい人々のために」と
▼土下座ブームらしい。
漫画「どげせん」を企画した板垣恵介さんは、土下座は相手を追い詰める「暴力」だと言う。
被災地の東電社長がいい例だが、「土下座しなきゃならない状況は大抵、土下座では解決できません」
▼〈首都直下型地震、4年以内に70%〉の報道に、木造が密集する荒川区の西川太一郎区長が語った。
「多くは『嫌だなあ』と思っただけかもしれないが、『何かしなければ』と思った人もいるはず。
その割合が無事な数を決める」
▼「森は海の恋人」の運動で知られる宮城県気仙沼市のカキ漁師、
畠山重篤(しげあつ)さん(68)は「三陸で暮らす養殖業者は壊滅する宿命を背負っている」と話す。
それでも続けるのは「この海が好きだからです。
魚がとれるからだけではなく、空気とか風景とか、潮の香りだとか」。
向島地域での京都市交通行政の矛盾
京都市長の選挙での主張を聞いていると「民間が出来ることは民間に任す」では決して世の中良くならないと思う。
公的に是非必要な所と,民間に任してよい所が必ず有る筈です。
民間企業は必ず少しでも多く儲けようとする営利目的が伴うのが普通のことである。
福祉のような領域は営利の利は度外視するのが一般的に常識になっている。
現在の向島地域が全て近鉄会社にまかされておられるように見られる。
向島地域が他地域に比べ住民に不自由を強いられていることは知られていないようである。
向島地域を宇治市内の一部と誤解されている市民や市職員,もおられるようだ。
民間と重複してもよいから是非とも向島地域に京都市バスを走らせてほしいものです。
京都市交通行政から向島地域は冷遇されている。
向島地域だけでなく全ての京都市市民が気楽にバスを使い,外出できれば高齢者にとっても家庭内に閉じこもりにならず
気楽に外出して運動ができれば健康にとって非常に良い。病気になることも少なくなる。
定年後の65歳以上になれば一定の額を支払っての無料パス券を発行すれば良いのではと考えている。
人に世話になり,施設に入るよりも,何時まで元気で高齢期を迎えたいものです。
それにはできるだけ外出し運動することにあるが,まず外出し易い環境作りを京都市行政が考えて欲しい
少なくとも住居している向島地域にそれが欠けている。
団地内をガラガラのバスを走らすならば普通は料金体系を見直しして大勢に利用してもらうことを考えられるのが普通。
市バス乗り入れを阻止する為ならば充分に役目は働いていることになる。
京都市営地下鉄と京都市営バスの路線図を見てスクロールして4枚目の一番下,宇治川を渡った所が向島地域になる。
京都市は今までに京都市内に「向島ニュ-タウン」と「洛西ニュ-タウン」を大規模団地を開発している。
だが交通の便に於いては
「向島ニュ-タウンでは
向島ニュウ−タウンは完全に近鉄会社のみが独占しているような状態にある。
それだから是非とも
●京都市営バス 向島駅-竹田駅或いは京都駅迄の往復ピストン運転途中に停留所を作る(広い国道24号線を利用)-
ラッシユアワ−時にも運用すれば
市バスが黒字となり,大いに京都市財政改善にも寄与する。是非京都市に希望する。
現在の同じ会社の近鉄バスと近鉄電車とでは競い合いにならない。
一方で赤字であろうとも,一方で収益があがればよいことなので,全ての面(運行回数, 運行時間帯,運行行路 料金体系)に努力しようとする姿が見えてこない。
バスの本来の使命である市民の便宜よりも如何に自分の会社全体の利益を上げる努力だけが見えてくる。
そのことををば゜今の京都市が許している。
これでは向島地域の他に桃山地域 丹波橋地域の市バス沿線の住民にとり
市バス行政から見放されているともいえる。
京都市から向島地域市民を置き去りにした交通行政がまかり通っているのではないかと言いたい。
下記の京都市地下鉄及び市営バス路線図を見ると向島は京都市の交通行政からして全くの陸の孤島になっている。
市民税は京都市民として同等に支払っている。だが京都市の交通行政の恩恵は受けていない。
京都市営地下鉄と京都市営バスの路線図
(地図をスクロールして4枚目の一番下に宇治川の下に小さく向島とあるが 京都市の南端に当たり人口2万人余の住民が住んでいるニュウ−タウンで
向島地域全体としては人口は約3万二千人位向島地区内には,近鉄京都線が走っています。鉄道駅として向島駅があり,1日の平均利用者数は
19,700人となっており,1日平均利用者数が5,000人以上の特定旅客施設。
)
向島地区の概況 伏見区の各地区毎の人口老齢化率など4と5が向島地区
向島ニュウ-タウンでは京都市営バスは通じていない。近鉄関係の交通機関でもって向島ニュ-タウンは支配されてしまっている。
最近向島ニュウ-タウンも住人が高齢化して老人パスを使う人たちが増えてきている。
老人パスは京都市営バス並びに京都市地下鉄、京都の美術館 博物館 植物園 動物園などの公共施設が入場無料で
そのパスは収入に応じ一定金額を支払い一年に一回の手続きして老人パスを受け取ることが出来る。
京都市関係の交通機関(京都市営バス.京都市地下鉄)は何回乗ろうとも何処へ行っても無料になっている。
京都市内の老人達は大変便利に利用されている。所によっては不自由されている所も有ると思う。
この老人パスによる無料制度は京都市としては大変善政を行われていると思う。
現在の70歳での年齢を定年退職する65歳にまで引き下げもっと素晴らしい制度となる。
一般の人たち特に高齢者の人は健康の為には,運動することが一番に大切なことである。
昼間の地下鉄 バス利用者たちは少ない。その少ない間を利用されることとなる。
パス利用者達も増えれば一定の収入の増加が認められ,市の収入として入るはずだ。
市にとって良くで,高齢者の為にも毎日を楽しんで健康者が増え治療が必要とする人たちも少なくなり一石三鳥の制度である。
しかしながら向島ニュウ-タウンは京都市民でありながら市営の交通機関が通じていない。
近鉄竹田駅迄行ってそこで京都市地下鉄に乗り換えなければならない。ホームは同じ所にある。
向島の高齢者は老人パスでもっても市営バスの交通機関を利用することができない。
するためには200円の近鉄乗車券を買わなければならないことになる。
ちなみに終着駅の京都駅までは250円である。距離としては向島駅から竹田駅迄は京都駅までの三分の一ぐらいしかない。
向島駅で老人パスを利用する人 竹田駅からの乗り越す人数を聞いてみたが本社からの指示が無ければ教えられないとのことでした。
1日の平均利用者数が19,700人の内の百人単位或いは何十人の人数と想像する。
それでも向島からは竹田駅までの200円を支払わないといけない。帰りも同様に200円支払うこととなる。
向島ニュウ-タウンは市営の交通機関からは全く孤立した孤島のような状態に置かれてしまっている。
一方では京都市と近鉄との協議にによるものか,京都市地下鉄車両が遙か南のの新田辺駅まで走っている。
だから向島駅前までまでも走っているが其れに乗るには改札口で200円の乗車券を買って入らねばならない。
◎近鉄バス
向島ニュータウン内を循環にガラガラ空いたバスが団地内を循環し空車で廻っているのを見かける。
この路線だけ見るならば全くの赤字であることは明白である。
だがバスが巡回しているのはただ京都市営バスを通さないためのものしか思えてこない。
悪質な商売をしているのかと思うことがある。
もしこの近鉄バスがなければ京都市営バスは向島に来ているはずである。
向島地域には京都文教大学 種智院大学 スバル高校と近鉄をば利用されている
乗降者が多くなってきて朝夕のラッシュ時には大勢の人たち混雑しての光景を見かける。
でも向島から出ようとするならば必ず近鉄向島駅を利用する以外に仕方がない。
向島は近鉄一社が独占状態で支配されている。
近鉄グル−プは不動産 レジ゜ゃ−施設 交通などなどの事業をている大きいグループ会社のようである。
上層部には多分末端の細部のことは伝わっていないことと思う。
だが洛西ニュ-タウンでは
四社が競っている状態であり 老人パスが利用できる京都市営バスも通っている。
ガラガラの巡回バスを近鉄が団地内を走っているのは市営バスを入れないために走っているのではないかと憶測する。
そのことの矛盾をば近畿鉄道の近鉄本社に電話した所 運輪課の方が応対し 名前をネットに書いても良いかとの許可を得ているので書きますが,
事情を話してパスをもった高齢者が市営近鉄までの料金200円をなんとか無料にして欲しいと,
近鉄循環バスの無料パスはもらっているのでこの区間(]向島-竹田)をば無料になるように話したところ
会社としては慈善事業はしていないと一蹴された。
だが交通機関は公益事業ではないかと話しても,近鉄会社を代表し応答していると言う。
近鉄会社内で充分な討議して善処をお願いたいものです。
京都市と近鉄会社とは京都市地下鉄を乗り入れ交渉されているので,京都市からも強く近鉄会社に申し入れてほしいものです。
無料化で京都に出られるようになれば老人の運動の為に美術館 植物園 動物園 百貨店などにも気楽に外出出来て家に閉じこもることもなく,
健康に非常に良いことである。
出来るだけ外出するように話しているが年金生活者では回数が増えれば大変な金額に相当してくる。
市内の市営交通機関を利用し易い人たちに比べて向島ニュウ−タウン市民は同じ京都市民ながらハンディがある。
京都市にも事情を話すために電話した。
秘書課につないてもらい話したが,くやしくて涙か出て来て充分に話せなかった。
向島は交通行政からは全くに無視された状態を訴えた。
近鉄と京都市が話し合えば解決できることだと思うのだが。
近畿鉄道が駄目と言うならば京都市営バスを向島と竹田の間さらには京都駅迄ピストン運転していただければ良いだけのことです。
道幅の広い国道24号線を使い途中に停留所を作れば,桃山地区丹波橋地区など途中の住民達などの利用者も大勢に利用が出てくると思う。
竹田からは近鉄京都駅まで 京都市地下鉄が利用できることになる。
京都市制協力委員をしている方に話したが10年以上前より訴え続けているが回答としては
京都市の財政困難だからできないとのことである。
京都市営地下鉄と京都市営バスの路線図
を見れば全く向島は無視されている。ほぼ全域に市バスは通っているように見かける。
京都市の財政悪化を何故に向島ニュ−タウン市民だけが負わねばならないのかと言いたい。
京都市が市バスを住民の意向をくんで市バスを走らせば必ず利用する人達は多いと思う
利用し易い料金体系及び利用し易い時間帯を組めば利用する人たちは必ず多いと思う
竹田東駅から藤森神社行き 並びに横大路車庫行き位のバス運行にすれば必ず利用する人達は多いと思う。
それでも乗る人がないと言えば財政悪化だから止めるといわれても良いのではないか。近鉄会社に自由にされている。
交通行政は公益事業であって営利事業では無いはずだ。 !
営利事業には絶対させてはならない。
竹田と向島間の近鉄バスが向島地域で利用できるようになったのは1月23日頃である。
多分2月5日の京都市選挙に危機感を感じての応急処置のように思えた。
近鉄バスが一日7本竹田駅の東口まで便を桃山から延長されたが本数が非常に少ない。
乗客が利用し難いような 利用時間と利用料金になっている。
だから利用する人たちは非常に少ない。これだけでは全くの赤字と思える。
ただ近鉄バスに乗らなくとも沿線には近鉄電車しかないので電車を利用せざるを得ない。
近鉄会社はバスの利用を不便にして,利益を得ようとしているだけのことである。
京都市は市民のことを全く考えていない。民間に出来ることは民間にである。
ただ近鉄バス・企業に丸投げしているだけのことである。
市長選挙に勝てば良いだけのため,形だけの竹田駅への近鉄バスの延長のようである。
近鉄バスは桃山,丹波橋地区の老人達が選挙前は市の老人パスだけで乗降していたのを黙認していたのが,
市長選挙後は料金を徴収している。これはひどい悪辣な商売をしている。
でも近鉄電車しかないので必ず近鉄電車を利用しなければならない。タクシーとなるとかなり高額だ。
向島 竹田間の近鉄電車の料金は200円だが,近鉄バスは240円にしている。 バスの停留場は電車に比べ遙かに多くて
利用し易いが一区間でも220円徴収している。これでは利用する人は殆んどいないだろう。
それでも赤字でも,近鉄バスを走らせている。近鉄電車を利用すれば良いからである。近鉄会社全体としては何等変わりがない
そして近鉄バスを走らすだけで゛市バス過疎に対する市民への口封じにもなっている。
京都市地下鉄の近鉄線乗り入れは便回数を多くして京都市が近鉄会社へ援助しているともとれる。